は、ひ、ふ、へ、ほ、文末
[は]
- ぱあ
- 馬鹿[標準語?]
ばあ・ばあばあ→ばばさん
- ばあこう
- くそばばあ(=こつばば)(→ばばさん)
- ばあさんこ
- 祖母が主に育てた子供[甘ったれで出来が悪いと言われる]
*ぱあさんこは三文安い(婆さん子は少し出来が落ちる)[三文=昔の貨幣単位で一文銭三枚]
- ばあそく
- [植物名]つりがねにんじん(→ばーそく・しいそく・しーそく)
- ばあばあ
- [幼児語]祖母,お婆さん
- ばあびい
- [幼児語]寒い(=ばびい,ばぶい)
- ばあやん
- お婆さん(→ばばさん)
- ぱあんなる
- (凡て)駄目になる,無駄になる「話はぱあんなった(話は駄目になった)」
- はい、さよなら
- 「はい、さようなら」[筒単にあっさりと別れる時の挨拶]
- はいずりまわる
- はいずり回る(厭な事等で)そこらじゆうに行く[標準語?]
- はいそれ
- おいそれ,二つ返事で簡単に(→ほいそれ)「はいそれとはうけえん(安請け含いは出来ない)」
- はいやー・ばいよー
- [児童語]さようなら,バイバイ
- はーえい・はーええ
- 速い,早い(→はえとこ はーやく)
- はえとこ
- 速いところ,速く「はえとこ、やってくれさ(速くやってくれよ)」
- はがいい
- はがゆい,どうしょうもない
- はがうく
- 1.歯が浮く,お世辞まみれの,へつらった[標準語]
2.歯茎が腫れる「はがういてだちかん(歯茎が腫れてどうしようない)」
- はかがいかん
- はかどらない(はかがいく、の反対)
- はかがいく
- はかどる[はかどる、とも言う]
- はかったように
- 考えていた様に(ピッタリと)予測した様に[標準語?]
- ばかのこっちょう
- [馬鹿の骨頂]大馬鹿者[古い標準語]
- はかばかしゅうは
- はかばかしくは,良い方に向かう様には
- はかび
- [←墓火]火の玉,鬼火
- はかりがいい
- [計りが良い]いっぱい入っている,余計に入っている
- はかろうて
- [計ろうて]推測して,計らって,考えて
- ばかんこと
- 馬鹿な事(=のろまんこと やぼんこと ばかんこと)(→わるさ)「なにばかんことゆーかさ(なに馬鹿な事を言うんだい・馬鹿な事言うな)」
- †はぎり
- 決心,決断「なかなかはぎりがつかん(なかなか決心がつかない)」
- †はぐち
- [端ロ]ひさし[ひさし、とも言う]
- ばくとう
- [魚名]求仙(きゅうせん)べら[べラ科][口の小さな、赤や青の(又は両方の)横縞の入った淡泊な味の自身の魚]
- はぐる
- 1.はぐ,めくる「ふとんをはぐる(布団をめくる)」
2.暴露する「ないじょうをはぐる(内情をばらす)」
- はこ
- ありじごく(←はっこ)(→はこのす ありんじょ)[草かげろうの幼虫]
- はこうま
- 踏み台,脚立
- †はこさん
- ありじごく
- はこのす
- ありしごくの巣
- †はこひばち
- 長火鉢の一種
- ††はこべじお
- 植物の青い生のはこべを空煎りして塩を混ぜ、再び煎った物、歯磨き粉として使ったはこべは、茹でて、水にさらして胡麻合え、生の物にマヨネーズをかけて食べたり、一時間程塩漬にしたり、はこべ粥・七草粥にしたりした整腸・産後に薬効有り。今は余りはこべを加工したり、食べたりしない。
- はざ
- はぜ(=はぜ)「はざくむ(はざきを組む はざの横木を縛って組む)」
†はさぐ→はせぐ
- ばさばさ
- 1.ばさばさ[擬態語:標準語]
2.浪費する様「金をばさばさ使う(金を惜しめ無く使う)」
- はざま
- [間]あいだ[古い標準語]
- はしがかり
