や、ゆ、よ、文末
[や]
- 、や。
- 1.〜で厭だ(→いや やあ やら やらなあ)[終助詞的]「またやらせるんか、や。(またやらせるのか、厭だなあ)」
2.〜だ〜だよ[強調](→〜ら[単純])「そうや(そうだ)/なんや(何だ)」
- 〜や
- [終助詞](特に子供に向かって)〜なさいよ
*年少者に(愛情を込めて)言い聞かせる時使う語「これ、しーや(これをしなさいよ)」(→〜さ)
*子供に向かって、「これ、しーさ」と言うと、「これしをさい」の意味に近い。
尚、「やらんかさ(やりませんか)」とは言っても、「やらんかや」とは言わない。
、やあ=や1
- やあくい
- 柔らかい(=やっくい やっこい やあっこい やくい やこい)(→やおうて)「このたけのこ、ようにてあってやあくい(この竹の子は良く煮てあって柔らかい)」
やあっこい→やあくい
- やあっちゃ
- いやだよう,やだ
- やあっちゃあ
- いやだよう<上同>[意味は同じだがaccentは異なる]
- †やあやあいう
- わあわあ言う
- やうち
- [屋内・家内]一族の者,身内「やうちで集まる」(→しんるち)
- やうちげんか
- 家の中の喧嘩
- やうちなかがわるい
- 家庭不和だ
- †やうちぶるまい
- 内祝い,家庭内での振る舞い,身内だけの振る舞い・パーティ
- やえ
- [八重]重複,二重「やえのてま(二重手間)」
- やおうて
- 柔らかくて
- やおら
- 急に,いきなり[古い標準語:会話でも使う]
- やかた
- [館]立派な家構え(の家)*ぼろい粗末な家には言わない
- やがて
- そのうち「やがてはなすっちゃ(そのうちお話しします・相談します)」
- やかましい
- (ある事柄に)うるさい,詳しい,こだわった[標準語?]
- やから
- 奴,下らない人物「そんなやからにかもうな(そんな奴に拘わるな)」
- やきがもどる
- 1.(年を取って)駄目になる,鈍くなる,焼きが回る
2.刃物の焼きが回る,切れなくなる
- やきば
- [焼き場]火葬場(→らんば だんば)
- やきめし
- 焼き御握り,焼いた握り飯 *チャーハンでは無い
やくい→やあくい
- やくと
- やっと「やくとおわった(やっと終わった)」
†やこい(=やっこい)(→やあくい)
- †やさいりょう
- 葬式の時、持参する香典の一種(→ぶくまいりょう いろき)
- やさおとこ
- [←やさしい男]心優しい善い男「ぶくぶく太っても無く、ごつくも無い者を指す。時に女っぽい事も有る]
- やさんこっちゃねえ
- それをすると太変だ,容易では無い,骨が析れる,出来そうも無いぞ「やさんこっちゃねえぞ」[←易しい事では無い]
- 〜やしい
- 〜が大袈裟な事[→くちやしい(おしやべりな)]
- やしき
- 1.良い家柄・血統・血筋「やしきのもんはちがう(好い家の者はちがう)」
2.屋敷[標準語]
- やしきへび
- 大きい青大将(→あおろし)[崇め、殺すと崇が有る、との事]
- やしきまわり
- 屋敷構え,屋敷の外見
- やじこねえ
- ずぶ濡れになる[国仲]
- やしのう
- [←養う]幼児に食物を箸で挟んで食べさせたり、噛んだりして口移しで食べさせる「はようこどもをやしのうてやってくれ/はようこどもをやしのうてくわしてやってくれ(速く子供のご飯を柊わらせるように食べさせてくれ)」
- やしょくりょう
- お通夜の時、接待の席に着かずに帰る人(じぎをきって帰る人)に渡される香典返しの一種。現金の時も有るが商品券の時も有る。(→いろき とぶれえ)
- やすうて
- [←安くて]やすくて[やすくて、とも言うが、やにaccent]〔音便〕
- やすかぜひき
- すぐ風邪を引いてしまう人
- やすむ
- 病気・老衰等で死ぬ前に寝ている「どれくらいやすんどったか、なごうやすんどったか。」「いやあ、そうなごうもやすんどったわけじゃねえんだけも」
- やせかじ
- やせっぽち[←痩せたかじか(?)]
