ウィズローさんの「他人コレクション」


 お友達させていただいている「ウィズロー」さんからある日小包が届きました。開けてみるとそこには私も知らないようなブリキの鉄砲が山ほど・・・。
 聞けば、昔ある人が集めていた物を譲り受けた物とか・・・。これは是非とも紹介せねばと言うことでこのページになりました。
 私はもうこの時代は知らないのですが、きっとなつかしく思われる方もいらっしゃるでしょう。
 今回は巻玉鉄砲・平玉鉄砲と水鉄砲・音鉄砲・コルク鉄砲・銀玉鉄砲・用途不明鉄砲に分けて紹介いたします。


 水鉄砲・音鉄砲・コルク鉄砲・銀玉鉄砲・用途不明鉄砲編に行かれる方はこちら

巻玉・平玉鉄砲


 ???製 DRAGON
  • 全 長   110mm
  • 全 幅    19mm
  • 重 量    45g
  • 発火方式  ダブルアクション
  • 仕様弾   巻玉火薬
  • 材 質   ブリキ
 ブリキの上のメッキも大分剥がれていますが機関部・銃身は多分金メッキだったのでしょう。機関部の上部には豪華なエングレーブが施されており、またグリップはダイヤモンドチェッカーが施されています
 機関部後部の「DRAGON」の図柄は、西洋の龍をモチーフにしたらしく羽が生えています。特筆すべきはこの手の銃には珍しくオープンサイトが付属していることです。
 トリガープルはもう内部が錆だらけという事もあってかなり重く、またねちっこい物です。しかしながらこの件は新品状態の物で有れば多分スムースだったと予想されます。
 またバレルの下側には2本の小さなバレルが付いており、コンビネーション銃をモチーフにした物なのか、リボルバーのエジェクターをモチーフにした物かは分かりませんが、この様な形にすることでバレル部の強度を持たせた物と思われます。



 WORLD製 ???
  • 全 長   117mm
  • 全 幅    23mm
  • 重 量    50g
  • 発火方式  ダブルアクション
  • 仕様弾   巻玉火薬
  • 材 質   ブリキ
 このモデルはリボルバーをモチーフにした物です。表面のメッキはほとんど残っていないのですが多分元の色は銀色だったと思われます。
 これは銃身部分も一体のプレス成形になっていて前述の「DRAGON」とは別のデザインになっています。この方が子供達の過酷な使用状況にも耐久面で不安はないのでしょうがやはり銃身部が「パイプ」状に加工されている方がリアリティーが有るとも言えます。
 巻玉装填時に銃の一部分が跳ね上がるよりも、銃身を折り曲げた方が格好良く映ったと想像します。



 ???製 BEST
  • 全 長   103mm
  • 全 幅    20mm
  • 重 量    35g
  • 発火方式  ダブルアクション
  • 仕様弾   巻玉火薬
  • 材 質   ブリキ
 水平2連ショットガンとリボルバーそしてオートピストルを足して3で割った夢のようなデザインの巻玉鉄砲です。こちらのタイプも銃身分離式で、その部分が水平2連バレルになっています。やはり、1本の銃身では強度的に不安が有ると見て間違いなさそうです。
 この様に折ったままで力を加えればヒンジ部分が簡単に曲がってしまいそうです。この後プレス技術の進化と共にこの様な銃身分離タイプではなく一体成形型の物が増えてくるのだと思います。
 実際、私はこの様な銃身分離タイプを使用したことがありませんでした。年代的に昭和30年後半から40年代前半の物ではないかと予想しています。



 ???製 REPEATING HAWK
  • 全 長    98mm
  • 全 幅    19mm
  • 重 量    43g
  • 発火方式  ダブルアクション
  • 仕様弾   巻玉火薬
  • 材 質   ブリキ
 黒の塗装が程度良く残っています。これは完全にオートピストルがモデルになっています。贔屓目に見ればコルトポケットやブローニングにも見えないことはありません。しかもこのモデルもエングレーブ入り。
 当時の子供達にもエングレーブは人気があったのでしょうか?それともただ平面にしておくとこれも強度的に辛いという問題が有ってのことなのでしょうか?もしかすると設計者の趣味かも知れませんが・・・。
 この銃は程度がかなり良好で、装填口のレバーをずらすと装填口が勢い良く開きます。私は昔この感じが好きだったので感動してしまいました。



 ???製 DIA
  • 全 長   107mm
  • 全 幅    22mm
  • 重 量    39g
  • 発火方式  ダブルアクション
  • 仕様弾   巻玉火薬
  • 材 質   プラスティック
 小型巻玉鉄砲としては今回唯一のプラフレームです。ポリマーフレームとは言っても他の同等品と比べても軽いと言うことはないのですが、錆びず・歪まず・刻印が細かい等のメリットがあり、このころからブリキが駆逐されていったと思われます。
 実際子供の玩具としてはこの様なプラ製の方が安全で壊れにくいと思われますから、仕方のないことなのかも知れません。
 しかしながら最近の実銃の世界を見ていると20年前に駄菓子屋鉄砲で起こった改革が起きているようにも取れ、改めて日本の玩具の先見性と優秀性を感じました(笑)。