- 連絡の手蔓 連絡の糸口[←(能の楽屋から舞台に通じる長い廊下状の)端懸かり]「はしがかりが出来た(手蔓が出来た・手配の糸口がついた)」
- はじかきご
- 私生児
- †はじかきどうぐ
- 恥かき者「あの子ははじかきどうぐだ」
- はしかけをする
- 他の二者の連絡の糸口をつける,間に立って世話をする
- はしかぬか
- 籾殻と藁くず[とうみ(玄米と籾殻・藁くずを風で飛ばし分ける農具)で集める][ぬか(小糠だけではなく籾殻と小糠の混じった物)](→ぬか)
- はじかむ
- 恥ずかしがる,人見知りする[古い標準語?]「はじかんどらんでやってみいさ(恥ずかしがっていないで、やってみろよ)」
はしけえ=はしっけい
- はしっけい
- 1.籾などが背中に入った時などの痛いようで痒い(=いがらっぽい)「ぬかで、はしっけい(籾殻が入ってちくちくする)」
2.立ち回りがすばしこくやり手の,機転が効くやるのが速い「あいつ、はしっけいやつだ(あいつはやることが素早い奴だ)」
- はしつける
- 箸を付ける,食べ始める[標準語?][元来平accent、最近、は、にaccent有る事有り]「まっとらんではしつけてください(待っていないで食べ始めて下さい)」
- †ばしゃぐるま
- 馬車,荷馬車[今は無い]
- ばしょふさぎ
- [場所塞ぎ]荷物が邪魔な事・物[古い標準語]「ばしょふさぎですまん(場所を塞いでしまってすみません)」
- ばしょふむ
- 場数を踏む,経験を積む[古い標準語]「ばしょふみゃわかる」
- はしらかし・はしらかす
- 味噌汁の具の無い汁[かすの味噌汁?]
- はしり
- 台所の流し
- †はしりごく
- 走りっこ,かけっこ,かけ比べ(→〜ごく かくれごく くいごく)
- はしん
- 縫い物,裁縫(→ぬいはしん)
- はす
- 斜め[標準語?]「はすにきれ(斜めに切れ)」
- ぱす
- めんこ,めんこ遊び[新潟:直径2cm位の小さいめんこ]
- はずいか
- [葉酸いか][植物名]ぎしぎし[いたどりに似ているが小さく、葉を生で食べた植物 酸っぱい]
- はぜ
- 収穫した稲を天日で干すために掛ける立ち木に横棒を籍つ付けた物(=はざ)[佐渡では、「はざ」とも「ばせ」とも言う。新潟
- はざ]
- はせいだ
- 1乾いた「桶がはせいだ(桶のたがが乾いて緩んだ)」
2.はしゃいだ,浮かれ騒いだ
- はぜき・はぜぎ
- はぜ、に使っている立ち木 はぜ、に使う木[通常10本程並んで家の近くの道路傍に生やしている 一説に櫨(はぜ)の木を使うとの事][新潟:はざき はざぎ]
- はせぐ
- 乾く,はしゃぐ(→はせいだ)
- はぜごや
- [はぜ小屋]はぜ、の横棒を入れておく長細い小屋(=はぜんごや)
- はぜんごや<上同>
- [はぜ小屋]はぜ、の横棒を入れておく長細い小屋(=はぜんごや)
- ばーそく
- つりがねにんじん(→ばあそく・じいそく・じーそく)
- はたおりむし
- [機織り虫][昆虫名」ばった
- はたく
- 1.たたく,ぶつ,打つ
2.(お金を)すっかり出す[標準語?]
- はちめ
- [魚名]めばる,かさご[赤い色で春頃、おいしく刺身で食べられる魚。歯ごたえと甘みがあり、鯛よりうまい、と言う人もある。塩焼きにもする]
- はちや
- 一番太きな甘柿の品種名「だらり」と混同することも有り(→だらり)
- はちゃのう
- [接続詞?間投詞?・順接?逆接?]そうならね,そうじゃなければ
「はちゃのう、こうでねえか(そうでなければ、こうじゃないか)」
「それがだめとゆうなら、はちゃのう、これはどうだ(それが駄目だと言うなら、それではこれはどうだ)」
*果てはのう(果てはこうだなんだけれど)、からか?
