3.ストックの加工 |
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実銃のMSG-90のストックはバットプレート・チークピース共に可動するのですが、今回チークピースはストックに両面テープで貼り付けて無可動とすることにしました(写真ではいまだに付いていませんが・・・)。 もちろんバットプレートは左右のロックネジを緩めることで可動します。 制作中にはストック本体の強度を心配したのですが、普通の使用では問題ないようです。しかしながら一体成形とは違って強い衝撃には絶えられないと思います。 ただ、スナイパーライフルであるので、アタッカーのように飛び回ることも少ないでしょうし、そもそも銃が破損するほどの衝撃をスナイパーライフルに与えてはいけません。と言って逃げておきます。 いま現在ストック内部には10.8V/2000mAのカスタムバッテリーを内蔵し、セミオート発射時のキレを良くしています。上の写真のバットプレートの長さはこの10.8V/2000mAのバッテリーを収納した状態です。 バッテリー交換には配線の取り回しの関係上いちいちストックを本体から外して行わなければならないのですが、ラージバッテリーと言うこととスナイパーライフルと言うこと(消費弾数が少ない)でOKと言うことにしました。 そうしたらMSG-90独特な形になるように、ストック下部を切り放します。Rの付いている部分よりも少々上のラインで切り放すと成形が楽に出来ます。 切り放したら、裏からABS板で裏打ちをして下に延長した形で接着して上げます。<Fig.1> 私の場合、この様に一度裏打ちをした後にその裏打ちを削って内部のスペースを確保するという非常に回りくどい方法を採ってしまいました。 しかしながらお陰でストックのABSと延長分のABS板が非常強固に接着してくれて良かったと思っています。 ただ、もっと効率のいい方法があると思いますので探してみて下さい。 ABS用の接着剤かプラリペア以外は割れる危険性があります。 その様にしっかりと接着できたら、<Fig.2>の様に裏側をフラットになるように削ります。 何故かと言えば、ラージバッテリーサイズのバッテリー(単2サイズですね)を収納する為です。本当ならば、左右に1.5mm程の余裕があるのですが、バットプレートのバッテリーカバー(後述します)の厚みを考慮するとこうなってしまいました。 強度的に不安な方は、バットプレートの可動を止めてその分の余裕をストックの強度確保に回してしまっても良いかも知れませんね。 今回は、バットプレートとストックにレールを設けそこをスライドするようにしました。ストック側のレールはアルミパイプ・バットプレート側にはエンビ管を利用しました。 ストック側にアルミパイプを固定するには歯科用のレジンを利用しました。レジンは非常に堅く、普段の工作には余り適さないのですがこの様な部分には最適な素材と言えます。但し、くっ付ける部分の汚れなどに敏感なので、素直に付かない場合は瞬間接着剤のお世話になっても良いと思います。 アルミパイプの間隔は使用バッテリーの幅+塩ビ管の肉厚*2+多少のマージン(2〜3mm程度)で良いと思います。と言うかこのストック内部には必然的にそれが限界の幅になるのですが・・・。 言い忘れましたが、アルミパイプを接着するときには確実にセンターを出すように、寸法取り&加工して下さい。 左右に割れている分工作ははかどるのですが、きちっとセンター出しを行わないとバットプレート可動時に動かなかったりスムースでなかったりします。 また、バットプレート固定の為のネジのナットも埋め込みます。この辺は非常に狭く、普通の六角のナットでは高さがあってダメなようです。 そこで、四角の薄いナットを用意し、ストック内側左右の埋め込みます。 ちなみにバットプレート固定用のネジの位置は写真を参考に決めてしまいました。 バットプレート固定用のネジは「これ」と言った形の物が入手できなかったので普通のトラスビスの頭を3mm程削り取り、そこに丁度良い大きさの(形の)トラスビスの頭を接着して何とか形に納めました。ネジの頭部分は接着なので六角レンチを深く差し込んでネジを回さないと頭だけ取れてしまいます。 本当は一本物でいい形の物を探せばいいのでしょうが地方在住者は一寸辛い時がありますねぇ。 ココまで来たら左右のストックを接着して上げます。 接着には今回は瞬間接着剤を使用しました。この様な部分には強度的に大丈夫のようです。 写真の中で、緑色はG3のストックそのもの、白い部分はスプレー状の「溶きパテ」、黒い部分は仕上げ確認のためのブラックシールです。 良く見ると、ストックの延長部分の感じがお判りになると思います。 それから、ストックの後部は銃の銃身線と垂直になっていますので、G3ストックを下方向に延長すると共に、後ろの方へも(特に下側のほう)延長するようにして下さい。 |
4.バットプレートの制作 |
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まずは、PSG-1用のバットプレートの中のABSブロックを取り出して厚みを増すためにABS板を左右に張り付けます。そこに塩ビ管が立つ様に穴を開け、塩ビ管を立てます。塩ビ管を立てる間隔はストック側のある実パイプの幅と同じであることは言うまでもないですね。 今回PSG-1用のバットプレートから強引にもぎ取ってきてしまいましたが、バットプレートのベースはABS板の積層若しくは箱組で十分です。実はストックしていたABS板が底を付いてしまい急遽仕方なく使用しただけなのです。 その様に大体の形が出来たら、2本の塩ビ管を巻く様に1mmABS板を張って行きます。これがバットプレートを伸縮させたときのバッテリーカバーになります。 逆に言えば、ストックの可動範囲まで大きなバッテリーを収納できることになりますね。 取りあえず今現在、MSG-90に標準で装着しているバッテリーは10.8v/2000mAの物ですが以前制作した12v/2000mAの物も問題なく収納できます。但し、9.6v/2000mA以上のバッテリーはバットプレートが一番短い状態には成らずに多少延ばした状態が最短となります。 全体写真などでの状態が10.8v/2000mA収納時の最短です。 初め仕上げに、メディコムの「ラバースプレー」を使用したのですが、ご覧のように剥げまくってしまいました。 このスプレーは皮膜が弱いらしく、この様に「擦れる」部分には適さないようです。 |