ここからメインのメカボックスの加工に入ります。



3.メカボックスの加工その1
 これが短縮されたメカボックスです。<Fig・7>
 ピストンストロークはセクターギア7枚分短くしてあります。また、セミフルの切り替えも(初めは)出来ました。またモーター取り付け角度も若干変えております。
 後述しますが、スイッチボックスの小型化が一番頭を悩ませました。セミオートに拘らなければフルオートのみの方が各部への負担を考えても良いと思います。マイクロスイッチで電気をON・OFFしてやるだけで良いのですから。マイクロスイッチはあまり大きな物でなくとも耐えられるようです。

 なお<Fig・8>のメカボックス展開写真を見てもお分かりのようにカスタムパーツ(セクターギア・ピストン・シリンダー・タペットプレートなど)を使ってありますが、必ずしもこのパーツでなければ動かないというわけではありません。場所によってはノーマルでも構わないところもありますし、カスタムパーツでないと(少なくとも私の物は)ダメだったところもあります。
 また、このメカボックスは構造上耐久性が極めて脆弱です。特にシリンダーヘッドをメカボックスに固定している部分がヒビ割れ易いです。(赤い矢印部分)この部分はピストンが前進してきた力をほとんど受けとめるのです。一応左右の下側にもピストンヘッドを固定するためのネジを立ててありますが、この部分が一番プレッシャーを受けとめているようです。
 よって、空撃ち・パワーアップは全くと言っていいほど出来ません。このメカボックスのパワー設定でも5000発の段階でヒビが確認できました。

 メカボックスフレームの加工です。<Fig・9>
 後ろの部分はスパーギアの外周ギリギリから垂直にその上端部はレシーバーの構造材を避けるように切り欠きます。
 また前の方はなるべく長く残すようにレシーバーと相談しつつ切りましょう。
 またモーターの取り付け角度も変わっています。スコーピオンのグリップ角に合わせて、少し立ち気味にします。モーターの角度の変更は難しいようですが、慎重にやれば何とか(メインスプリングのテンションが低いこともあってか)回ってくれます。
 私は、ベベルギアの穴の中心から線をけがいてガイドラインにして後は目測で軸線が出るようにしました。細かな調整は、シムと、モーターの上下で対応します。モーターがグリップの中で遊ばないように造作するとギアノイズはノーマルと変わらないレベルにまで下げられます。

 モーターの角度が違うのでグリップを取り付けるためのステーを2mm厚のアルミ板より作ります。
 グリップを取り付けるためのネジは、モーターと干渉しない程度の大きさにして下さい。作例では4mmになっています。
 それからこのステーのように、直接亜鉛合金製のメカボックスにネジ山を立てるとなめやすいので注意して下さい。
 特に調整のために何度も組立分解を繰り返していますとその危険性は高くなります。(イライラしますよね。)そんなときはその日はやめて明日やるようににすると具合がいいようです。

 モーター・モーターステー・グリップの関係はこの様になります。グリップの固定方法は、ノーマルのマルイ電動M16方式になります。
 モーターはグリップ幅の問題もあって、EG700を使用します。
 マルイモーターのギアはまず取れませんので、軸の長さが合うモーターを使います。作例ではAK47の物です。
 グリッププレートは、モーターの高トルクに耐えられるように2mm圧のアルミ板を使いました。グリップの底に合うように楕円形に切り取ったアルミ板にノーマルスコーピオンから移植したパーツを取り付け、モーターの位置調整用のネジを立てます。
 モーターの位置調整用のネジとモーターの間には本来ならば金属製の板をかませてやるのですが、今回は5mmのネジで直接モーターを押し上げています。

 セクターギアはステンレス製のカスタムギアを使用しました。ノーマルの16歯から7歯カットの9歯です。
 初めはピストンもノーマルの物を加工していましたので、セクターギアもノーマルの物で良かったのですが、ピストンを金属製にするとセクターギアが削れ始めたのでステンレス製の物にしました。さすがステンレス、ヤスリの歯が立たないのには感心するやらあきれるやらで困りました。
 結局一本ヤスリをダメにして削り出しました。

 ピストン・シリンダー・メインスプリングです。<Fig・14・15・16>ピストンはステンレス製の物をメカボックスとピストン長に合わせてカット。バレル長から考えて加速シリンダーにして効率を高めています。実際のシリンダー容積は6ccです。
 メインスプリングはノーマルスプリングを14巻までカットしてあります。スプリング先端にはノーマルマガジン用のローダーの漏斗の先端を付けて、亜鉛合金製の部品の代わりに使用しています。
シリンダーヘッドはシリンダーへ直接固定します。シリンダーヘッドの両脇の穴に5mmのタップでネジを切り、そこへ加工したネジで止めます。
 また、ピストンヘッドには穴開け加工を施してあります。この加工はノーマルの電動ガンに施しても大変効果がありますのでお勧めです。ただで出来ますし、簡単です。
 ピストンは耐久性を考慮して鉄製の物を使用しましたが、やっぱりこれでは重すぎていまいちの様です。
 今なら、もっと軽くて歯の丈夫なピストンが数多く発売されていますのでそちらの使用をお勧めします。ピストンは軽くしておかないとせっかくの加速シリンダーの効果が無くなってしまいますので。
 ピストンヘッドとピストンの間の金色の物は、ピストン停止位置を決めるためのスペーサーです。これは実は5円玉をそのまま使ってあります。変造したわけではないので良いと思いますが・・・。まずいのかな?

 シリンダーヘッドのノズル部分がひしゃげているのは加工時のミスです。この写真からもシリンダーヘッドの固定方法がお分かりと思います。
 シリンダーヘッドはこの様な真鍮製のカスタムパーツの使用をお勧めします。多分ノーマルパーツでも出来るでしょうが、ネジを立てたりしますので・・・。
 今なら、衝撃吸収体(ソルボセイン)の組み込んであるカスタムパーツも出ています。

 メカボックスのセレクターの様子です。ノーマルのMP5Kのセレクタープレートを前側はマガジンキャッチ、後ろはレシーバー後端、厚みはセレクターカムに干渉しない分の厚さに削って使用しました。
 写真の上がセフティーオン、下がオフです。今現在はフルオートオンリーなのですが、初めはきちんとセレクティブファイヤーに成っており、セミも利きました。が、今は利かなくなってしまいました。原因はセレクタープレートを動かすカムの疲労と思われますが、セレクタープレート自体が歪んでしまったかも知れません。
このパーツはジュラコン?製のようで、接着は利きません。ですので、加工には十分気を付けて折らないようにして下さい。私はやってしまい、ABS板から作ろうとしましたが上手く行かずに針金で直して使用しました。


メカボックスの加工その1はここまで。


 ここまで来たら「メカボックスの加工その2」を見ていく方はこちら。
 取りあえず実射性能データ「4・まとめ・実射」が見たい方はこちら。
 もう一度「1・全体の構成2・レシーバーの加工」に戻る方はこちら。
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