- ばっかも・ばっかりも
- ばかりも「そうばっかもいえん(そうばかりも言えない)」
- はっけみ
- [八卦見]占い師,占い屋(=どんどこや)
はっこ→はこ
- はっしゅこうべ
- [←八尺頭]でか頭(→せえづちあたま)
- はってきた
- 草・小さい枝を刈ってきた(→やまはり はる)
- はっぱ
- 1.葉っぱ[標準語]
2.火薬
- はっぱかける
- 勢いを付けさせる,元気付けさせる[標準語?]
- はつり
- 上前をはねて儲ける事「はつりをとる(上前をはねる)」
- はつる
- 削り取る,上を減らす・除ける,はねる(→ヘぐ ははねる)「ひつのごはんのうえをはつってくれ(おひつのご飯の上を除いて<茶碗に盛って>くれ」
- はな
- [花]l.四月十五日の春祭等で廻ってくる鬼太鼓への御祝儀(=はなだい)「おにさんに、はなをだす(廻ってきた鬼太鼓の鬼の役にご祝儀を出す)」
2.花[標準語]
- はな
- [鼻]1.端,岬,先端,始まり,初め
2.鼻,鼻水[標準語]
- はなさき
- 1.鼻先[標準語]
2.すぐ近く「はなさきのうち(すぐ先の家)」
- †はなしぐち
- 話し振り,口振り
- はなす
- 金品を人にやる・もらう・うる「あのもんがようはなしたな(あの人がよく手放したな)/うしをはなした(牛を手放した<売ったのではない>)
- はなだい
- [花代]ご祝儀(→はな)「はなだい、よけ、つつんだ(ご祝儀を奮発した)」
- はなっぱし
- 鼻っ柱「はなっぱしがつよい(鼻っ柱が強い、気が強い)」
- はなひる
- 手鼻をかむ[片指で片方の鼻の穴を押さえ鼻水を飛ばす、のが本式。ちなみに、てではなをかむ、は両手で鼻をかむ事]
- はなべちゃ
- はなぺちゃ,鼻の低い人
- はなぼう
- 先棒「はなぼうをかつぐ(お先棒を担ぐ)」
- はなぼうたんき
- 物おじせずに初めにやる人,先走り荒っぽい
- はねる
- 1.跳ねる,駆ける[標準語]「はねまわる(跳ね回る・駆け回る)」
2.落とす[標準語]「しけんにはねられた(試験に落とされた)」
3.上の物を除ける(→ヘぐ はつる)「ごはんをはねる(中の方のご飯を盛るためにおひつのご飯の上の方をのける)」
4(上前を)はねる「頭をはねる(上前をはねる)(=はつりをとる)」
はね(を)あげる
服に泥を跳ね上げる「はねをあげてきたのうなってだちかん(泥っ跳ねが服に付いて汚くなって困ってる)」
ばば→ばばさん
- はばかり
- トイレ[古い標準語](=かわや)
- ばばさん
- (上流家庭の)おばあさん祖母(=ばばやん)[中流]ばあさん ばやん[一般]ばあばあ,ばあ,ばば[罵倒語]†ばあこう†こつばば
- ばばづけもち
- 嫁が初孫となる初児を身ごもるとその家で祖母となる者があん餅を作り、近所や親類へ挨拶に行く時記る、その餅 近頃は廃れた習慣で、何もしなかったり、しても普通の餅を配ったりお菓子類を配る家も有る(=†じぎのべもち)
ばばやん→ばばさん
- ばびい・ばーびい・ばぶい
- [幼児語]寒い(=ばあびい ばーびい ばぶい)
- はぶりんいい
- 羽振りが好い(近頃)金持ちの金回りが良い[標準語?]
- はまぐりかき
- 蛤を掘る大きな熊[以前は、木製でT字型のレーキの様な物の先の板に五寸釘を打って、その上に重しを乗せた物を使った]
- †はまなか
- 骨接ぎ[真野町浜中のむじなから術を習ったという名骨接ぎ、長甚九郎家の名より 浜中地区は、藤のとうみ・草履の工芸でも有名だった]
- はまのもん
- 海岸地方の人々,漁師(→おきのもん、やまのもん、やまがのもん)
- はまりきって
- 一生懸命になって(→はまる1.にのめになる ぬめになる)
- はまる
- 1.励む,夢中になる「仕事にはまる(仕事に励む)」[標準語?]
