さ、し、す、せ、そ、文末
[さ]
- 〜さ
- [接尾辞]
1.〜(して)くれないかなあ[特に、親しみを込めて子供以外の相手にやって欲しい事を述ぺる時に使う]「そうしんかさ(そういう事にしませんかね・そういう風にしませんかねえ)/そうしてくれんかさ(そうしてくれませんかね)/これ、やってくれさ(これをやってくれをいかなあ)」*尚、「これ、やってくれは、これをやれよ・やりなさい、の様なつっけんどんな感じを持つ
2.(特に子供に向かって)〜(しなさい)ね、よ「これ、やれさ(これをやれよ)」(→〜や)
- さあぶい・さあびい
- 寒い
†ざいごもん・ざいごんもん=ざいのもん
†さいのかみ→せえのかみ
- ざいのもん[在の者]
- 田舎の者,町以外の者[以前は相川以外の者](新潟:ぜえごもん)
- さえずる
- 女子供が(うるさく)おしやぺりをする
- †ざかざか
- 赤ん坊・子供のはう様「ざかざかはう」
- †さかさかだ
- 落ち着かない
- さかしい
- 賢い[←さかしら(古語:かしこい)から]
- さかじし
- 指のささくれ,指の親不孝
- さかしま
- さかさま[小佐渡畑野町山中に真野町飛び地有り。その中を他の川とは逆向きに流れる川を、さかしまごう(「さかしま川」の音便)と呼び、道に不
案内の者が良く迷う]
- さがった[下がった」
- (食べ物の味・品質が)悪くなった「このお茶、さがった。」
- さかてんぼう
- 全く反対のとんでもない事,有りべかざる事(=てんぽうげいな)「そのこと、さかてんぼうだ(そんなことはとんでもない)」
- さがねる
- 探す
- さがりや
- 神社の祭礼で神楽を奏したり、小太鼓や革だけの太鼓を打つ事、又その役目の子供10歳以下の二人以上の男の子が行う
- さがる
- 1.下がる[標準語]
2.悪くなる(→さがった)
- 〜さき
- 〜だから(→〜さけ)
- †さきあんじ
- 取り越し苦労
- さきいき[←先行き」
- さきゆき,これからの事将来
- さぎちょう[標準語?
- どんどやき(→とうろやき,とうろやさん)
- さきばしり
- おっちょこちょい,早合点(→しいなのさきぱしり)
- さくさくした
- 気さくな,(気持ちが)さっぱりとした「あごの、さくさくしたあんちゃん(あそこの気さくな若い者)」
- 〜ざくめに
- 〜だてらに,〜のくせに,〜の分際で「子供ざくめに(子供のくせに)」
- さぐりをいれる
- 黙って・ちょっと・内緒で調べてみる[標準語?]
- 〜さけ
- 〜だから,〜なので(=〜さき)「出るもん少ないさけ、でてくれ(出る者が少ないので出てくれ)」
〜さけえ=〜さけ=〜さけにゃ
- 〜さけも・さけえも
- 〜でさえも
- †さけよい
- 酔っ払い
- さげる
- 1.手に下げる持っていく,携える「にもつをさげていく」[標準語?]
2.御馳走・お膳等を片付ける[標準語?]
- さこー[佐高]
- 佐渡高校(→りょーこー,あいこーあかぷん,のうがっこう)
- ささくさ・ささくさと
- 急いで,そそくさと
†ささほうさ→ちゃちゃふうちゃ
- ささまき
- 端午の節句(等)の笹の葉で巻いた餅
- さしむき
- しぱらくは,まあ今の所は[標準語?]
- さす
- 重い物を持ち上げる・差し上げる「みこしをさす」
- さそいをかける
- 誘ってやってみるかどうか試す,手に乗るかやってみる
- さそうて
- 誘って,呼んで(=よぼって)「あこのもん、さそうていかんか(あそこの人を誘って行きませんか)」[さそって、とも言う]
さだおけ→さらおけ
- さーち
- 「皿十鉢?」おさら(小皿より大きい)「さーちのなかにはいってるわさ」(→さはち)
- さっくりした
- あっさりした,淡泊な「さっくりした奴だ」(→さくさくした)
- †さっこり
- [裂き織り]古い布を裂いて織った丈夫な布,財布・コースター等の工芸品にしている 以前は物を負う時、の着物に使った。今はさきおり、と言う
- さっちょう
- (仕事が)いいかげんだ「しごとがさっちょうら」
- さっと
- あっさりと,簡単に(=あっさりさっと)
- さで
- たも網
- さとい
- 鋭い,敏感な「目がさとい(わずかな事に気が付く見付けるのが速い)」
さどおけ→さらおけ
- さどもんろー
- 佐渡者達,佐渡人の島国根性[侮蔑的][佐渡十モンロー主義・者達]*モンロー主義アメリカの対外的無干渉主義
- さなか
- 最中[標準語だが臭く使う]
- †さはち
- おさら[本来は小鉢の事](→さーち)
- さびしねえ
- さびしい
- †さびり
- 話(→ええさべり)
- さぶい
- 寒い
- さぶさぶ
- 鳥肌
- ざぶざぶしとる
- 水がとても多くある
- さべっちょ
- おしやべりな人(→しやべっちょ げらつき)
- †さべり
- 話し,しゃべり
- さべる
- しゃべる,話す(→ええさべり)
ざまがない・ざまがねえ→ざまんねえ
- ざまがのううなる・さまのーなる
- (年老いたりして)気力体力が衰える
- ざまたれ
- 様,様子[卑語]「そのざまたれはなんだ(その様子は何なんだ)」
- ざまみい
- ざまみろ[ざ、にaccent有る事有り]
- ざまんねえ
- 力無い,金の無い,能力無い,根性無い,度胸が無い[ざ、にaccent有る事有り]「くってかかるざまんねえやつ(文句を言う度胸も無い奴)」
- さみい
- 寒い
- さみいねんや
- 寒いだろうが,寒いたろ
- さみしねえ
- 淋しい
- さむうて
- [←寒くて]さむくて〔音使〕[さむくて、とも言うが、むにaccent]
- さむけだつ
- ぞっとする,悪寒が走る
- みめる
- 1.(目が)覚める,(酔いが)醒める,冷める,褪せる(色褪せる)[標準語]
2.冷静になる(←1)[標準語?]