- やせぎす
- やせっぼち←痩せてぎすぎすしている(?):[古い標準語]
- やせく
- [←夜食]お通夜や念仏の集まりには必ず出た、お握りと酒のセット。今はお菓子、または現金を持たせる事が多くなった(→やせくがわり)
- やせくがわり
- 上記の『やせく』の代わりに渡される現金「やせくがわりにお金を出す」
- やせごま
- 本来旧暦の2月15日にお釈迦様に供える米の粉で作った団子の総称松竹梅・亀鶴等のめでたい模様を型押しし食紅で色を着け中にあんこを入れた『しんこ』とも呼ぱれる平べったい餅状の団子や、菊水の模様(白地に菊の花と下に水の流れを表した物)等を金太郎飴状にして長く伸ばして切った団子や、犬・猿・鳥等の動物の姿を型取って煙草のきせるの吸い口で目を付けたりした団子等があったが、近頃はあまり作られない(→しんこ)
- †やせじ
- 痩せている人(→やせっぴゅう)
- やせじの
- 痩せてる,痩せた体質の(→やせっぴゅうの)(やせっぴい ほそっぴい)
- やせっぴい
- 1.痩せている(=やせじの ほそっぴい)
2.痩せている人(†やせし ほそっぴい)
- やせっぴゅう
- 痩せている人,痩せっぽち「やせっびゅうのしょう(痩せてる人)」
- やたらんこと
- やたらな事,むやみな事「やたらんことはいえん(むやみやたらの無責任な事は言えない)」
- †やち
- [谷地](地名・人名)川沿いの田圃・沢[元来アイヌ語:湿地の意味]
やっくい・やっこい→やあくい
- やっこさん
- あいつ,あの者[ほんの少し馬鹿にした言い方]
- †やっつりとっつり
- やったりとったり
- やっていけぬ・やっていけん
- 生活がやって行けない,暮らして行けない[や、か、い、にaccent有り]「こんなかせぎではやっていけん(こんな給料では生活をやって行けない)」
- やってすんだ
- やってしまった[完了形]「そのことはもう、やってすんだ(そのことは、もうしてしまった・やってしまった)」(→おわってすんだ)
- やってみいさ
- 1.食べてみる「これ、やってみいさ(これ、食べてみろよ)」
2.してみろ[標準語]
- やっとかし
- やっと,ようやく,やっとの事で,やっとこさ(→ちっとばし)
- やっとこさ
- どっこいしょ,やっこらしょ,よっこいしょ,よっこらしょ[荷負う時、背負う時の掛け声]
やっとこしょ=やっとこさ
- やっとのことで・やっとこさ・やっと
- (=やっとかし)
- やっとる
- やっている,している,やってる「そのことはいま、やっとるっちゃ(その事は、今しているところだ)」
- やっぱし・やっぱ
- やっぱり・やはり
- やどがえ
- 引っ越し,転宅
- やどつくる
- 下宿・借家を用意する、手配する、借りる
- やどとる
- 宿泊する
- やなさって
- しあさって,明々後日[佐渡弁では、今日、あす、あさって、やなさって、の順で、しあさって、は無い。標準語では、今日、あす、あさって、しあさって、やのあさって、の順。]
- やにがでる
- めやにがでる(→ずや)
- やにっくい
- ねばねばする,べたべたした[松脂のやにからか?]
