東京マルイM19ベース・M10 ミリポリ


 サバゲで使えるリボルバーとして人気の東京マルイ製リボルバーM19をベースにM10を製作してみました。
 バレル回りにマルシンの物から持ってきたM10のバレルを取り付けて、サイト周りを製作しただけなのですが、なかなか雰囲気のある物に仕上がりました。



 1.全体の構成
 マルイ製M19にマルシンのM10のバレルを取り付けるのが主な作業になります。有る程度の強度を持たせ、しかも銃身軸線に真っ直ぐ取り付けなければならないので結構気を使って作業しました。
 特にバレルの軸線に関しては自分だけの感覚に頼らず、友人などに見て貰ってしっかり軸線が出ているか確認しながら進めて下さい。
 それから、M19のアウターバレルは銃本体から直ぐに取れるのですがその中にあるインナーバレルがアウターから取れません。
 どう考えてもアウターバレルを割らないとインナーバレルが取れない構造になっているようです。そこで、精密ドライバーの-を隙間に差し込んで強引にアウターバレルを縦割りにしてインナーバレルを取り出しました。



 2.バレル回りの工作
 まずはマルシンのブリスターパックのM10を用意し、そのバレル部分を迷わずカットします。その時に成るべく銃身軸線に対して垂直に切っておくと後が楽に作業できます。
 マルシンのバレルの刻印は商標権の問題から「SMITII&WLSSON」になっているので「II」の間に横棒を加えて「H」に、「L」に横棒2本加えて「E」にしておきます。又裏側の「.38 S& SPL」に「W」を加えるのも忘れずに行って下さい。
 私は精密ドライバーの-で強引に押しつけて彫りましたがもっといい方法がありそうですね。

 アウターバレル・インナーバレルの関係です。
 バレルAssyはフレーム前端上部でイモネジにて固定されています。又そのイモネジはインナーバレルの回転止めとしても利用しています。
 マルシンのM10のバレルにマルイM19のバレル基部のみを取り付けて有ります。その時に外径12mmのパイプを内部に渡して補強材として有ります。
 ここの加工が結構神経を使います。補強材を初めから短く切って止めるのではなく、まず長くして置いてアウターバレルにはめ込み、正確に軸線がでているかどうか良く確かめて下さい。
 軸線が出ているようなら接着し、寸法に切り取って、M19のバレル基部のみを接着してOKとなります。

 インナーバレル周りです。バレルを後座させるスプリングは切らずにそのまま使用しています。
 インナーバレルに固定されているチャンバーカバー(正式名称は分かりませんが、ジュラコン製の筒です)の固定方法を変えないとアウターバレルに固定できません。と言うのもノーマルM19のアウターバレルの内側にはこれらのパーツを保持するためのモールドがあるのです(インナーバレル回転止めも含めて)。
 それらのモールドをM10のアウターバレル内側に再現できないのでインナーバレルにCリングを取り付けるべき溝を掘り、Cリングを取り付けます。そこにバレル後座スプリングが掛かります。
 それによって、チャンバーカバーが固定されなくなるので2.6mm*1.5mmほどのネジを作り(写真インナーバレル下に転がっている2つのネジです)チャンバーカバーと、インナーバレルを固定します。
 ここは小さい加工なので注意して進めて下さい。ただ、多少の失敗ならば少し位置を変えてネジ穴を開ければ済むので臆せずやってみて下さい。
 写真と実物のM19インナーバレル付近とを見比べて頂ければどれくらいの長さでチャンバーカバーをCutしているかお判りだと思います。
 そのチャンバーカバーにバレルが回転しないように溝を開けます。この溝に先ほど出てきたバレル固定ネジの先端がはまりこみ、回転止めとなるのです。
 多分チャンバーカバーはジュラコン製だと思われますので、無理な力を掛けたりするのは厳禁です。「パキッ!」と逝かないように慎重に作業を進めて下さい。
 ここで、アウターバレル・フレームと組み合わせてみてスムースに前後に動くか良く確認して下さい。ここがスムースでないとシリンダーのスイングアウトや発射性能に大きく影響が出ます。