- さら
- 新しい物(→さらの)
- さらおけ
- 勝手にしろ,やめとけ,やらないでおけ「厭ならさらおけ」(=さどおけ さだおけ)[←沙汰置け?]
- さらぎ
- 新しい着物・衣服
- さらさらっと
- さらりと,あっさりと,いいかげんに[標準語?]
さらっと=さらりと
- さらの
- 新しい〜
- さらもん
- 新しい物,降ろしたての物
- されこうべ
- しゃれこうべ,骸骨
- ざれごと
- ふざけた事,冗談,馬鹿な事[標準語?]
- さろ
- 佐渡[近頃は余り聞かれない]
- さろもん・さろんもん
- 佐渡の人,佐渡者(→たびのもん)
- さんかくべと
- 頭が太きく三角形のはせ(→べとかじ)
- さんがんたろうた
- 素晴らしい,否の打ち所の無い,完全無欠の「さんがんたろうたものはいない(非の打ち所の無い完璧な者はいない)」<哩言>[さんがん(三関=耳・目・ロ)が足る、から]
- ざんぎりこうべ
- ばさっとした髪形[以前は子供の卑称]
- さんけもようだ
- 産気付く(→もようづく はらみもようだ)
- さんじます
- 参上します,参ります「いってさんじます(行ってきます)」
- さんじゃくもん
- [三尺物]とても大きく深い桶,便所のこえだめ桶(→はんぎり)
- さんでえもんでしとる
- 色々忙しくて気をもんで仕事がうまく働かない「あのいえはよめさんのことで、さんでもんでしとる(あの家は嫁さんの事ですったもんだしている)」
- さんとめ
- 縞の木綿,縞の木綿の服
- †ざんぶり
- とんぼ(→だんぶり・らんぶり)
- さんべじる・さんぺしる
- さんぺいじる[樽・鮭と野菜を入れて似た塩味の汁](→どんごしる)
- †さんぼし
- さんだわら 俵の両側をふさぐ物 藁で編んだ平らな蓋状の物 現在は俵は使わないので編める人も、知ってる人も減った
さ、し、す、せ、そ、文末
[し]
- 〜しー
- 〜(なの)で,〜(します)から「べんきょうやるし〜」[終助詞的に使う]
- 〜しい
- 〜しなさい「べんきょうしい(勉強しなさい)」
- しいえない
- [し(する)+え(得)+無い]できない「そんなことはしいえない」(=せええん)
- 〜しいしい
- 〜しながら「まえはこもりをしいしいべんきょうしたものだ(以前は子守をしながら勉強したものだ)」
- じいそく
- [植物名]つりがねにんじん(→じーそく・ばあそく・ばーそく)[←じいさんのそばかす]
- しいっぺえ
- 精一杯(→せっぺえ)
- しいな
- [標準語?]1.籾で中に実の入って無い米
2.脱穀してみて小さかったり細かったりする米 しいなまい
- しいなだんご
- しいなまい(しいな米)・くず米・こま米を粉に引いて団子にした物
- しいなのさきぱしり
- 人間の軽い奴は何をしてもおっちょこちょいだ、の例え
- しいばち
- お客に対し勧めて(特に無理強いして)食事をさせる事(→おしいばち)
〜じぇ→〜じゃ
- しええ
- (筋等が)堅くて噛み切れない(=しわい)
しええて→しおうて
- しええやつ
- なかなかへこたれない奴[悪口]煮ても焼いても頑張る奴「あいつはしええやつだ」
- じぇじぇ(真野)
- 魚[幼児語?][=じじ[真野]ぜぜ[佐和田])(→しじら)
- 〜じぇむ・〜じえむ
- [屋号]〜左ェ門「やじえむ(弥左ェ門)」(→〜ねむ・〜えむ)
- じぇん
- [←銭]お金(→つぶぜん つぶじぇん しんげぜん ぜん)
- じぇん
- [←膳]お膳(=おじぇん)
- じぇんらくな
- お金を出しても無駄な(=ぜんらくな)(→らくなに てまらくな)
- しおうて
- かたくて美味くなく、かみ切れなくて「これしおうてくえんちゃ(これは固くて噛み切れなくて食えない)」(=しわい)
- しおがあまい
- 甘塩の塩分控えた[標準語?]
しおたれ→しょうたれ
しおづかのぱあさん→しょ一づかばあ
- しおれる
- 1.(人が)元気を失う,萎れる「しおれたかお(元気のない顔)」
2.(植物が)萎れる[標準語]
- じかきむし
- [字書き虫](昆虫)みずすまし
- しかしか
- しっかり,しっかりと,ちやんと,真面目に「しかしかあるけ」
- しかしかしい
- しっかりしろ
- †しがねる
- 束ねる
- じぎい
- [←辞儀]遠慮・辞退[羽茂]「(祭り等で)まあ、じぎいするなっちゃ。」
- しきがたかい
- 敷居が高い,ちょっと行き着けない(=しきりがたかい)
†じきのぺもち→ばばづけもち
- しきり
- 敷居
しきりがたかい→しきがたかい
- じぎをきる
- お通夜・本葬の時に線香をあげてすぐ帰る・挨拶をする(→いろき)「お通夜の席で香典を持って行き、そうすると、『やしょくりょう』が貰える」
- しきをまたぐ
- 敷居をまたぐ[†しき=敷居]
- しこたま
- どっさり,沢山「しこたまもうけた」
じじ→じぇじぇ
- しーしー
- 汁
- しじこ
- 男性性器,男根[←支持根(?)・小さいすけとう鱈の卵巣(?)†『じじ・ぜぜ』は魚を意味する古い小児語。宮武骸骨の卑猥語辞典に有り](→だつ、べべ)(⇔おそそ)
- しーしーまま
- 汁掛けご飯
- しじゅう
- [魚名](岩場にいる青黒い)あいなめ・くちめ *どもしじゅう、とは異種
- しじら
- 大きな魚(→じぇじぇ)
- しずかでしたねえ
- ゆっくりでしたね,遅かったね
- しずかに
- ゆっくりと「しずかにあがってください(ゆっくり召し上がって下さい)」[よそから来た人がこう言われ、無言で食べた、というのはよく有った実話](→あがって)
- じーそく
- [植物名]つりがねにんじん(→じいそく ばあそく ばーそく)
- したじ
- 味噌汁(=おしたじ)[したじ、は元は醤油の事。おひたし、ではない]
- したす
- [←浸す]ひたす,水に付ける
- しただみ
- 磯辺にいる貝で、3cm位までの、小さくて黒く、貝殻に角の無いつるっとした貝[しりたか・いわぐろ・めさくり等を言う。塩茹でにして楊枝で食べる]
- したてる
- 作る,あつらう,あつらえる「ふくをしたてる(洋服を仕立てる)」[標準語?]