2.落ち込む,惚れる「川にはまる(川に落ちる)/女にはまる」[標準語?]
はまんもん→はまのもん
- はみがあれえ
- [食みが荒い]大食いだ[本来、牛馬に使ったが今は人にも使う」
- はむこう
- はむかう,向かって行く,敵対する
- はむく
- はむかう(=はむこう)
- はもち
- [葉餅]とても細かい虫が着いて、葉の中に潜り込み、膨らんだ葉 葉の上に丸
く膨らんだり、葉の全体が膨らんだ虫嚢(ちゅうのう)の事[昭和30年代まで食べた(!?)との事 生食?]「はもちんできとる、くえるんだ(葉餅が出来てて、食えるぞ)」(→もち)
*皐月や桜のウイルス性の膨らんだ葉は食べない。有毒との事。
- はや
- もう「はや、いってすんだ(もう行ってしまいました)」
- はやかす
- 冷やかす,太勢でからかう
- はーやく
- 早く,速く(=はえとこ)(→はや)「はーやくしいさ(速くしろよ)」
- はやてまわし
- 早い方法「その方がはやてまわしだ」
- はやる
- 意気がる,調子こく,調子づく,偉そうな顔をする,いい気になってる「あのもん、はやっとる(あいつはいい気になってる・突っ張っている)」
*(生徒)か良く使う
ばやん→ばばさん
- はよ
- 速く,早く「はよこい(早く来い)」
- はよう
- [←速く・早く]ほやく(=はよ)「はようこい(早く来い)」〔音便〕
- ほようて
- [←速くて・早くて]ほやくて「はようてもあすになるっちゃ(早くても明日になるぞ)」[よやくて、とも言うが、よにaccent]〔音使〕(→はよ)
ばら=ばらせん
はらあんべえ→はらんべえ
- はらか
- 裸「はらかでおるもん、おるかて(裸でいる奴があるか)」
はらがやむ=はらがやめる
- はらがやめる
- 腹が痛い(→やむ)
- はらくくって
- 覚悟して肝を据えて「はらくくってやらんかさ(しっかりとやれ)」
- はらける
- 全部さらけ出す「財布をはらけてしはろうた(財布の中身を全部出して支払った)」
- はらこじゅばん
- 浴衣状の形の和服の下着[ふわふわした柔らかな物も有った]
- ばらせん
- じゃらじゃら硬貨(=つぶせん ぎんか)
- はらみもようだ
- 腹に赤ちやんが居るみたいだ,妊娠している様だ(→もようづく)
- はらんべえ
- 腹具合,腹の案配「はらんべえがわるい(腹の具合が悪い)」
- †ばり
- 小便(=†いばり)
- はりごま
- [←春駒]春駒[馬を股で挟む物と手に馬の首人形を持って踊る二通り有り、前者は三河但馬のしかめつらというひょっとこ状の面を付けて踊るが被差
別の角付け芸で有ったため、後継者が絶えた(→ほいと)」
- はりしょう
- 見栄張り(→はってきた)
- はりせんぼん
- うに[魚のふぐ科の『はりせんぼん』とは異](→かぜ)
- はりつける
- 殴りつける(=はる)「はりつけた(殴りつけた)」
- はりのき
- 「植物名]はんのき
- はりのみぞ・はりのめめぞ
- 針の穴
- ぱりぱり
- はいから(な物)新しい(物)†上等な(物)上等品
- †はりもんいた
- 布を洗い張りする板[和服は糸を抜いてばらして洗い、伸ばすために厚手の木の板に張る洗濯方法が有った]
- はる
- 1.切る「鎌ではる(鎌で小さい枝や草を切る)」(→やまはりはってきた)
2.殴る(=くらしつける しやつける はりつける)
3.一杯になる・する「腹がはる」「値がはる」[標準語?]
