HKのウエポンシステムの中でも特別に異彩を放っているのがスナイパーライフルのPSG-1です。 形も格好良く、実銃のイメージも良いので昔から欲しがる方は多く、数年前にマルイからPSG-1が発売されています。 このPSG-1のミリタリーバージョンと言えるMSG-90を制作してみました。 東京マルイのG3系統の銃は実際にサバイバルゲームで使用してみると全体の剛性感の不足などによって次第に「お部屋のインテリア」にしてしまっている方も多いと思います。 そこで、外装をMSG-90にすると共に懸案の剛性アップについても解決しています。 |
1.全体の構成 |
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G3A3がベースとは言え、外装部品の殆どをPSG-1から流用しています。主な外装部品の入手はブラックホールなどのイベントにて中古部品を入手できましたが、マルイからパーツを直接取り寄せた物や友人のPSG-1から拝借した物も多数有ります。 PSG-1のパーツとしてはレシーバーAssy・ボルトフォワードアシストAssy・ガスチューブAssy・ハンドガード・アウターバレル・チャンバー(アウターバレル基部)の固定パーツ等です。 MSG-90への改造点はストックの変更・ロアレシーバーの変更・レシーバー側面の補強板新設・アウターバレル変更・スコープマウント新造・それから今回のカスタムの一番の重要点が「背骨」の新設です。 マルイG3系の最大の弱点はその本体剛性の弱さにあります。特にノーマルのG3系はレシーバーの材質もPSG-1に比べて弱く、ゲームで使用したG3は握っただけで分かります。 今回はアルミパイプをリアサイト直下からガスチューブ先端まで通すことで劇的に全体剛性を上げることに成功しました。 今回のレポートでは製作途中のカットを挟みながら紹介して行きます。 |
2.ロアレシーバーの変更 |
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制作に当たって、MP5A5やMP5Kのロアレシーバーの流用も考えたのですが、各部の寸法が余りにも違うので諦め、PSG-1のロアレシーバーとG3のグリップを接着して一体成形品のように削り出すことにしました。 本当ならばG3のロアフレームを流用すればもう少し簡単だったのですが、何となくそちらを使って作ってしまいました。ロアレシーバーの形は若干違うだけで殆ど一緒なのでG3・PSG-1どちらをベースにしてもOKです。 削るときはリューターなどが有れば楽なのですが無ければ彫刻刀などで慎重に掘り進めて下さい。 またリブは全てを削ってしまうのではなく、奥から3〜4mmを残してメカボックス(モーター)のセンター出しに利用します。 接着が出来たら全体のフォルムを成形して行きます。私の場合トリガーガードには2mmのABS板を内側に張り付けて肉厚を増し、レシーバー前後の盛り上がっている部分には1mmのABS板を張り付けました。 よって、G3のグリップの下側には多少パテなどを盛りつけて下膨れにして上げなければ成りません。またその分、グリップ中央部は気合いを入れて削り込んで行きます。その時にグリップ中程が非常に薄くなりヘタをすると穴があく可能性もあります。しかし慌てずにグリップ内部からプラリペアなどで補強して下さい。余り厚く補強するとモーターと干渉してしまうので加減しながらやって下さい。 写真の中で、緑色なのがG3グリップの地肌、黒いところはプラリペアです。 ですから、あくまでも「雰囲気重視」で加工して行ってみて下さい。グリップ部分とレシーバーの見切り線のRやグリップ後面のライン・トリガーガードなどポイントを押さえて行けば結構それらしく成って行きます。 それをレシーバーのセレクターの文字がある部分に張り付けてそのまま仕上げ、表面加工が終わった後にマスキングテープを剥がすと凹面の文字が残るという塩梅です。 さて、例の「シボ」を再現するべく仕上げます。今回はスエード調スプレーと、普通のラッカースプレーの合わせ技で再現しました。 まずは塗料の乗りを良くするべく表面を400番程度のペーパーで荒らし、アサヒペンのスエード調スプレーをタレ無いように慎重に吹き付けます。今回私は2度塗りしました。 この表現は私もまだ数回しか試していないのでどの様な吹き方をしたらどの様な「シボ」が再現されるかのデータはありません。心配な方は他の物で試し吹きをしてから本番に望んで下さい。 十分に乾燥させてから張り付けておいたマスキングテープを慎重に剥がして行きます。そうするとしっかりと文字の部分が残っていることと思います。 そこに赤・白のペイントをすればかなりリアルな感じのレシーバーの完成となります。 |