- したべら
- 舌,べろ(→べら)
- したる
- [←滴る]したたる,水が垂れる
- じっこんに
- 懇意に,親しくして[標準語だが良く使う]「じっこんにしとる」
- しつけなし
- 無作法な,無作法者「あいつはしつけなしだ」
- †しっぽ
- びり,最後(→げっと)
- しっぼをつかむ
- 正体を掴む,化けの皮を剥ぐ[化けたむじなも尻尾は有る、つまりむじなは化けても尻尾は付いたままで隠せないとの事]
- しでかす
- (良くない事を)やってしまう
- しといてし
- ておいて[標準語?]「それ、しといてくれ(それをしておいてくれ)」
- †しとつく
- 湿っている
- しとついとる
- 湿っている「洗濯物がまだしとついとる」
- しとる
- している「なにしとるかさ(何をしているのか)」
- 〜しな
- 〜の時、ぎわ「行きしな/帰りしな」
- しながわるい
- 物が悪い,人柄が悪い
- しなしな
- そろっと,そろそろと,ゆっくりと「しなしなあるけ(ゆっくり歩け)」
しなっと=しなしな
しなりと=しなしな
- しにがね
- 無駄な金
- しにば
- 臨終,死ぬ時「しにばにたちおう(臨終を見届ける)」
- しぬっちゆうめにあう
- 死ぬ程の恐ろしい目に会う[比輸]
- しのうても
- しなくても「それはしのうてもよいっちゃ(それはしなくても良い)」(→せんでも、のうても)
- しばたけ
- [きのこ名]あみたけ[新潟:ぬのめ](→みみ)
- しばつかせる
- (涙を流しながら)目をしばたかせる・ぱちぱちする
- しびてー
- 冷たい「しびてービール、のみてーなー(冷たいビール飲みたいな)」[←しみどうふ(凍豆腐)のしみ(凍る)?冷たくなった、しびと(死人)から?]
- しびと
- 死体,死人
- しびといろ
- 死体の様な厭な色[青黒い色?]
- しーぴぴ・しーびび
- [植物名]烏野豌豆(からすのえんどう)[黒い豆のさやをこすって産毛を取り、切って口に当て、笛のように吹く。その音から。]
- じぶじぶ
- 水しみ出でる様,ぐちゃぐちゃ
- しぶちん
- けちな人
- しぶとくさい
- 厭な臭いのする(死人(?)・人を焼いた時の臭いからか?)
- じふぶき
- [地吹雪]一端降った粉雪が強風に煽られて吹雪になる事 佐渡では年に3−4回起こる
- 〜じぶん
- [時分]〜位に,頃「6時40分じぶんにバスが来る」[古い標準語、良く使う]
- じべた
- 地面
- しまう
- 終わりにする[片付けるの意味では無い]「仕事をしまう」[しもう、とは異](→しもう)
- じまんこく
- 自慢する
- しみたれ
- 意気地無し,けち
- しみつく
- 凍り付く
- しみとる
- 凍り付く,凍ってる
- しみる
- 凍る「地面がしみとってやああ、おそんげえ、ようあるかん(地面が凍っていて怖い、いやだなあ、うまく歩けない)」[長野のしみどうふ(凍り豆腐)のしみもこれと同じ](→しびてー)
- †しみわたり
- 凍った所を歩く事[二月中句以降、雪が消えてから朝晩は冷え込み0゜C以下になり、雪が積もっている時 行けなかった所に行けるようになる]
- しめえ
- しまい,終わり,最後片付け(=おしめえ)(→おしめなしゃましたか)
- しめえあわん
- [←仕舞合わない:仕舞の節と踊りが合わない](ちゃんと)終わらない[〆が合わないではない](=しめえおわらん しめんおわらん しめんあわん)[しめえおうた、からの転](→しめえおうた しめんおうた)
しめえおわらん<同上>
- しめえおうた
- (田植えや稲刈り等の)仕事がちやんと終わった大仕事が柊わった(=しめんおうた)「しめえおうたさけ、いっぱいやらんか、なんかやらんかさ(大仕事が終わったので酒でも飲みませんか、何か楽しい事でもしましょう)」[しめえ、は、しまい(仕舞:能のお囃しを伴わないシテ一人で舞う略式の舞)の事]
- しめえおうたか
- 上記、の疑間
- しめえにゃ
- しまいには
- しめがおうたか
- (仕事が)終わったか(→しめえおうたか)
- しめし
- (赤ん坊の)おしめ,おむつ
- しめす
- 水で濡らす,ひたす,湿らせる
しめんあわん→しめえあわん
しめんおうた→しめえおうた
しめんおわらん→しめえおわらん
- しもう[←仕舞う]
- 1.しまう 終わりにする,済む「はややってしもうぞ(すぐにやってしまうぞ)」
2.死んだ「あのもん、しもうてすんだ(あの者は死んでしまった)」(→しまう)
- しもうた
- 1.(〜して)しまった(=すんだ)「はややってしもうた(もうやってしまった)」
2.しまった,失敗した,へまをしてしまった(=しもた)
3.(店・商売を)止めた,閉店した「あのみせ、しもうてすんだ(あの店は止めてしまった)」 *『しもうた』で『死んだ』の意味は余り無い
- †しもうていく
- あの世に行く,死ぬ「だんだんしもうていかんならん(人は段々、死んで行かなければならない お迎えは来るもんだ)<軽く冗談めいて言う>
- しもた
- しまった,失敗した(=しもうた)
- 〜じゃ・じゃあ
- 〜だ(=〜ちゃあ,〜じぇ)「しらんじゃあ(知らないよ)」[新穂]
- しゃく
- [杓]ひしゃく
- しゃくし
- しゃもじ
- じゃけんにする
- [邪険にする]辛く当たる,いじめる
- しゃごなる
- 1.†うずくまる,しゃがむ(→ちょこじ)
2.顎・が出る,疲れ切る,へとへとになる「いけえしゃごなった(とても疲れた)」
3.手も足も出ない敵わない
- しゃし
- 目の視点が合わない事その人,薮睨み,乱視(=ろんぱー)(→すがめ) *目が悪く、目を細める事では無く、左右の目の視点の方向が一致しない事・人の事
- しゃちこばる
- こわばる,体が固くなる,緊張する
- しゃっきんをなす
- 借金を返す
- しゃっつける
- 1.ごちんと頭をこずく,叩く,[新潟も同]
2.やっつける
- †しゃっぽぬいだ
- 降参した[標準語?]