- やにめ
- [病名]結膜炎[目やにが目に出るから]
- やはたいも
- [八幡芋]さといも[以前佐和田町の八幡(村)で多く生産していた為]
- やぶさめ
- やぶさめ[4月14日、新穂の神社で行う](→いてさん)
- やぶす
- [←破る十する?](包み紙や覆い等を)破る「やぶしておいといてくれ(破っておいてくれ)」[他動詞](→やれる)
やぶち→やうち
- やぶにらみ
- 斜視(=ろんぱー)
- やぼに
- [野暮に]とてもたいそう,非常に[程度が甚だしい事を指す]「やぼになぐった(ひどく殴った)」(→やぼん〜)
- やぼ、ゆー
- 馬鹿な事を言う(=やぼんことゆう)
- やぼん〜
- [連体形・連用形接続]=やぼに「やぼんなぐった/やぼんはなし(とんでもなく良くない、困った話」
- やぼんこと
- 非常識な事,変な事「やぼんことゆうなさ(変な事言わないでくれ)」(→だめんこと ばかんこと わるさ)
- †やまかけいわい
- 男子が5歳から7歳になると父親が連れて金北山神社に参詣し、下山後餅を搗きなぎ(石楠花)の葉を添え、近所へ配った。(→ひぼなおし)
- やまかぶし
- [蛇の名]やまかがし[無毒と言われていたが有毒。首より下に赤い所が有り、武士の赤い鎧の様な事から山の武士と言うとの説有り][や、にaccent有る事有り]
- やまがのもん
- 山奥出身の者,山の方に住んでいる者[例えば、畑野町の小倉地区あたりから上の方に住んでいる者を指す](→はまのもん おきのもん)
- やまさき
- 木材商
- やまとんぼ
- [昆虫名]おにやんま(=やんま)(→かとんぼ くろとんぼ だんぶり)
- やまんた
- 1.山にある田圃
2.(山にある)隠し田[年貢・税金逃れの為に作った]
- †やまんでえく
- 相川鉱山の坑夫や坑道を作る大工 無頼漢が多く恐れられていたとの事(→ばんじょう)
- やむ
- [病む]痛む,痛い[古い標準語]「はらがやむ(腹が痛い)」
- やめえ
- 1.[←病]やまい,病気 *や、にaccent
2.[止めえ]止めろ(よ)「みくだすようなこと、やめえ(人を見下す様な事は止めとけよ)」*め、にaccentあり[尚、新潟弁では、「やめれ・やめれや」]
- やめとけ
- やめておけ(=やらんどけ)(→かちおけ)
- やめる
- [病める]=やむ[古い標準語]「はらがやめる(腹が痛い)」
- やもうて
- [←病んで](植物の成育が)止まって伸び悩んで「さむうて苗がやもうておおきゅうならん、だちかんちゃ(寒くて苗が伸びなくて、どうにもならず困ってる)」
- やもうとる
- [←病んでいる]1.やる気にならない,億勘(おっくう)になっている,ぐずぐずする怠けている,躊躇している気が進まない(=しいあぐねている)「しごとがいやでやもうとるんだ(仕事が厭でやる気にならないでいるんだ)」「やもうとらんで、はよいけ(ぐずぐずしていないで、速く行け)」2.(植物が)伸び悩んでいる(→やもうて)「なえ、やもうとるとこヘ、また、うえる(苗を伸び悩んでいる所にまた植える)」
- やや
- 赤ん坊「あのいえ、ややんうまれた(あの家では赤ちやんが生まれたんだ)」
、やら。→、や。1
- やらかす
- (悪い事を)してしまう「やらかしたか(<ついに>やってしまったか)」
- やらした
- 破いた(=やぶした)(←やらす)「しょうじをやらしてしもた(障子を破ってしまった)」
- やらす
- 破る(=やぶす)[他動詞]「しょうじをやらす(障子を破る)」
- †やらずとらず
- (人と)やりとりが無い
- やらせん
- やらない「そのことやらせんちゃあ(そんな事は私はやりませんよ)」(→やれえん しいえん しいせん)
、やらなあ。・、やらなぁ。→、や。1
- やらんどけ
- やらないでおけ(=やめとけ)(→かちおけ)
- やりおおせん
- (自分の力では)やる事が出来ない,終わらず事が出来ない
- やりかんぼう
- 向こう見ず,無鉄砲な者「あこのむすこ、やりかんぼうらもんし。(あそこの家の息子は無鉄砲な者なので困った物だ)」
- やりさす
- 中途で止めておく「やりさしておいてくれ(中途で止めておいてくれ)」
- やりつけた
- やり慣れた,いつもやっている「やりつけた仕事」
- やりぱなし
- やりっ放し
- やりほうだい
