アームズマガジン'97/05のSHOT SHOW'97のレポートの掲載されていた「ミニクーガー」。ノーマルのクーガーは何となくグリップが長すぎる感じのしていた私は思わずこのスタイルの惚れ込んで製作しました。 又今回は私は怠けたかったので、フレームの製作仕上げを「鉄砲鍛冶」のお客様である「M氏」にお任せしました。モデラー出身のM氏は仕上げが私と比較にならないほど丁寧です。 これからも彼とのジョイントによる作品製作が増えて行くと思います。 |
1.全体の構成 |
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グリップフレーム・メインスプリング・メインスプリングハウジング・ハンマーストラット・グリップ・マガジン・マガジンキャッチ、これらの加工のみでOKなので結構短時間で製作できます。 |
2.フレームの改造 |
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と言うのもどんなに慎重にやってもホンの少しは接合面がずれてしまうのです。普通のフレームでしたらそんなに分からないし、修正も簡単なので良いのですがセレーション付だと修正も面倒ですし手間が掛かりすぎます。 ですから、製作する前にどのラインで切り放すか良く検討した方がいいですね。 お勧めするのは、セレーションの上端で切り放してしまう方法です。これだと少々の加工でラインが合うと思うのですが・・・。 それから、ミニクーガーではノーマルのクーガーのマガジンキャッチではなく92Fタイプのマガジンキャッチが付いています。この加工がかなり面倒で製作したM氏も時間をかけていました。 今回はWA社の92Fのマガジンキャッチを利用してそれに合うようにフレームを加工しました。お陰で実際に左右どちらでもマガジンキャッチが付けられるようにも出来ましたし良かったのですが、余り目立たない場所なので無視してノーマルクーガーのマガジンキャッチのままでも良いと思います。 |
メインスプリングハウジングはフレームの下側のラインよりも2mmほど短く切り、ABS板でエンドプレートを作ります。メインスプリングハウジングの下側を切り取ってしまうとメインスプリングが邪魔をしてメインスプリングハウジングを固定するためのピンが打ち込めなくなってしまいます。 そこで、エンドプレートと同化させる形でかさ上げのパーツを作り、メインスプリングハウジング固定ピンが貫通できる穴を開けます。 それが出来たらメインスプリングハウジングに接着してしまいます。 その後、ハンマーストラットを丁度良い長さに切り落として角を丸めておきます。 メインスプリングですが、作例ではかなり短くなっていますがこれはジャンクのメインスプリング(ノーマルパーツを無くしてしまったため)を使用したのが原因です。 どのみち少しずつ様子を見ながらメインスプリングのレートを調整していってください。 |
3.グリップの加工 |
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これで有ればグリップ固定のネジ穴を開けてチェッカリングのない部分の合わせ目を消して上げるだけで済むので非常に簡単に出来ます。 又、加工を担当したM氏の性格を物語るようなグリップ裏側のモールドも見物です。 |
4.マガジン |
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まず、マガジン内部のガスタンク部分の形が丁度「つづみ」の様になっていて、しかも気密するためのゴムパッキンがガスタンク部分より広くなった部分で気密しているために、そこを切り取るとそのゴムパッキンは使用出来なくなります。 仕方がないので取りあえず切り飛ばして、ガスタンクの蓋に当たる部分(注入バルブが付いているところ)の外周を削り落とし、一段細くなったガスタンク本体(マガジンのインナー内側)にはまるようにし、その上2液混合のエポキシ系接着剤で完全に気密してしまいました。 よってこのマガジンは完全分解は不可能な物になってしまいましたが普通そこまで分解することはあり得ないのでこれで良しとしました。 そのガスタンクの蓋に付いている二重になった真鍮パイプも1cmほど切って置いて下さい。そうしないとガスが十分に注入できなくなります その他の加工はそれほど面倒ではなかったのですが外側のスティールプレスのカバーがマガジンエンドプレートを挟み込む「耳」を出すためには邪魔な形をしていて困りました。 が、それも写真のようにプレスラインを避けて「耳」を出してやることで解決させました。 他の部分に関してはいつも通りです。 |
5.完成・実射 |
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元々のクーガーはグリップが異様に長いデザインに成っていて余り好きではありませんでしたが、このミニクーガーは一寸締まった感じのデザインで私の好みです。 実射性能に関してはスライドグループに手を入れていないので、ノーマルのクーガーと同程度と言えるでしょう。 |