- しゃば
- この世,世間,世の中[標準語だが良く使う]
- しゃばんこと
- この世の事,一般的な事
- じゃびとる
- 雪がぐちょぐちょになる
- じゃぶじゃぶ
- [雪の状態]ぐちょぐちょ
- しゃべっちょ
- おしゃべりの人(→さべっちょ げらつき)「あいつは、しゃべっちょら(あいつはおしやぺりだ)」
- じゃれこうべ
- 馬鹿野郎,この野郎(=やろこうべ)[佐和田]
- じやん
- じいさん
- 〜しゅう
- [〜の衆」〜の人達「そこんしゅう(そこの人達)/おなごしゅう/おとこんしゅう」
- しゅうじ
- [小路]小道,路地[屋号として良く有る](=しょうじ)
しゅうしねえ→しょうしねえ
- しゅうず
- †清水,泉[屋号に有る]
- しゅうとかか・しゆうとかあさん
- 姑,姑のぱあさん
- じゅうになる
- 炭等が燃えて自くなる「火がじゅうになる」(→ぼやずみ)
- じゆうにならん・じゅうにならん
- 手に負えない,どうにもならない,もう駄目だ「あの生徒は勝手な事ばかりしてじゆうにならん」
- じゅうにんなみの
- 人並みの,普通の[標準語?]
- しゅび
- [首尾]出来具合[標準語(?)良く使う]
- 〜じょ
- [幼児語?]〜(だ)ぞ(→じえ、ちゃ、じゃ)
*「じぇ」は子供に言い間かせ念を押す時に使い、「じょ」は子供達が使うかわいらしい使い方の語である、との説(?)有り。漫画『おそ松君』のキャラクターの、はたぼう(旗坊?)の語尾と共通。尚、この語尾は昨今余り間かれない.また、じゃ・じえ・しょ・ちゃ・ち、の各語尾は混用されうる。
- しょう
- 〜の人「いいしょうだ(いい人だ)/わるいしょうだ(悪い人だ)」(←しょうてえ)
- しょうこくぱしら
- [小黒柱?]玄関入って向かって左に大黒柱が有るが、右に有る大黒柱の三分の二程の幅の大きな柱の事 大黒柱の向かいになる奥の柱[大黒柱が二本有ると家が潰れるとの事 男二人の主人の意味か](→だいこくばしら かもえづくり)
しょうじ→しゅうじ
- しょうしがる
- 恥ずかしがる
- じょうしゅびだ
- 上首尾だ[標準語(?)良く使う]
- しょうしねえ
- 恥ずかしい(=しゅうしねえ)[しょうしい:新潟]
- じょうじゅうぎ
- 普段着(→ちょこちょこぎ)
- じょうずごしらえ
- 相手をうまく丸め込んで否応無しに押し付ける事
- じょうずんもん
- お世辞のうまい者
- じょうだ
- [←上?・定?]1.†上等だ
2.当然だ,定めだ[それでじょうだ、で使う]「まえからのむくいで、おめえようもんはそいでじょうだ(前からの報いで、お前の様な者は、それで当然だ・それで上等だ・そんなものでいい)」
- しょうたれ
- だらし無い,不精な,だらし無い者,きちんとして無い「あのもん、しょうたれだ(あの者はだらし無い奴だ)」[←塩垂れ?海女等の海から上がった体を言うとの事だが良く判らない。なお、『こびしょげ』は、きたない(だらし無くて汚い)の意]
- しょうたれげな
- きちんとして無い,だらし無い[『一げ』は『一の様な』の意味]
- †しょうたれもち
- [佐渡南部地方](=ぱぱづけもち)
- しょうてえ
- [←正体]人の性格・性質・根性
- しょうてえがわるい
- 性格が悪い,意地が悪い
- †しょうべんする
- 約東を反古にする例え
しょうもねー→しょんねー
- じょうやど
- いつも泊まる宿[新潟市内に有る事が多い]
しょうねー→しょんねー
- しょうねがくさっとる
- [性根が腐ってる]たちが悪い[標準語だが良く使う]
- しょうねがわるい
- [性根が悪い]たちが悪い
- しょうねなし
- [性根無し]いくら言っても言うことを聞かなかったり忘れたりして過ちを操り返す者しょうがないやつ,根性無し「あいつは、しょうねなしやなあ」
- しょうべえ
- 商売
- しょうべえなし
- 無職・失業中(の人)[怠け者、という意味は無い]
- †しょうべんする
- 一度約束したものを一方的に反古にする
- †じょうめいり
- お堂参り[畑野町小倉でお堂の石碑を廻る宗教行事が有った][霊場参り、からか(?)]
- †しょうよう
- 小便[††だいよう(大便)]
- †じょうり
- 草履(→あめんかわじょうり わらじょうり)
- しょくがすすむ
- [標準語だが良く使う]
- しょさ
- [所作]行い[標準語?]
- じょさいない
- [如才無い]1.手抜かりない気が利く[標準語?]
2.気遣いの無い,気の良い[標準語]
- じょさいなしに
- 1.手抜かり無しに
2.†無遠慮に
- しょさがいい
- 格好がいい,スタイルが好い
- しょさをつける
- かっこつける
- しょしょほうぼう
- [所々方々]あちこちいたる所で[標準語だが良く使う]
- じょたじょた
- 水等で濡れた様「おしめがじょたじょたしとる(おしめが濡れている)」
- じょたになる
- ずぶ濡れに為る事
- じょたぬれ
- ずぶ濡れ「あめでじょたぬれだ(雨でずぶ濡れだ)」
- しょーづかばあ
- [塩塚の婆(誤)←葬頭河の婆]白髪で双発(ざんばら髪)、大きな口で、手に乗る位の大きさの気持ち悪い姿の人形の名。真野町、含沢地区のお堂に石地蔵と共に祭られている。塩沢の婆さんの本来の名は、幽冥界の入り口、三途の川、正式名称は葬頭河(そうづか)にいる二毛鬼の一人、葬頭河婆(そうづかばあ)で、脱衣装・奪衣婆の事。亡者の衣類を奪う鬼婆。相模・武蔵にも有るとの事。[葬頭河に居るもう一人は懸衣翁(けんえおう)で衣領樹の枝に死者の衣服を罪の低昂により懸ける(地蔵菩薩発心因縁十王経)。ちなみに懸玄翁の像はどこにも見受けられないとの事]
- †「しょーづかばあ、来たぞ」
- [悪い子を怖がらせ、諭し脅し戒める言葉」
- しょっぺえ
- しょっぱい,塩辛い
- しょびんだ
- 小さい,貧弱だ,小作りだ
- しよる
- 〜をしている(→〜よる)
- †じょれん
- 竹や針金等で編んだ川の砂利・砂を掻き集める道具[標準語?]
