電動ブッシュマスターVol.2


ここからメカボックスの加工です。


 3.メカボックスの加工
 これが今回のメカボックスです。<Fig・5・6>
まず、モーター位置の変更、それに伴うギアセッティング、ストローク短縮、メカボックス内チャンバーの新設、スイッチボックスの除去、上部リブのカット等の加工を施してあります。
 今回のメカボックスの耐久性は高く、スコーピオンの時のように数千発でダウンするようなことはないようです。しかしながら制作中にピストンを3つ程ダメにしました。
 それからピストンストローク自体はスコーピオンの時と同じになっています。ただバレル長が320mmあるので(スコーピオンの2倍以上)加速シリンダーにはしませんでした。



 メカボックス展開図です。<Fig・7>
これでだいたいの構成がご理解できたと思います。
 まず、モータ位置変更に起因して、ベベルギアの位置変更・それに伴う逆転防止ラッチの移動・また微妙に軸感距離が離れるので、スパーギアを「FA−MAS」用のモノに変えます(「FA−MAS」のモノは少しばかり歯数が多く、ギアの径も大きい為)。
 またピストンストロークの短縮に起因して、シリンダーの切り込み(タペットプレートが通るため)ピストン・タペットプレートの短縮・メインスプリングの短縮等の加工が必要です。
 そしてメカボックス内チャンバーの為に、メカボックス下側にチャンバーの通る穴を開け、ジャンクパーツやエンビ管を利用して、チャンバーが固定されるようにカラーを製作します。このカラーはピストンの前進エネルギーを受けとめ、メカボックスに伝えて力を逃がしていますので、きつめくらいの寸法で作って下さい。クリアランスがありすぎるとその部分に力が集中して破損する可能性もあります。

 「FA−MAS」用ギアの使用についてはデメリットがあります。それは「異様に回転数が高い」事です。それによって、ピストンを破壊したこともありました。
 またピストンは、短縮分全て切り取って短くするのではなく、初めに力のかかる歯の後ろにも少し余裕を持たせるようにして下さい。そうしないと「歯」自体は大丈夫でも、その付け根からぽっきり逝きます。
 タペットプレートの工作は「スコーピオン」の時と同様ですが、タペットプレートスプリングの取り付けはノーマルのままでOKです。

 メカボックス下側です。<Fig・8>
ご覧のようにタペットプレート下のネジは残してあります。ここがないとメカボックスが少したわむのです。しかしこのために、多弾装マガジンしか付かなくなりました。多弾数マガジンは丁度この位置に当たる部分が装弾用の蓋になっていて凹んでいます。そのへこみに矢印の部分がはまりこむのです。
 それと給弾口も見えます。
 このメカボックス下面はマガジンとのすり合わせが最大の難関になります。私の場合マガジンキャッチに2mm程かさあげしないと給弾されませんでした。

 ギア部分を下面から見てみました。<Fig・9>
まあ、上に書いてあるような加工をしてありますが、逆転防止ラッチについて少し説明します。
 初めは付けない予定だったのですがいざ組み上がってみると大変具合が悪く、仕方なくラッチを付けることにしました。しかしながら、上手く組み込む場所が非常に限られており組み込みには大変苦労しました。また、本来ラッチ自体はメカボックス裏側のモールドにはまっているので、ラッチの軸の長さが足りずパイプで取り付け用の受けを作ってやりました。それと、ラッチスプリングのテンションを与えなければならないので、メカボックス右面から3mmのネジをスパーギアギリギリまで立ててやり、このネジにスプリングを引っかけてテンションを与えました。

 チャンバー付近です。<Fig・10>
 写真の様にぴったりとがたつきの無い様に加工して下さい。前述しましたがここのがたつきはメカボックスの寿命を縮めます。
 パイプの組み合わせでは上手く合わないときは紙に瞬間接着剤を染み込ませてパイプに巻いて径を合わせて下さい。この方法はかなりの強度が出せますので重宝しています。
 チャンバーはHOP無しのモノを使用しました。この中に、「マルイ固定HOP」と同じ様に加工したバレルが差し込まれます。
 自作の固定HOPでも結構精度が出せます。

 シリンダーとタペットプレートです。<Fig・11>
 シリンダーヘッドは特に固定されてはいません。シリンダーの中にはまっているだけです。
 タペットプレートは鉄製のカスタムパーツを使用します。これはかなり柔らかい鉄でしたので、楽に曲げたり削ったり出来ました。しかしながら何回も曲げ伸ばしを繰り返すと金属疲労により折れてしまいますので、長さと角度を決めたら一発で決めるようにして下さい。



以上でVol.2を終わります。

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