shall we物件2

shall we物件2



 通行や視界のさまたげにならないようになのかどうなのか,カーブミラーには妙にうねうねにょろにょろしたようなモノがあったりするわけでした。
(参考:にょろ物件

 上の物件のミラーはそれほど極端な曲がり方をしているわけではないんですけれども,やはり不自然なまでにぐにゃりとしているようなんでした。

 そして,それにも増して特徴的なのは「相方がいる」ということでありますね。ミラーの隣には,それに合わせるかのようにぐにゃりと曲がった,松だかなんだかの木。

 あたかも,サンバだかルンバだかジルバだかチャチャチャだかその辺は全くの門外漢でわかりませんけれども,ふたりカラダを合わせて反り返るような,情熱的なダンスを踊っているかのようであります。

 以前にあった「shall we物件」は電柱と樹木のカラミだったわけですけれども,やはり無機物と樹木というようなちょっと異質なモノのカラミというのはなんだかオモシロいでありますね。ちょっと官能的というかなんというか。

 人間同士の社交ダンスなんかも,やはりちょっとだけ異質なもの,即ち男と女で行なうわけで,その辺を意識してしまうからなのかもしれないですけれども。


 そしてダンスというとやはりステップが重要であります。たぶん。よく知りませんけれども。
 ダンスの解説書なんかには必ず足運びの解説図が載っているような気がするでありますね。異なる種類の足型が並んでいたので,そんなのを連想してしまったわけでした。

 というのはだいぶコジツケであって,実は単に私の好きな写真であります。
 おそらくはショートブーツを洗ったんであろうと思われ,ブーツ本体と中敷き,そして靴を洗うスポンジのようなものが並んで干されているわけでした。そのバランスがなかなかいい感じであります。

 が,ちょっと気になるのは,これが片足分しか干されていないということなんでした。なぜ片足だけなのか。

 わざと破れた衣服を身に着けるのがオシャレである昨今。右足はキレイに,左足は汚く,というのが最先端のおしゃれ靴ファッションだったりするんでありましょうか。

 まぁ普通に考えれば,片方だけ汚してしまったとうことなんでしょうけれども。
 水たまりやらエンゾー(側溝)に右足だけ突っ込んでしまったとか。あるいは犬の×××を踏んでしまったとか。酔っ払いの出したお好み焼き(焼く前)を踏んでしまったとか。

 そういう,汚してしまった場面やらブツブツ言いながら靴を洗っている場面やらを想像できてしまうというあたりも,この写真を気に入ってる理由であるんでした。

 しかし,どうせ洗うなら両方洗ってしまおうと考えるのが普通のような気もするわけで,ホントはやはり片方洗って片方汚すというのがファッションなのかもしれないでありますね。もう片方の靴は今ごろ泥水の中に漬けこまれているのかもしれない。

…違うか。やっぱり。
 いやしかしファッションというのは一般庶民からはかけ離れた発想から出発するものらしいので,これが次のトレンドになるかもしれないわけで,頂点を狙うデザイナーは,片方洗い靴を要チェックであります。

 しまった。書いてるうちにshall weからだいぶ離れてしまった。

「ダンスミラー」は新潟市・南毘沙門町あたり。「<リンク>新年物件07」の毘沙門堂前。
「片方靴」は新潟市・見方町あたり。