- しょろ
- [植物名]棕櫚(しゅろ)[棕櫚の繊維で紐を編んだ 商売にしていた者もいた]
- しょろ
- [きのこ名]しょうろ(佐和田町八幡地区に多く出る](→みみ)
- しょろしょろびんぼう
- 段々貧乏になって行く事[棕櫚の木が玄関先に有ると段々貧乏になり縁起悪い、との言い伝え有り][真野地区]
- †じょろし
- 女郎,売春婦,囲い者
- しょろっぽ
- [←千六本]千六本線の様に薄く切って、小さく長四角にした大根(みそ汁等の具にする)
- †じょんごろべ→おんぐるべー
- しょんねー
- しょうがない,しょうがねー,しょうもない
- †じらかす
- [焦らす]じらす
- しらかみ
- 白い紙「しらかみ渡してかかせんと(白い紙渡して書かせないと)」
- †しらげえ
- 白粥(→ちゃげえ)[両津方面」[しらがゆ、とも言う」
- しらん
- 知らない
- しらんかおだ
- 知らない人だ「あれはしらんかおだ」
- しらんぞ・しらんちゃ
- 知らないぞ「そいは、しらんぞ(それは知らないぞ)」
しらんもん=しらんかお
- †しり
- 女性性器(→べべ おそそ)
- しりんけ
- [←尻の毛]陰毛[以前は女性性器・女性の陰毛を指したとの事 男の物は含まれない]
- しれたもん
- [←知れた物]
1.†想像するのが簡単な物,たいして難しくない物
2.くだらない物,たいしたことない物「そんなことはしれたもんだ」
- しれる
- [知れる]知られる「まわりんのもんにしれるとこまる(家の周りの人に知られると困る)[*結構佐渡の人は悪い噂を気にする。また、体面を重んじる]
- しれんしー
- 〜かもしれないし「いくかもしれんし、いかんかもしれん(行くかもしれないし、行かないかもしれない)」
- しろうま
- [白馬]酒を呑む時の自いぐい呑み[白馬、という銘柄の濁り酒有り]
- しろまま
- 白いご飯(=まま)
- しわい
- 噛んでも固くて噛み切れない(→しおうて しええ しええて)「この干し芋、しわくてくえん(この干し芋は固くて噛み切れなくて食えない)」
- しんきい
- 気違い,狂人[蔑称]
- †しんきくせえ
- うっとうしい,気が晴れない,重苦しくて厭な,したりするのが厭な
しんきな=しんきくせえ[標準語?]
- じんぎり
- つむじ(=ぎりぎり ぎんぎり)
- しんげぜん
- たんす等に入れてとっておいたり蓄えておいた現金,へそくり[郵便貯金等は入らない][†しんげ・しんげえは私事の事」
- しんげする
- しんげぜんを貯める「しんげしとった(お金をへそくりしていた)」
- しんこ
- 米の粉に少し砂糖を加え練った生地に、食紅で赤・青・黄・緑等の色を着けて練った物を各場所に充てて、しんこのかた(おこしがた)に入れて押し固めて出した餅状の物を蒸した物(→おこしがた しんこのかた やせごま)
- しんこのかた
- 『しんこ』を作る時の型[日の丸の扇子、鶴や亀・松の木等をあしらっためでたい物]
- †しんぜる
- 神仏に供える[古い標準語:差し上げる]
- じんた
- 小鯵
- 〜しんで
- 〜しないで「しんでいい(しなくて良い)(=やらんでもいい)」*しんでいい、は死んで良い、の意味accent注意
- 〜しんと
- 〜しないと,しておかないと[国仲]*〜の部分には、形容詞連用形が入る「奇麗にしんと・うつくしくしんとだめらっちゃ(奇麗にしておかないと駄目だ・奇麗にしておけ)」
- †しんとう
- 芯,中心「あたまのしんとうがいたい(頭の芯が痛い)」
- しんばりこう
- しんぱり棒を閉める(=せんばりこう)(←てんばり)
- しんぼとけ
- 新しく死んだ人(=にいぼとけ)(→ゆかん)
- しんるち
- 親類[親類内(しんるいうち)、から」
さ、し、す、せ、そ、文末
[す]
- すいい
- 酸っぱい
- すいか・ずいか
- [植物名]ぎしぎし[食べる事も出来る」(→すっぽん はずいか)
すいこ=すいか
- すいたらしい
- (男の)魅力のある,いい男の
- すいっちょん
- うまおい[昆虫名][標準語?]
- すいて
- すくって[すく(すくう)、の連用形]「すいていれる」
- すいば
- 1.†(=すっぽん)[混同?]