- はるぎとう
- [春祈祷]正月時、氏神の神主・係りの者が各戸を巡って祝詞を上げる事。あるいは係りの者が真言を読み上げる事
- はるれー
- [←春礼]年始の挨拶[正月三ケ日間、お宮・お寺・親類知人を廻るお宮・お寺にはお金を包んで持って行き、新しいお札を貰い神棚に上げる]
- ばをとる
- 場所をふさぐ邪魔になる[標準語?](→ばをふさぐ)
- ばをふんどる
- [←場を踏んでいる]色々と経験している
- ばん
- (干上がったり乾いたりして)平に堅くなる事「日照りで田や池がばんになった」
- ばんぎい
- 晩方,夕方(⇔あさぎい)
- はんぎり
- 浅くて大きいたらい(直径1メートル位)[小木でたらい舟としても使う](→三尺もんはんぞう)
- はんぐ・はんぐい
- 中途半端「仕事をはんぐにしてはこまる」
ばんげ・ばんげえ=ばんぎい
- はんこうに
- 半分に「はんこうにわけてくれ(半分に分けてくれ)[平accnetも有]」
- はんごろし
- おはぎ(→ぼたもち)
- ばんじょう
- 1.(魚名)さんま[佐渡では鷹の爪を入れた糠づけにしたり、いいずし(保存食の慣鮪、長期間付け込んで発酵させる)にする。さんまを漬けるのは最近の事という説有り。同様に鰯・鯖も漬ける(糠鰯・糠鯖)]
2.[←番匠]大工[本来は一般の建築業の大工を指す。金山の大工は『やまんでえく』、または、『でえく』と呼んだ]
- はんずに・はんずのことで
- もう少しの所で,危うく「はんずに(はんずのことで)車に引かれそうになった」
- はんぞう
- 1.たらい,洗濯たらい(→はんぎり さんじやくもん)
2.いいかげん(=はんぞさく)
- はんぞさく・はんぞーさく[半造作]
- 1.中途半端,いつもより少ない「収穫がはんぞーさくだ」
2.いいかげんな「くいかたがはんぞーさくだ(食べかたがいいかげんだ)」
- はんちゃ
- 綿入りの羽織り,どてらの様な男物のはんてん
- はんでえ
- [←飯台]ちゃぶだい
- はんてこ
- 反対「はんてこのほうこう(反対の方向)」(=さかしま)
- はんとき
- [半時]半分の時間,30分[本来は一時間だった筈]
- ばんのり
- [板海苔](簀の子で乾した)四角い海苔,いたのり[まだ、手作りの物も買う事が出来る。厚手。]
- †はんばか
- [半馬鹿]うすら馬鹿,半馬鹿(→とうじゅう てんぽせん)
- †はんばかとうじゅう
- [半馬鹿当十]<上同>
- ぱんぱんぐり
- 大型の丸々としている栗[いがの中に一つだけ入っている物](→せなこうじ つくりぐり)
- ばんばんしとけや
- [幼児語]片付けとけ,しまっておけ[子供に対して言う]
- †はんぼ
- [←半盆?]米麹や伸し餅を入れる浅くて平たいお盆状の入れ物(=こうじた†もろいた)(→こうじむろ)
- はんみち
- 行く所までの半分の所・道程
- はんめー
- 飯米,自家用の米
- はんめびつ
- [飯米櫃](ご飯の)おひつ(→いーびつ)[元は小判型で、寿司屋のおかもちの様に浅く、取っ手が二つ付いていた]
- †ばんよ・ばんよー
- [挨拶語」(夕方の)さようなら(→おしゃめなしゃまし)
は、ひ、ふ、へ、ほ、文末
[ひ]
- ぴあ
- [魚名]本来南方に居る黒っぽくて大きめの魚。刺身では少し油っぽい味がし、春季に捕れる事が有る。テラぴアでは無い(?)正式名称不明。
- ひいきめにみて(も)
- 良く取っても[標準語:良く使う]
- びいこう
- [幼児語]悪い子,悪がき
- びいさん
- (良家の)お嬢さん(=びこやん)
- ひいそく
- 神主の幣束(ヘいそく)御幣(ごへい)
びいてえ→びってえ
- びいのこ
- 子牛(←べいのこ)
- ひがれ
- [日枯れ]早魃で稲が良く実らぬ事
- ひきくず
- (鋸の)おが屑
- †ひきさろう
- ひっさらう,人をさらう(=ひっさろう)
- ひきまわし
- 二重とんび,二重マント,インバネスコート[昭和30年代までは有って、高校生でも着ている者がいた。襟が二重になっている。]
- ひく
- 1.引く,轢く曳く,弾く[標準語]
2.[←曳く]犬等に紐を付けて散歩する「いぬをひいとる」
- びくしゃくする
- 落ち着かない,びくびくする,落ち着かずびくびくする
- ひくたか
- 高低
- びくつく
- びくびくする
- ひくめに
- [低目に]低く,低く見積もって[標準語?]