- やりたい放題,し放題,好き勝手にやる事
やりほうでえ=やりほうだい
- †やりむり
- 無埋矢理[語の前後が入れ代わる事がある]
- やる
- する,行う(=〜しい)「はようやれっちゃあ(速くやれよ)[*はようしい、とも言う]/もちっと、はようやれんか(もう少し速くやれないのかい)[*はようしいえんか、とも言う]」(→やってみい)
- やるせねえ
- [←やるせない]どうしようもない(→もつけねえ)
- やれえない
- やれない(する事が)出来ない(=やれえん しいえん)(→やらせん しいせん)*え、は可能の「得る・得」の意味
- やれえん
- やれない,出来ない(=しいえん やれえない やれへん)「そのこと、やれえん(そんな事は出来ない)」
- やれた
- 破れた「やれたしょうじ(破れた障子)」
やれている=やれとる
- やれとる
- 破れている(←やれる)「やれとるしょうじ(破れている障子)」
- やれへん
- やれない[やれえん、の誤?](=やれえん)(→〜へん)
- やれる
- 破れる[自動詞]「しゃみせんのいとがふゆんなるやれる(三味線の糸が冬になると破れる)/障子がやれる」
やろこうべえ→やろこべ[主に、両津。以下、やろこべ迄同]
- やろうおっとれ・やろうおとれ・やろおとれ・やろこうべー
- この野郎(=やろこべ)
- やろこべ
- おのれ,この野郎,馬鹿野郎,貴様[罵倒語](=やろこうべ やろこうべえ やろうおっとれ やろうおとれ おとれ、等)(→おんし おとれ)「やろこべ、おとれ!(喧嘩を始める時の語句)」
†やわたいも→やはたいも
- やわっこい
- 柔らかい(=やあくい やっこい)
- 〜やん
- 〜さん[尊敬の意味]「あねやん[姉]/かかやん[母]/にいやん[兄]/あんにゃん(にいさん)[男全般:音便で、にゃん、になる]/じやん[爺]/ばやん[姥]」(小林君と言う名字の生徒を「こばやん」という愛称で、敬意を含めて呼んでいる。)
- やんだ
- 痛んだ,痛くて「ゆんべからはがやんでだちかん(夕方から歯が痛んで困っている)」[標準語?]
- やんだー
- 厭だー[特に女の子が使う]
やんびゅう=やんべ
- やんべ・やんべえ・やんべと・やんべん・やんべんに
- きっちりと,しっかりと,好い案配に,良い具合に「やんぺとやれや(しっかりとやりなさい)」
- やんちゃ
- 悪い事,いたずら,良くない事「やんちゃんことすな(いたずらをするな)ことしのいちわんはやんちゃでこまる(今年の一年生はいたずらで困る)」
- やんま
- [昆虫名]おにやんま[標準語?](=やまとんぼ)(→だんぶり)
や、ゆ、よ、文末
[ゆ]
†ゆい→いい
- ゆいつける
- 1.縛り付ける,くくり付ける
2.(子供をゆいつけ帯等で縛って)背負う(=ゆわいつける→ゆわいて)
- ゆいて
- [←湯十てぬぐい]風呂に入る時に使う手拭(てぬぐい)(=ゆうて ゆて)
- ゆう
- 言う「なに(を)ゆう・なに(を)ゆうかさ(何を言うんだ)」 *「ゆう」は主に肯定文で使う。否定は、「いわせん(言わない)」「うそとぼうずのあたまはゆうたことがない[掛け詞:ゆう=言う、結う]」[戯れ言<哩言>]」
- ゆうがなこと
- 贅沢でのんびりした気楽な事「ゆうがなこと、ゆーとる(優雅な事言ってるなあ)[多少からかいの意味を含む]」(→いいこと)
- ゆうこときかん
- 1.言う事を聞かない,言い付けに従わない悪い子だ
2.うまく標械が動かない,うまく道具が使えない,うまく体が動かない
- ゆうじ
- 用事
ゆうつここう・ゆうつかう=ゆをつかう
- ゆうて
- 手拭,てぬぐい(=ゆいて)
- ゆうてかせせえ
- 言って下さい[願望]
- ゆうてかせる
- 言って間かせる,教える「おまえにゆうてかせるから、ようきけや(お前に言って聞かせるからちやんと聞けよ)」
- ゆうてももどらん
- 弁解のしようがない(悪く)言い過ぎた(=いってももどらん)
- ゆうとった・ゆーとった
- 言っていた
- ゆうとる
- 言っている
- ゆうとれんし・ゆーとれんし
- 言っていられないし
- ゆうなりに
- 言いなりに,言われるままに
- ゆうに
- [優に]優に,たっぷりと,楽々,十分[標準語だか臭く使う]
- ゆうのこ
- [←いお(魚)の子・卵]鱈子(たらこ)すけそう鱈の子
ゆうべ→ゆんべ[標準語?]