 ???製 MP PILOT
  • 全 長   168mm
  • 全 幅    27mm
  • 重 量    58g
  • 発火方式  ダブルアクション
  • 仕様弾   巻玉火薬
  • 材 質   ブリキ
 これは小型巻玉鉄砲の範疇にはいるか入らないかギリギリの所です。小型巻玉鉄砲はトリガーガードが付いていない物が殆どなのですがこれには立派な物が付いています。機関部のみの大きさは小型なのですがトリガーガードとロングバレルのお陰でかなり大柄になっています。
 モデルは完全にリボルバータイプ。しかしながらプレス製なので僅かにそのディティールを残すのみです。



 KING製 ???
  • 全 長   187mm
  • 全 幅    36mm
  • 重 量    95g
  • 発火方式  シングルアクション
  • 仕様弾   平玉火薬
  • 材 質   プラスティック
 銀玉鉄砲で有名な「KING」製の横回転リボルバーです。モデルはピースメーカーであると想像されます。それにしても何とも自由にデザインしています。平玉火薬を装填しやすいようにシリンダーは水平方向に半時計回りに回転します。
 しかし巻玉火薬があったであろう時期にフル装弾6発というのはあまりに少なかったかも知れません。でも、今回紹介した巻玉・平玉鉄砲の中では一番アクションが派手です。何しろ他の物はハンマーとトリガーしか動かないのにシリンダーが回転するというのはリアル派には堪らない物があったのでしょう。


 WORLD製 REVOLBER SHOOTS-100
  • 全 長   187mm
  • 全 幅    39mm
  • 重 量    65g
  • 発火方式  ダブルアクション
  • 仕様弾   巻玉火薬
  • 材 質   プラスティック
 この位の大きさの物になってくると実銃のスケールと一応比べられるようになってきます。デフォルメも小型の物に比べると少なくなってきます。
 実際このモデルは「COLT」社製リボルバーと、S&Wを足して2で割った様な感じのデザインです。シリンダーのモールドの回転方向を見ても、左側面はS&W、右側面はCOLTとなっております。何とも大らかな・・・・。
 このくらいの大きさのモデルになってくると、メインウェポンとしての存在感に溢れています。



 KING製 CHIEF'S SPECIAL NO.600
  • 全 長   152mm
  • 全 幅    35mm
  • 重 量    62g
  • 発火方式  シングルアクション
  • 仕様弾   平玉火薬
  • 材 質   プラスティック
 駄菓子屋銃を作らせるとかなりいい仕事をする「KING」の作品です。外観は完全にS&Wのチーフスペシャルのコピーです。シリンダー回転方向もOK。何と言ってもバレルにちゃんと「CHIEF'S SPECIAL」と刻印が入っています。
 更にフレームにはNO.600とシリアルNOまでもが・・・
 しかしながらこの銃は完全にシングルショットなのです。発火シークエンスはハンマー前方の解放式チャンバーに平玉を装填しシングルアクションで発火。後にハンマーを起こして撃ちガラ排出のち装填・・・となります。チャンバー前方には小さな穴が空いており、発火時にはかなりの音と火花が出たことが予想されます。
 しかしながらこの銃もシングルショットと言うことで余り人気がなかったように思えます。



 TIGER製 ???
  • 全 長   150mm
  • 全 幅    18mm
  • 重 量    60g
  • 発火方式  ダブルアクション
  • 仕様弾   巻玉火薬
  • 材 質   ブリキ
 少々年代的には前後していると思われますがTIGER製の巻玉鉄砲です。本体の色は写真のように薄いグリーンでデザインと共になかなか流麗な感じがします。かなり大柄な銃ですがスペック表に書いて有るように全幅が非常に狭くGパンの後ろポケットに入れて置いても目立たないデザインとなっています。
 この銃はオールプレスで出来ているのに関わらず、スライド部分など平面の場所に、殆ど刻印がありません。ですので、小型巻玉鉄砲で触れたように平面の強度が少しばかり弱いです。親指で押してみるとペコペコしています。
 オールプレス製の平玉・巻玉鉄砲というのは多分銃本体の空間でかなり音が共鳴したのではないかと思われます。実際この銃でも、ちゃんと銃口には穴が空いていますし、チャンバー付近には音抜け(か若しくはガス抜けのため?)の隙間をわざわざ作って有ります。
 音と火花・・・やはり美味しいところをきちっと押さえて有ると思わざるを得ませんね。



 ???製 RABBIT
  • 全 長   163mm
  • 全 幅    43m
  • 重 量   133g
  • 発火方式  シングルアクション 3連射
  • 仕様弾   平玉火薬
  • 材 質   ブリキ
 最後はこの銃です。真横から見ると普通の平玉鉄砲なのですが何と、1トリガー3発連射のものすごいヤツです。基本構造としては平玉用の鉄砲を横に3丁繋げただけのように見えますがトリガーに連動した3つのハンマーが連続して撃発すると言った物です。
 ですので、一気にトリガーを引ききればほぼ同時に3発発火、ゆっくりと引いて行けば「パン、パン、パン!」と3連射が可能です。ハンマーと一体になったシアーの長さを変えて有るのでこの様に3連射が可能になっています。
 左側から順々にハンマーが倒れて行く様は結構くる物があります。
 黒くぬられ、またデザインも無骨なのですが「平玉火薬で連続発射したい!!」と言う子供の気持ちに答えた素晴らしい製品だと思います。



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