えちご源流愛好会トップ1999釣行日誌>1999.6.13

●加治川の都沢

1999.06.13(日)加治川支流都沢
注意:危険ですので十分な装備と技術、経験が必要と思われます。)

今シーズン10日目
ひさしぶりの更新です。

加治川支流の都沢へ行ってきました。
03:00にW氏宅を出発し、林道はまだ交通規制中で車をおりてから1時間程で都沢の対岸に到着しました。
装備ですがウェーディングシューズにネオプレンの鮎タイツ、上半身はジャージで、40リットルリュックの中には昼食、ザイル、ウェットスーツの上半身用などがはいっています。
川岸までおりて、加治川を渡ります。
天気の良い日が続いているためか、加治川の水量は落ち着いているようで、何の困難もなく楽に渡れました。
ガイドブックによると、「沢に入るには出合いから50M泳ぐか、いやなら危険だが高捲くルートもある」というようなことが書いてあります。
実際に見てみると、泳ぐには流れが早すぎるようで不可能と判断。高捲くことにしました。
(なーんて、はじめから泳ぐ気はありませんでした。朝の4時から濡れるのはいやですもんね。)
ガイドブックによると、「都沢の右岸を登れるところまで登り、痩せ馬の背中を跨ぐようにして進み、ロープを使って10M登る」とあります。
確かに痩せ馬の背中でした。一番狭いところは、幅40cmもないのではないでしょうか。右は都沢、左は加治川どちらも50M位のゴルジュです。足場も風化した花コウ岩質でとても脆く、ハッキリいって危険です。お勧めできません。
それからブナの森を500M位進んで、薮の枝をたよりに沢へおります。
帰りは、ここから泳ぎながら釣り下ることにしました。

早速、竿をだすと、すぐにヒット。人の姿をほとんど警戒していない様です。
釣れたのは良く太った25cmのイワナ。釣れたポイントの次のポイントではW氏もすぐに釣り上げました。
「今日は爆釣だっ!!」の予感です。(この予感は無惨に打ち砕かれました。)
TUNNELとW氏が1回ずつ竿を出すと、すぐ2段の滝になっていて直登できそうもないので、高捲くことにします。標高差で90M位右岸を登り、降りやすいところを選んで慎重に降ります。
そこも絶好のポイントです。(のようにみえました。)
W氏が竿を出しますが、アタリがありません。
遡行が難しくなってきたので、TUNNELはウェットスーツに着替えます。
小さな滝を2、3クリアして次々に絶好のポイント(のようにみえました)が現れるのですが、アタリがでません。
「これはどうやら魚止めを越えてしまったらしい。」ということで最初の場所に戻ることにしました。(11:00)
来たところを戻ろうとしたのですがルートを失い、一番上の尾根へ出て引き返すことにしました。
登りはじめると、息がきれます。

先週も急な登りで、息がきれ、以前は1回の休憩で登れたところを4回、5回と休まないと登れません。
じつは、10日前にはじめて献血しました。400mlです。
どうやら献血の影響で、酸素供給能力とでもいうべきものが低下している様です。
W氏には悪かったのですが、自分のペースでゆっくりと登らざるをえませんでした。
(ちなみにW氏は献血マニアらしいです。)
200M以上登りました。斜面を下に向かってはえている枝につかまりながら登ります。枝がリュックや足に引っ掛かり、はずしながら登ります。1時間以上もかかってしまいました。最初に沢に降りた地点に戻る予定でしたが、TUNNELの体力を判断すると無理のようです。
このまま、尾根を下って帰ることに変更となりました。(12:30)

右手に加治川、左手に都沢を見ながら下れば戻れます。
尾根沿いには消えかかった鉈目がありました。
100Mほど下ったところで、突然W氏が「左へ曲がろう。」と言い出しました。
気がつくと都沢が見えなくなっています。
このまま下ると加治川のゴルジュへ転落です。
少し引き返し、左、左へと進みます。
「ん。変だぞ。」W氏と地形図を見ながら相談です。
今度は都沢の方へ行き過ぎるところでした。
方角を確認し下りはじめます。

いつもはゴミとタバコの吸い殻はかならず持って帰るのですが、この日は飴の包み紙をわざと捨ててきました。
いつかここを通る人の道しるべになって、安心してほしいからです。
ルートを着実に確認しながら見覚えのある辺りまで降りてきました。
ブナの森を抜け、痩せ馬の背中を跨ぎ、加治川の河原です。
普段は決して飲まない沢水を飲み、加治の雪解け水で汗を洗い流して、加治川を徒渉します。
気温が上昇した影響で、水量が増えています。
無事、徒渉し、林道に戻りました。(14:40)
駐車場(15:30)、帰宅(17:10)
釣果 イワナ25cm1尾(リリース)

教訓

献血はオフシーズンに

前へ 次へ
前へ 次へ

前へ 釣行日誌へもどる
前へ えちご源流愛好会へもどる