3.シリンダー周りの加工
 組上がったバレルAssyをフレームに組み付け、シリンダー・シリンダーヨークとの干渉をチェックします。私の場合、エジェクターロッドの長さが少し(3mm)足りないので、バレルを切るか、エジャクターロッドを延ばすかの選択を迫られました。
 折角組み上げたバレルを切るのは忍びなかったのでエジェクターロッドを延長することにしたのですが、何しろ金属で、結構複雑な形をしているのでスクラッチは諦めました。そこで、シリンダーにねじ込む逆ネジの部分に3mmのカラー(今回の材質はヒューム管のような物でした)を噛ませて結果的にエジェクターロッドが延長されるようにごまかします。写真では丁度真ん中にある銀色の部品です。又、カラーを入れる部分のネジ山は削って有ります。
 シリンダーに止める逆ネジは長さ6mm程もあるので半分くらいカラーを入れても問題なくシリンダーに固定されています。
 又、ヨークの上部前端がバレルと干渉したので少し角を削ってあります。
 その他のパーツはM19のオリジナルのままです。



 4.フレームの加工
 フレームは主にリアサイトの加工がメインです。M19のリアサイトを外すとフレーム上部が四角くえぐって有ります。そこにプラリペアで凹面になるように埋めてやります。
 まず、適当にRの合うパイプ(直径6〜7mm)にセロテープを巻きフレーム上部に平行に置きます。その隙間にプラリペアを流し込み、固まるまで待ってからパイプを取り外すと綺麗な凹面に成形できます。
 その際、多少の「す」が出来ますが慌てずにプラリペアで埋め込んで上げましょう。又仕上げの時にペーパー掛けする時も、成型時に使用したパイプにペーパーを巻き付けてスライドさせるといい具合に仕上げることが出来ます。
 綺麗に凹面が成形できたら、リアサイトを3mm厚のABS板にて作り、接着します。その後、リアサイトの前部のRの部分を上手くごまかします。
 今回はリアサイトが接着できた後にプラリペアを盛りつけ、指の先端の「R」を利用して成形しました。
 この辺りは1番目に付くところでもありマルシンのM10のフレームなどを参考にしながら、納得行くまで格闘して下さい。ここが出来ればもう完成したも同然です。


 5.グリップ
 グリップはやはり細身の物が似合うと考え、マルシンの物を強引に取り付けました。
 しかし、マルイのガスタンクにあいているネジ穴は少々前すぎ、そのままでは取り付けることは不可能です。
 そこで多少ネジ位置が前にずれてしまうのは承知で一度ノーマルのM10グリップに開いているネジ穴を潰し、もう一度前側に穴を開けて成形します。
 その様にしてネジ位置を合わせるのと同時に、フレームと干渉するグリップ裏側の場所を削り込んでグリップが収まるようにします。
 その様にして苦労して付けてもマルシンのフレームとマルイのフレームの若干の誤差によってぴったりと付かないです。
 もう少ししたら木製グリップの自作も考えていますが、何しろ木製製品の製作には慣れていないので時間が掛かりそうですね。
 それから、ノーマルのM19のガス注入口は非常に長くできています。これはホーグタイプのラバーグリップを装着するためにそうなったのでしょうがこの様なグリップを付けるには長すぎます。
 そこで友人のマルイ・パイソンのタンクからガス注入口を拝借しました。彼はパイソンにアルタモントの木グリを付けたのですが、アルタモントの木グリはグリップ長が長くそのままではガスの注入口にボンベのノズルが届かなかったのです。
 そこで彼とガス注入口を交換してお互いに幸せをつかみました。


 6.たしなみの加工
 ここまででM10の形は完成しました。制服警官などにぴったりな一品が出来ました。
 しかし、要らぬ規制でみっともない物が付いています。それはセフティーレバーと「ASGK」の刻印です。
 まずセフティーレバーですが問答無用で取り外し、フレームに開いた穴をプラリペアで埋めて上げます。セフティーレバー自体は単純に取り外せばOKです。
 「ASGK」刻印は幸いにして浮き彫りなのでヤスリで綺麗に削り取ってしまえばこれもOK。
 後を綺麗に磨きだして全体をスプレーして上げましょう。今回仕上げにはインディのダークパーカーを使用しました。又シリンダーだけは無塗装のノーマルのままです。
 ノーマルの塗装も少し青みがかった良い色なのですが、いじってしまうとこの辺の塗料が良い選択なのではないでしょうか?

 7.完成・実射
 と言うわけでゲームで使えるM10が完成しました。正月休みに4日間で作ったので少々仕上げなど納得行かない部分もありますが雰囲気は十分出ていると思っています。
 実射性能はノーマルのマルイM19と全く引けを取っていません。完全に同じ性能が出ていると思っています。
 しかしKフレームの銃は他にはないのでネタに困ってしまいますね。PPCカスタム系のレースガンなどは他のカスタムパーツメーカーが出して来そうだし・・・。
 次回作はJフレームのチーフスペシャルなんかを期待していますよ〜マルイさん。


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