2.杉の葉
- すいもんもち
- 餅の入った雑煮(→あんもち)
- すうっと・すうーっと
- 静かに,ゆっくりと,落ち着いて「すっとたべんしや(静かに食べなさいよ)」[佐渡弁の『しずかに』は、ゆっくりと、の意味](→しずかに)
- ずうてえ
- [図体]ずうたい「ずうてえばっかおおきくて、やくにたたん(図体ばっかり大きくて役にたたない)」
- すえる
- 供える[標準語?](→しんぜる)「仏壇にはなをすえる」
- †すかす
- なだめすかす「泣く子をすかす」[標準語?なだめすかす、が今は一最的]
- すかす
- 減らす,間引く「大根菜をすかしてきた」
- すかすかする
- 寒い「体がすかすかする」
- すがめ
- 目を細める(目を細めて人を見る)斜視(→しゃし ろんぱー)
- すかん・すかんちゃ
- 嫌いだ,好きではない,厭だ
- すかんたらしい
- 嫌いな,厭な
- すかんぴん
- [素寒貧]貧乏,金欠,無一物
- すかんぽ
- [植物名]いたどり(=ぽんぽんずいか)[茎の所を析って皮を剥ぎ食べる。少し酸っぱいがそれが喉の乾きを押さえ美味 すいか・はずいかとは異種]
- すく
- (ざるなどで)すくう
ずくがない=ずくなし
- ずくなし
- 怠け者,根住無し,精気の無い者
ずくなしもん=ずくなし
- すくのうて
- 少なくて「きゅうりょう、がく、すくのうてだちかん(給料の額が少なくて困る)」
- †すぐった
- 選りすぐった[今は『えりすぐった』が普通]
- すぐる
- 選りすぐる,より分けて選ぷ
- すぐりわら
- 藁くずを取った藁,藁工芸品を作るためにすぐった藁(→たたきわら)
- すけそう・すけそうだら
- [魚名]介党鱈(すけとうだら)
すけと・すけとう<同上>
- すけとからやき
- すけとう鱈をからやきしたもの 味付け無し
- すけとのよめいり
- (雌のすけとう鱈の様に腹が膨れて)腹に子供を宿して嫁入りすること[近頃流行り(多発)]
- すげない
- 無愛想な,無情な,さらりとした
- すげなく
- 無愛想に,無情に,さらりと
- すげる
- 着け替える「げたの鼻緒をすげる」
- すこ
- スコップ,シャベル(大きな物)
- すこうべ
- 1.丸めた頭・頭髪
2.†何も被らない頭
- †すこび
- 野兎の罠[雪の積もった日、投げ縄状の物を兎の足跡に仕掛ける(兎はいつも同じ通り道を走るので)近年、野兎は減った]
- †すたこたいう
- つべこべ言う
- すたこらにげる
- とっとと逃げる[標準語?]
- ずっこむ
- 鍬(くわ)や鋤(すき)で田畑の土の中に肥料を入れる[すきこむ、とも]
すっと→すうっと
- すっとこすっとこあるく
- すたすた歩く[急いだり速く歩く様]
- すっとなる
- 1.軽くなる「薬を飲んですっとなる」
2.さっぱりする「床屋へいってすっとなった」
- †すっぱり
- すっかり,全く「すっぱり縁切った」
- すっぽん
- [植物名]いたどり[茎を皮を剥いで食べる.酸っぱい]
- すてくされる
- やけになる
- 〜すな
- 〜するな「けんかすな(喧嘩するな)」
- すなごむ
- (インク等を消す)すなけしごむ
- すなぶる
- なめる,しやぷる「骨まですなぶる」
- すねる
- 1.拗ねる,臍を曲げる[標準語]
2.瓜類・果物が取り損ねて大きくなり過ぎる・ひねくれる(→ひねる)「すねたなす(曲がった茄子)」*ひねたなす、きりょんわるいなす、ともいう
- すべ
- [術]やり方,方法,訳,理由[古い標準語]「やるすべはしっとる(やり方は知ってる)」
- ずべくる
- 言い訳をする,言い逃れをする[=††ずべこべいう]
- すべてい
- 冷たい(=しびてえ)
- ずべらっこい・すべらっこい
- 滑らかな,すべすべする,つるつるする
- ずべり
- [きのこ名]ぬめりささたけ[佐渡の人は好んで食べる](→みみ)
- すべりごく
- 滑り競争(→〜ごく はしりごく くいごく)
- すぼねる
- すぼめる「かさをすぼねる(傘をたたむ)」
- ずぼらこく
- 怠ける,ずぼらにする
- †ずまんなか
- どまん中,真ん中(=††ずなか)
- すむ
- 終わる,やる,しまう「やってすんだ(やってしまった)/くうてすんだ(食ってしまった)」(→やってすんだ)
- ずや
- 咳[以前は喘息、の事]
- ずやがでる
- 咳が出る,目やにが出る(?)[→やにがでる]
- ずりおちる
- (悪態に)落ちる
- ずりこき
- ずるをする人,怠け者
- すりばなしじる
- 魚の擦り身を団子にして入れた汁
- †ずりびんこう
- 剥げ頭,額が剥げ上がった頭
- ずる
- 1.(上から下の方に)ずれる,滑る,崩れる[国仲]
2.(上下左右に)移動する,動く[羽茂]「家をずらした(家ごと移動した)」
- ずるこく
- [←狡]ずるをする,怠ける
- ずるずるべったり
- (だらし無く)そのままになって[標準語?]
- ずれっこう
- (子供・女の)暴れ者,おてんば「女のくせに、ずれっこうな」
- †ずろ
- ずる(→ずろやみ)
- ずろがいてえ
- ずる休みしたい
- ずろやみ・ずろうやみ
- 怠け者「この、ずろうやみが」(→だおもん)
- 〜(して)すんだ
- すむ,の完了形(→すむ)
- †ずんべらぼう
- 1.[妖怪名]のっぺらぼう[昔話では、のっべらぼう等の妖怪はむじなの化けた物]
2.†締まりの無い事,だらし無い事,つるんと平らな事
さ、し、す、せ、そ、文末
[せ]
- せえ
- 亀の手[みそ汁にする所有り 栄養が有って、『せい』がつくとの事]
せええっぺえ→せえっぺえ
- せええん
- できない「それはせええん(それは出来ない)」(→しいえない)
- せえから
- それから
- せえくがはやい
- [細工が速い]仕事が速い
ぜえご=ざいご
ぜえごもん=ざいごもん
- せえづちあたま
- 頭のでかくて体の小さい人[槌を立てた形から](=はっしゅこうべ)
- せえっぺえ
- 好きなだけ,精一杯,幾らでも(=せええっぺえ せっぺえ ちからいっぺえ しいっぺえ)
- せえなご・せえなごいか
- やりいか
せえぬきたろう→せーぬきたろう
†せえのかみ=さいのかみ
- せえへん
- しない,して無い(→せええん)
- せえも
- 〜(で)さえも「ゆうとうせいでせえもできん(優等生でさえも出来ない)」
- せかす
- 1.急がせる[標準語?]
2.からかう,馬鹿にする,冷やかす
- †せかせる
- 急がせる[標準語?]
- せかつく
- せかせかする,急ぐ[標準語?]
- せく
- 急ぐ[標準語?]
