電動KG9


 初期のサバイバルゲーマーには「KG9」の名前は特別意味があるでしょう。私はSS9ユーザーでしたがレピーターに改造されたKG9には随分と苦しめられました。
 時代が移り変わるのと共に「コッキング式・金属レシーバー」→「コッキング式・プラレシーバー」→「コッキング式・レピーター」→「ガスセミオート(ぐるぐるハンドル)式」→「ガスフルオート」→そしてこの夏に「ガスブローバック」が発売される予定になっています。
 実銃はそんなに人気が無いというのに日本では(特にサバゲ初期の頃からの方には)人気の高いKG9を電動化してみました。これで全ての発射方式でKG9が揃います。
 ベースに使用した銃はコッキング式KG−9(一番出回ったやつですね)、アッパーレシーバーのみをガス式のメタル製の物を使用しました。
 今回のカスタムは実質「1週間」で完成させました。勢いと気合いで簡単に完成できます。

それではお楽しみ下さい。


 1.全体の構成


 今回のカスタムではメカボックスには殆ど手を入れていません。ほんの少し削ったりするところはありますが、基本的にはAK用メカボックスとMP5Kのシリンダーが用意できればOKです。
 作例ではシリンダー容量が「MP5K」ですがバレルが「MP5K」よりも2cm程長くなりますので「MP5K PDW(Kのシリンダーを前後逆に取り付ける)」程の容量があった方が良いかも知れません。余り拘らなくとも良いと思いますが・・・。
 今回もバッテリーは「ガム電池*6 7.2V650mA」になってしまいましたがバッテリー外付けも可能なのでこれで良しとしました。
 チャンバー部はバイパスを介して給弾します。距離も短く、曲がりも少ないので製作は簡単です。
 アッパーレシーバーですがこの作例ではノーマルのプラレシーバーを使用せずガスフルオートKG9で使用されたメタルレシーバーを入手し使用しました。これが驚いたことにほぼ無加工で装着できてしまいます。アッパーレシーバーを金属化することで実銃のフィーリングや本体剛性が確保できましたのでお勧めです。


 2.レシーバーの加工


 ロアレシーバーの加工を示します。<Fig・2>
 基本的には内部のリブを全て取り去ってしまうだけで良いのですが、実際にメカボックスを合わせながら当たるところをルーターやニッパー・ヤスリ・カッター・彫刻刀などで削ります。かなり薄く削り込む場所(トリガー後方のフレームなどはセクターギアが当たるので結構削り込みます)も有りますので穴を開けてしまわないように慎重かつ大胆に削り込んで下さい。
 もしも穴が空いてしまったら慌てずにプラリペアなどで補修しましょう。どうせセレクターの穴やグリップ中心をとめているネジを取り去る関係上仕上げをし直さなければなりませんから・・・。
 またトリガーが入るところはAKのトリガーグループがはまるように広げて下さい。
 このときにメカボックスを固定するための仕切り板を仕込んでも良いのですが、私の物はその様な必要が無く削って、はめて、左右のレシーバーを合わせてみたらぴったりとガタ無く固定されました。
 基本的にSMGである本銃には余り神経質なことをしなくとも「MP5K」程の精度は出せます。ですのでメカボックスがグラグラだったり、明らかに銃身軸線から離れていないようならOKとして次に進みましょう。
 削り過ぎてもプラリペアで盛ってしまえばOKです。

 3.メカボックスの加工
 メカボックスです。<Fig・3>
 今回はメカボックスに大きな加工(ストローク短縮など)を行わないのがコンセプトでしたのでパッと見殆ど変わっていません。「AK−47」のメカボックスに「MP5K」のシリンダーを組み込むだけです。
 この「AKメカボックス」はこれ単体で電動ガンの心臓部として機能します。バレルとバッテリー・マガジンを取り付ければ電動ガン(しかも高性能の)として機能します。
 ただこのVer.3ではSMG等の小型電動ガンにはかなりのオーバースペックですのでこのまま2回りほど小さなメカボックスがでてくると組み込みもし易いのですがね・・・。
 さて2〜3メカボックスにも加工を致します。<Fig・4>
 まずメカボックス上方後端のつの(AKのレーシーバーカバーを引っかけるラッチのガイド用の溝です)をペンチなどで折ってしまいます。折るのが恐い方は金鋸などで切り落として下さい。
 切った断面はそのまま放って置いて構いません。とにかく切り落とすだけでOKです。
 次にモーターハウジングの下端を<Fig・5>の様に斜めに削り落とします。
 レシーバーのグリップの下端を何mm厚にまで削り込むかでここを何mm削るか変わってくるのですが、現物合わせにてメカボックス軸線がバレル軸線と一直線になるようにして下さい。
 この部分の寸法を取りすぎますとメカボックスがノズル方向におじぎをしてしまい、それが酷いとノズルとチャンバーゴムの気密に影響を与えます(エア漏れや給弾不良など)。
 それから写真のように+コードが通れる溝を作って置いて下さい。
 後、セレクターにも加工を施します。<Fig・6>
 今回は面倒なカムやレバーを介さずに直接セレクタープレートを動かす方式に致しました。セレクタープレートはジュラコン製なので加工が大変面倒なのですが、写真のように加工いたしました。
 ジュラコンは丈夫なのですが、限界を超えると「パキッ」と割れてしまいます。接着剤等は全く効きませんので注意が必要です。  セレクターレバーはUZIのジャンクパーツから持ってきた物を半分の幅に切り落として使用しました。それを2mmの皿ビス*2でセレクタープレートに止めています。2mmくらいのタップは大変折れやすいのでネジ穴を切るときは折らないようにしましょう。
 セレクターはこのようにレシーバーから飛び出します。<Fig・7>
 代って、セレクターレバーを取り付けた時点で作動間隔の幅+セレクターレバーの長さ分、レシーバーの穴を開けます。
 この加工も作動を良く頭に入れて十分シュミレートしてから穴を開けないと失敗します(私はやってしまいました)。
 失敗を治すのは時間的・経済的に大きくマイナスになるばかりか本体剛性や仕上げなどに大きく響いてきます。何より精神的にがっくりしてしまうのが辛いですね。
 でも「失敗」から学ぶことはものすごく多いので失敗を恐れずにトライして下さい。
 本当はセーフ・セミ・フルの切り替え時にクリックを付けたかったのですが時間的に余裕がなかったのでやりませんでした。また「SAFE・SEMI・AUTO」や「ア・タ・レ」の刻印を付けても良かったのかと思っていますがめんどくさそうですね。

電動KG9Vol.1はここまで。

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