ゆうまがた→ようまがた
- †ゆがま
- いろりに常に架けておいた鉄瓶(てつびん)(→ゆるんはた)
- ゆかん
- [湯棺]葬式前、死んだ人をお湯で洗ったり拭う事 *今はアルコールで拭く
- ゆかんする
- 上記「ゆかん」をする
- ゆきおろしのかぜ・ゆきおろし
- (雪が降り出ず前の)雷[曇天を轟音で響き廻るが、
落ちない雷で、一段落して鳴り止むと牡丹雪や霰がどさっと降り出す。ちなみに佐渡は新潟県内では比較的雪は少なく、屋根の雪下ろしは殆ど行わないで済む]
- ゆきしな
- 行く途中
- ゆきすごう
- (人に気付かずに)行き過ごす
- ゆきつもどりつする
- 行ったり来たりする[標準語?]
- ゆきやけ
- 霜焼け,凍傷
- ゆきわりそう
- [雪割草]和名、おおみすみそう[春先、紅・紫・青・桃・白と地面に敷き詰めた様に咲いていたが、今は乱獲で殆ど絶滅した野草。園芸店ではまだ売っている。関東の雪割り草(みすみそう)とは異種」
†ゆくめえか→いくめえか,いかんせんか
- ゆさぶる
- 揺する,揺り動かす
- ゆて
- 手拭(=ゆいて ゆうて)
- ゆにゅうもん
- [戯語]佐渡島外から来た(農水)産品・商品
- ゆみのつるになっとる
- 廻り道になっている「そこんみちはゆみのつるになっとるさけ(そこの道は廻り道になっているからね)」(=ゆみんつるになっとる)
- †ゆもじ
- 腰巻き
- ゆらかす
- 揺らす
- ゆりみみず
- 糸みみず
- ゆるはた
- いろりばた(=ゆるんはた)
- ゆるはたべんけい
- 内弁慶(→ゆるはた)[ゆるんはたべんけい、とも]
- †ゆるんは
- たいろりばた
ゆわえる・ゆわえつける→ゆいつける
- ゆをつかう
- 風呂に入る,入浴する(=ゆうつかう ゆうつこう)
- ゆんべ
- 夕方[ゆうかだ同様、ゆんべ・ゆうべを使う]「こないだのゆんべ、」
- ゆんぼー
- シャベルカー[建築用語か?]
や、ゆ、よ、文末
[よ]
- よう
- 1.良く,頻繁に「ようきたなあ(よく来ましたねえ。来てくれて嬉しいよ)」2.(酒・船)に酔う[標準語](→よた)
ようおいでました・ようおいでなしゃました[挨拶]いらっしやいませ
- ようけ
- [余計に思われるほど→]多くたくさん
- ようしたもんだ
- [←良くした物だ][褒め言葉]1.(相手自身の行為に対して)よくやりましたね,さすがですね,すごいですよ,有能ですね「おやはずろやみだけも、こはようはたらく。ようしたもんだ。(親は怠け者だが、子供は良く働くなあ。よく出来た物だね。)」2.(客観的な事実に対して)すばらしいですね,すごいですね
- ようしたようした
- [褒め言葉よくやったねえ,でかしたねえ
- ようする
- (扱い等を)臭くする,面倒を見る「子供がようしてくれる」
- ようできたひと
- 親切で思いやりがある人,性格が良くちゃんとしている人
ようのこ→ゆうのこ
- ようま
- 夜中,夜,夜半,夜間(→ようま よっぴて)
- ようまがた
- 夕方(=ゆうまがた)
- ようま、よっぴて
- 一晩中(=よながよっぴて よながよっぺて よまよっぴて)
- 〜ようもん
- 〜の様な物・者(→そのようもん おめえようもん)
- ようゆかんし
- よく行かないので
- よがなよっぺて
- 一晩中,終夜
- よがわり
- [世・代+代わり・変わり]時代の変遷,世の移り変わり
- よき
- 小型の手斧,小型まさかり,まき割り(の斧)[銘(なた)ではない、古い標準語]
- よぎにくわしいひと
- [余技に詳しい人]生業意外に色々詳しく知っている人
- よくこく
- 欲張る「よくこいてはたらく(欲張って働く)」(→よくとくしい)
- よくしんぼう
- [欲辛抱]けち,欲張り,がりがり亡者,よくとくしい,けちな,欲張りな,欲深い,強欲な
- よくのかわつっぱらかした
- 欲張った,強欲な[標準語?]