- せこせこする
- こせこせする,せかせかする,忙しくする「†せこせこ貧乏のっとり果報(哩諺)」
- †せこせこびんぼう
- こせこせと働きながらも貧乏の事
- せしなげ
- 下水の水,どぶ水,えみぞ(下水溝)の中を流れる水底等に少し溜めて置いた・下水の水[以前は台所の流しから流した水を小さな溜め池に溜めておきその水を植物にあげたり流したりした](→えみぞ)
ぜぜ→じぇじぇ
- ぜぜり
- 唖 話しは出来るが話す言葉が意味不明で訳の解らない者(差別語)
- せちからい・せちがらい
- つらい,厳しい(世の中等が)せこくて厳しくてやるにやっていけない,やりきれない[標準語?良く使う]「せちがらいはなしだ(やり切れない話だ)」
せちかれい・せちかれえ・せちがれい・せちがれえ=せちからい
- †せっき[節季]年の暮れ,大晦日
- せっきかんじょう・せっきばらい
- [節季勘定・節季払い](お店等につけておいた)年末勘定
- せっしょうな
- かわいそうな,ひどい,ひどくて辛い[標準語?良く使う](→せつねえ もつけねえ)
せっぺえ→せえっぺえ
- せつねえ
- 苦しい,辛い,せつない,やり切れない
- せともん
- [瀬戸物]陶器(の総称)(→かぶとばち,かぶとざら,さーち,てっしょ)
- せなこうじ
- 物を負う時に背中に当てる長四角で藁・裂き織り裂の背当て
- 〜せなんだ
- 〜しなかった「勉強せなんだ(勉強しなかった)」
- 〜せにゃ
- 〜しなくては「勉強せにゃならん(勉強しなくてはならない)」
- †せーぬきたろう
- [虫名]1.全体は灰色がかり、薄い焦げ茶の汚い斑の入った、体に突起のある10cm位の気持ち悪い太きくて太い毛虫
2.梅桃に着く、細くて茶色っぽい黄色の体長5、6cmの毛虫
- せべんとう
- 猫背,猫背の人(=べんとう)[新潟:せぼんこ]
- せわしない
- とても忙しい,せわしい[標準語?](→かちくるうて)
- せわんねえ
- [←世話無い]
1.何でも無い,どうでも無い,造作も無い簡単だ 2.どうしようも無い,困ったな[独り言的]
- せん
- [先]以前,前「せんのこと(前の事)」
- 〜せん
- [助動詞・未然形接続]〜(し)ない「いわせん(言わない)/はなさせん(話さない)/こうたりせん(買ったりしない,買わない)/そのもの、とらせんちゃ(そんな物は取って無いぞ)」(←せぬ)*〜えん、は出来ないの意味
- ぜん
- [銭]ぜに,お金(→しんげぜん)
- 〜せんか
- 〜しないか,〜しませんか「スキーでもせんかさ(スキーでもしませんか・行きませんか)」
- せんか
- 背中「せせんか、いてえ、やぁ(背中が痛い、厭だな)」
- ぜんかねの
- [銭金の]金銭での「ぜんかねの間題ではない(金を払えば済むという問題では無い)」
- ぜんからさき
- [←銭が先]金第一,先立つ物は金,がりがり亡者,拝金主義者「あのもんは、ぜんからさきだ」
- ぜんかんじょう
- [銭勘定]お金の勘定・計算「おまえはぜんかんじょうもできん(お前は金の勘定も出来ないのか)」[人を馬鹿にする言葉]
- †せんき
- せんのむし(また、その虫が起ごす急な差し込むような)腹痛[庚信信仰で天帝に人の悪事を述べに行く虫]
- †せんきやみ
- せんのむしを持ってる病人
- せんさくする
- [詮索ずる]あれこれ調べる・嗅ぎ廻る[標準語だが良く使う]
- 〜せんし
- 1.〜しないので
2.〜しないんだ[終止形の意味][平accent]「あそぱせんし・あそんだりせんし(1 遊んだりしないので・2 遊んだりしません)/そのことせんし/カラオケせんし」
- †せんせいさん
- 先生[呼称]
- †せんち
- [雪隠]トイレ,雪隠
- 〜せんでも
- 〜しなくとも(=〜しのうとも)
- 〜せんと
- 〜しないと(=〜しんと)
- 〜せんな
- 〜しないな「もうこんな事はせんな(もうこんな事はしないな)」
- せんばり
- しんばり棒,しんばり(→てんばり)
- せんばりこう
- 家の内側からしんばり棒で戸を閉める(=しんばりこう)
- ぜんびちゃりだ
- 金を捨てたも同然だ(→びちゃる)
- ぜんめえ
- ぜんまい
- ぜんらくな
- お金を出しても無駄な(=じぇんらくな)(→らくなに てまらくな)
さ、し、す、せ、そ、文末
[そ]
- 〜ぞ
- 〜か,〜かさ,〜や[反語]「そんなことがあろうぞ(そんな事が有るのか、有る訳無い)」
- そい
- それ「そいはしらんぞ(それは知らないぞ)」
- そいから
- それから
- そいさけ
- そうだから,そうなんで「そいさけいったねー(<注意等に>そうなんで、言っただろ)」
- そいし、
- それだから
そいっちゅうても=そいても
- そいっちゅうもん
- そういう物
- そいっちゅうもんさけ(え)
- そういう物なので
- そいで、
- それで
- そいでじょうだ
- それで当然だ(=それでじょうだ)(→じょうだ)
- そいても
- そう言っても(=そいっちゅうても そう、ゆうても)「そいてもちがうし(そう言っても違うぞ)」
- そいでも
- それでも
- そいでもって
- それでもって
そいのんか(=そういうのんか)
- そいもん
- そういう物,普通の事,常識の物事
- そいもんさけえ
- そういう物なので(=そいっちゅうもんさけえ)
- そいもんし
- そうなんで,そうなので,そうだから
- そいんだけも
- そうなんだけれども
- そいんだっちゃ
- そうなんだよ,そういうものなんだよ[少し強い意味]
- そういうのんか
- 1.そうなのか
2.そういうものなのか
3.そう言うのか
- そうかもしれん
- そうかもしれない(=そうだかもしれん)
そうきも(→そうだきも)
- そうけえ
- そうかい,そうなのかい,ヘーそう。
- そうさけ
- そうなので,それだから「そうさけ、はよこい(そうだから速く来い)」
- そうだかもしれん
- そうかもしれない
- そうだけも・そうだきも・そうきも
- そうだけど,そうだけれども
- そうださけ・そうださけにゃ
- そうだから(=そうさけ)
- そうだし
- 1.そうなんだ[終止形]
2.そうだから[連用形](=そうさけ)
- そうだっちゃ
- そうなんだよ(=そうだし 1 そうっちゃ)
- †そうとめ
- [←皐月乙女]さおとめ,田植え女
- そうのこうの
- あれこれと,ああのこうの,ぼやぼやと「そうのこうのしとるうちに(あれやこれやしている内に)」
- そうめんどじょう
- 小さいどじょう[大きなどじょうよりおいしいとの事。土用の丑の日には、鰻ではなく、どじょう汁・どじょう鍋を食べる者多し]
- そうや
- そうだ,そうだよ[相手への同意]
- ぞうよ・ぞうよう
- [雑用(?)]出費,雑費
- ぞうよかかる・ぞうよんかかる
- 出費が掛かる,金が掛かる
- ぞうよな
- 強情な,手の懸かる「ぞうよなこでだちかん(手の懸かる子で困る)」
- ぞうよら
- 強情だ[断定]「あのもんはぞうよら」
- そうらきも・そらきも
- そうだけど[き、にaccent有る事有り]
- そうらみい
- それ見ろ,それ見なさい「そうらみい、いわんこっちゃない」
そうらみてみい(=そうらみい それみい そーらみい)
- そうれい
- [葬礼]葬式
- そえる
- 1.入れる「こんこなかまにそえてやってくれ(この子を仲間に入れてやってくれ)」
2.(男女を)めあわせる[そわせる、とも言う]
- そくせ・そくせい
- 無事な「あんた、そくせらけ?(あなたは元気ですか)」<挨拶>
- そげえ
- そんなに「そげえひどいんか(そんなにひどいのか)」
- そげん
- そんな
そげんこと=そのこと
- そこここ
- あちこち,あちらこちら,所所で
- そこへいくと
- そういうことについては,そういうことには[標準語?]「そこへいくと佐渡は呑気なもんだ」
- そこへもってきて
- それに加えて,その上に[標準語?]