- ひこじいさん
- ひいじいさん,曾祖父
- ひこずりだす
- 引きずり出す
- ひこずる
- 引きずる
- ひこばあさん
- ひいばあさん,曾祖母
- びこやん
- 良家の娘さん
- ひざこうべ
- [ひざ頭」ひざがしら[→こうべ(頭)]ひざ、くずしてくれ・ひざ、くずしてください)[挨拶語?]お楽にして下さい(=らくにしてくれ)
- †びしこうて
- 次々に,並んで,次々来て
- びしびし
- どんどんと,次々に「びしびしくろうた(どんどん食べた)」
†ひしょう→なめぜい
- びじんさん
- (特に女性の)奇麗な人,目鼻が整っている人,美人
- ひぜに
- [日銭]日給わずかなお金「ひぜにをかせぐ(払いは良く無いが無理してでも頑張って金を稼ぐ)」
*昨今、その様な人が増えて、小使い銭はやるものの、仕付けが放り投げられてる様な親子が目立つ。・新しい『びちゃりそだち』か?
ひーそく→ひいそく
- ひだりちょっき
- ひだりぎっちょ,左利き[昔は無理矢理右利きに直そうとした](=ちょっき)
- ひだりづま
- [左妻]妾,めかけ(→はじかきご)
- ひだりまえ
- 没落する事,商売等がうまく行って無い事[標準語?]
- ひち
- 1.七
2.†質[江戸弁が生きている]
- びち
- びち糞,下痢便
びちくそ=びち
びちびち=びち
- びちゃり〜
- 捨てられた〜,捨てた〜,野良の「ぴちゃりいぬ(捨犬 野良犬)/びちゃりねこ(捨猫 野良猫)」
- びちゃりそだち
- 放任主義で育てられた,親が面倒を見ないで育てられた(または)そういう子供[過保護の反対]見捨てられて育った(→ひぜに ばあさんこ)
- びちゃる
- 捨てる,投げ捨てる「そのもの、びちゃらんかさ(そんな物捨てなさい)」
*び、にaccentが有る時と無い時が有る[新潟:べちゃる]
- ひつ
- [櫃]1.†長持[嫁入り時、天秤棒で吊して運ぷ、衣装等を入れた長四角の箱多少太き目]
2.(ご飯の)おひつ(→いーびつ はんめびつ)
- ひっくりかえる
- 1.ひっくりかえる,転ぶ[標準語]
2.寝転ぶ,横になって休む「すこしひっくりかえってくれ(昼寝でもして下さい・横になって寝転んで休んで下さい)」
- ひっこぐ
- 引っこ抜く「くさをひっこぐ(雑草を引っこ抜く)」
- ひっこむ
- へこむ,引きこもる,身を引く,小さくなっている「ひっこんどれ」
- ひっそくする
- [←逼塞]家を閉める(破産等で)家を閉めて引っ越しする[逼塞は江戸時代の閉門より軽い仕置きの罪名]
ひった→ひってきた
- ひったくる
- [←引ったくる(卑語)](単に)取る「ひったくってきた(取ってきた)」[標準語の、引ったくる・乱暴に取り上げる、の意味では無い]
- ひったてる
- 持ち上げる[連れて行く、の意味は無い]「そこんとこ、ひったててくれ(そこの所を持ち上げてくれ)」
- ひっちゃいてくれ・ひっちゃぶいてくれ
- 破いてくれ
- ひっちゃく・ひっちゃぶく
- やぶく「かみをひっちゃく(紙を破る)」
- ひっちゃらかす
- 放っておく,あちらこちらに投げ散らかす(→ほっちらかす)
- びっちゅう
- [備中]備中鍬[三本備中、四本備中、五本備中(畦塗り用)が有る]
- ひっつく
- くっつく(男女が)くっつく・恋人同志になる
びってい→びってえ