- よくよくのこと
- 特別な事態,どうにもならぬ事,[標準語?]
- よけ
- [←余計]1.沢山,余計に「あこんどてんとこによけ、からしなあるっちゃ(あそこの土手の所に辛子菜が沢山あるよ)」
2.余計しなくて良い事(→よけんこと)
- よけしてもらう
- 魔避けの御払いを神官や祈祷士にして貰う
- よけんこと
- 余計な事,しなくても良い事,要らぬお世話 「よけんことすんな」
よごし→みそよごし
- よこづち
- [横槌]杵状の木槌[藁を編む前にたたいて慣らした]
- よこてい
- 横,横の方「よこていになっとる(横になってる)」
- よこていむく
- そっぽを向く,機嫌が悪く取り含わない(→よこむく)
- よこになる
- 1.横になる[漂票準語](=よこていになっとる)
2.休む,休憩する「すこしよこになってください(少し休んで下さい)」[横になって寝ても寝なくてもよく、横にならずに休んでもよい]
- よこばら
- [横腹]脇腹,脇っ腹
- よこむく
- [横向く]そっぽを向く,相手にしない,取り含わない,臍を曲げる「あれ、よこむいてしもうた(あの人、臍を曲げてしまった)」
- よーしたもんだ
- (良い意味で)良くやった物だ,さすがですね
- よじれる
- 1.世に出てすれる(→よずれる)
2.よじれる[標準語]
- よじん
- 自分意外,他の人(=よのひと よのもの)「よじんはさておき、」[標準語?]
- よずれた
- 世に出てずれた,世に出てグレた・性格が悪くなった
- よせずき
- (いい気になる)調子,いい気,相手の言葉尻を捕らえて、輪を掛けて何かかんか言い立てる事,ついでに何だかんだ言う事(→えーさべり)「よせずきなこと(調子に乗ってする事)/†よせずきにのって・よせずきになって(調子に乗って・調子付いて)/よせづきにかかってゆーなや(言葉尻を捕らえてついでに何かかんか言うな)」[本来は、よせづき]
- よせずく
- 調子に乗る,調子に乗って何かする[悪い意味]「よせずいとる(調子に乗っている)」(→よせずき)
よせずくになる<同上>[な、が下がり調子のaccent]
- よそ
- よそ,他の家(佐渡島内の)他の町村[島外市町村は「えちごの」と言う]
- よそう
- [装う・←よそる]食物を食器に盛る、よそる「まま、よそってくれ(ご飯を盛ってくれ)[よ、にaccent無く、く、に有る時有り]
- よそもん
- よそ者(特に)佐渡島外から仕事で来た者(≒たびのもの)(→よそんもん)
- よそんもん
- 自分の家族意外の島内の者(⇔うちんもん)(→よそもん)[上と異]
- よた
- [与太]悪い事,良く無い事,いたずら「よたしんなや(悪い事をするなよ)」
- よた
- [←酔った」酔った「はや、よたか?(もう酔ったか)/よた(よったぞ)」(=ようた)
*促音便の『っ』が無くなる事有り;くだ(喰た)。ようた・くうた等の、『う』の消えた形か。なお、いった(言った、要った、煎った、射った)の『っ』は無くならない
- よたおんな
- 悪い女,だらし無い女[よたおとこ、とは言わない。差別的か]
- よたか
- 1.[鳥名]ふくろう[←夜の鷹]
2.酔ったか[疑問文]
- よたぐち
- 悪口
†よたける=よたする
- よたこんじょう
- 悪い心,腐った根性
- よたする
- 悪い事をする,良く無い事をする(=よたける)
- よたのわけぇし
- 不良の若者
- よたもん
- 性質・性格が悪い人・奴(=よたんもん)
- よたら
- [←与太だ]悪い奴だ(子供に)不良だ「あいつはよたら」
よたり=よったり
- よたんげえ
- 悪い(←よた)
- よつじ
- 四つ辻,十字路(→みつじ)
- †よったくれ
- 酔っ払い[標準語?]