- そこらあたし・そこらたし
- そこらあたり
- そこん〜
- そこの〜「そこんとこ(そこの所)/そこんもん(そこの者・物)」
- †そそ
- 女性性器,女陰(=おそそ)(→べべ)
- そそける
- 炉(いろり)等の火を掻き起こす(=ほぞける)
- そっくら
- そっくりそのまま,そっくり,みんな「そっくらもってきた(そっくり全部持って来た」
- そっと
- そのまま,そっと[標準語?]
- そっぱ
- 出っ歯[←そった歯、からか]
- †そっぷ
- スープ[明治期の日本語]
- そっぺもねえ
- 素気も無い,愛想も無い「味もそっぺもねえ(味も素っ気も無い)」
- そっぽむく
- 気にいらなくて背を向ける,機嫌が悪くて取り合わない・無視する[標準語?]
- そでをとおす
- シャツ等を初めて着る「これはそでをとうしておらん、さらだ(これはまだ着た事が焦い)」(→きおろし さらだ)
- そのくれえ
- その位(=そんくれえ)[平accent]
- そのこと
- そんな事「そのことゆーなさ(そんな事を言うんじゃない・そんな事を言うなよ・言わないでくれ)/そのことゆーかさ(そんな事を言うのか[意外])」(→そのんこと そげんこと そんこと)
- そのてはくわん
- その手は食わない「いかんてはくうても、そのてはくわん(いかの足は食べてもその手は食わないぞ」<戯れ言>
- そのめえ
- その前(→めえ)
- そのようもん
- その様.な者・物(→おめえようもん)(← 〜ようもん)
- そのん〜
- そんな〜
- そのんげえだ
- そんな様,だその様だ,そんな感じだ,そんな風の事だ,そうらしい
- そのんこと
- そんな事(=そのこと)「そのんこと、せんわさ(そんな事はしないよ)」
- そばずえくう
- 周りに居たので迷惑を被る[古い日本語?]
- そーらみい
- そらみそ(=それみい)
- そやす
- (赤ん坊・小さい子供を)あやす[元来は、おだてる、ほめそやす、の意味]
- ぞよぞよ
- ぞろぞろ「むしがぞよぞよあるく(<毛虫等の>虫が大勢でぞろぞろ歩く)」
- そら・〜ぞら
- 空,天気(→おとなしぞら)[参:いいそら あめんそら・あめんぞら]
そらがさがる(悪い天気になる)[そらが〜=そらん〜]
そらがむせる(天気がむしむしする)
そらんくずれた(天候が崩れた,悪い天気になってきている)
そらがもちなおした(天気がもちなおった)
- そらかご
- 背負い篭[小形で四角の物、あるいは丸い笛の上部に級を桔び、首に掛け肩や背中で担ぐ篭または、小判型の背当ての所が背中一杯に当たり腰の所に半
円形の篭が着いている民具(スリッパを大きくして背中に当てた様な形)]
- そりがあわん
- 馬が含わない,気が合わない
- それじゃく
- [外れ杓](外側へ向けて杓で液体をそそいだりついだりする事で、一般に厭がられる)以下の時にする
1.湯棺(死人を葬式前に洗う事)の時にするお湯あ懸けかた
2.芸者・酌婦・売春婦等のする酒の注ぎかた[新潟:げいしゃつぎ]
- それだかや
- それだったっけそれだかなあ(→あれだかや)
- それっぱし
- それっぼち,それだけの「それっぱしじゃ、たりん(それだけじや足りない)」
- それでのおても・それでのーても
- それでなくても(→のおなる)
- それでじょうだ
- それで当然だ(=そいでじょうだ)(→じょうだ)
- それみい
- それみろ「それみい、いわんこっちゃねえ」
- そろそろ
- 1.ゆっくりと
2.静かに
3.段々に[標準語?]
そろっと(=そろそろ)
- そんくれえ
- その位(=そんけ・そんけー)
- そんけ・そんけー
- その位「たったそんけーかや(たったそれだけか)」(→こんけー どんけー)
そんげ(=そんけ)[海府地方]
- そんこく
- [損こく]損する「だまされてそんこいた(騙されて損した)」
- そんこと
- そんな事(=そのこと)*「そのこと」の、ん音便「そんこと、しらんじゃあ(そんな事は知らないよう)/そんことしたかさ(そんな事をしたのか[意外])」
- そんじょそこらの
- 普通の,そこいらの,ありきたりの
- そんて
- その手,そんな事「そんてはくくわんちゃ(そんな手はくわねえよ)」
さ、し、す、せ、そ、文頭