- †よったくれる
- 酔っ払う
- よったり
- 四人(→みたり)
- †よっぱら
- よっぽど,余程
- よっぴて・よっぴと
- 一晩中(=よながよっぴて)
- †よて
- 得手(えて)得意な事
- よとぎ
- [夜伽]寝ずの番,お通夜,死んだ人の通夜に起きる事
- よながよっぴて・よながよっぴと・よながよっぺと
- 一晩中(=よっぴと)
- よのもん
- 1.[余の者]他(ほか)の人「うちのよのもんは、みな、たにでた(家の他の者は皆田圃に出た)」
2.[世の者]他人,余人「よのもんのことはしらん(他人の事は知らない<自分には関係ない,の意味も含まれる事も有り>)」(=†よのひと)
- よばれる
- 呼ばれる,招かれる「ふるめえによばれる(振舞に呼ばれる)」[標準語?]
- †よぼった
- 呼ばれた(呼ばれて)挨拶に行った「しんるちにふこうがあってよぼった(親類に不幸があって呼ばれた)」
- †よぼって
- 呼んで,誘って(=さそうて)「あこのもんをよぼっていかんか(あそこの人を呼んで行きませんか・誘って行きませんか)」
- †よぼる
- 呼ぷ「あたりをよぼる(周りの人を呼ぷ)」
よまよっぴて→ようまよっぴて
- よめなかせ
- [嫁泣かせ][植物名]たねつけばな[春先にこの花が咲く頃、農作業が忙しくなる時期となり、それが嫁を困らせる、という意味から。今と異なり、昔、嫁は冷過された]
- よられ
- よだれ「よられんでる、(よだれが出る)」
- より
- (本来は傷口からばい菌が入って出来たリンパ腺の)腫れ物「よりんできた」(→できもんできた)
- よりおう
- 寄り合う,手伝う,手助けする(よりあう、とも言う)(→よろうて)「よりおうてやらんかさ(寄り合って手伝い合ってやりませんか)」
- よりかかりこんじょう
- よっ掛かり根性
- よりかかる
- よっ掛かる(他人を)頼りにする
- 〜よる
- 〜している,しておる「くいよる(食べている)/なきよる(泣いている)/しよる(している)」
- よるのよなか
- 1.真夜中
2.一晩中
- ††よろうて
- 寄り合って,手伝って,一緒になって「これ、よろうてやってくれ」
- よわる
- 1.疲れる,困る
2.(感投詞的)困った,あぁあ
[*いわるゆわる、とは言わない。よわった、参照]
- よわった
- 疲れた,困った(=いわった ゆわった)[過去形]
- よをしもう
- 世を去る,あの世に行く,死ぬ(→しもう)「あのもん、よをしもうたっちゃ(あの人は死んでしまったよ)」
- よんどころねえ・よんどこねえ
- (←えんどこねえ)1.困ったなあ[独り言]
2.(相手に少し引け目を感じながら)恥ずかしい,恐縮します,申し訳ない
- よんべ・よんべと
- ゆうべ,昨晩,昨夜(=ゆんべ)
†よんべな=よんべ・ゆうべな
- 〜よんのん
- 〜みたいだよ,みたいな物,様な事[の、にaccent有る時有り]「そのんよんのん、できん(その様な事は出来ない/その様なので出来ない)」
- 〜よんもん
- 〜みたいな物(=よんのん)[も、にaccent有る時有り]「そのんよんもん、できん(<上同>)」
や、ゆ、よ、文頭