- びってえ[幼児語]
- ばっちい,ばばっちい,汚い「びってえことするな」
- ひってきた
- 糞をしてきた(→ひる ひりつける ねめる ねめつける)
- ひつなり
- 楕円形[漆等を塗った上等のお弼(おひつ)の形から]「ひつなりにやってくれさ(ざーっと大体でしてくれ/楕円に掻き回してくれ)」
- ひっぽかし
- すっぽかし,放任
- ひっぽかす
- すっぽかす
- ひでえ
- ひどい
- ひでっちょう
- 子供の火遊び「ひでっちょうするとねしょんべんたれる(火遊びすると寝小便垂れるぞ)」
- ひとかたけ
- 一回の食事(→かたけ ふたかたけ みかたけ まいかたけ)
- ひとついい、ふたついい
- [一つ言い、二つ言い]言い合って,言い争って「ひとついいふたついい、けんかになった(言い争い出して喧嘩になった)」
- ひとつなか
- 仲良し,切っても切れぬ仲「ひとつなかだ(仲良しだ)」
- ひとつも
- 少しも,一つさえも,全然・全く(〜ない)「そのこと、ひとつもしらんかった(その事は少しも知らなかった)」
- ひとなか
- [人中]人の集まっている所[標準語?]「ひとなかではじかいた」
- ひとのあげさげ
- [人の上げ下げ]人への対応・応じ方「あのもん、ひとのあげさげもしらん(あの者は人への対応の仕方も知らない=世間知らずだ)」
- ひとやきば
- 火葬場(=やきば)
- ひなさん
- [雛様]ひな祭りの人形,おひなさま[土製の物も有り。きぶし(髄の木)、椿の花を供える]
- ひねくる
- 捻る,捻る(ねじる)つねる
- ひねりぐそ
- [捻り糞]捻って出した糞[小木地区の海岸に、『弁慶のひねりぐそ』という奇岩がある。他に、『左八文字』の岩(第一画が長い八の字の穴が空いている岩)が有名。真野地区には、『人面岩(田中角栄に似ている)』という奇岩があるとの事]
びーのこ→びいのこ
- ひのひなか
- 昼の日中(ひるのひなか)昼間,日中[夜の夜中、の反意語]
- ひびがいる・ひびがはいる・ひびんはいる
- 人間関係にひびの入る,(特に他人の)ちょっかいが入る[標準語?]「けっこん、ひびがはいってだめんなった
(結婚が他人のちょっかいが入って駄目になった)」
- ひぼ[←紐]
- ひも,綱
- †ひぼなおし
- 七五三(に当たる行事)(→やまかけいわい)[本来の行事は、子供が三歳になる年の11月15日に今迄の紐をやめ、帯を巻くお祝い。嫁の実家から子供用の紋附・袴が贈られ、親類縁者を招き振る舞いをしたとの事。今は七五三はしても『ひぼなおし』はしない家が多い。
- ひもん
- 干物
- ひやかす
- 1.水に浸けておく,水に浸す「こめをといてひやかしとけ(米を研いで水に浸けておけ)
2.冷やかす,馬鹿にする,買わずにお店に入る[標準語]
- ひゃくねえ
- 愚鈍の者,馬鹿,あほ(→てんぽせん)
- ひやっこい
- 冷たい(=しびてー)
- びやん
- [←美人さん?]かわいい女の子(→びこやん)
- ひゅー
- [植物名]1.ひょうあかざ[あかざ、では無く、その一種][新潟:ひゆ]2.ずべりひゆ
- びゅんびゅん
- 速く,調子に乗って「びゅんびゅんしゃべる」(=ぴんぴん)
- ひょいひょいと
- 不意に,時々,ちょいちょいと[標準語?]
ひょうろく=ひょうろくもん
- ひょうろくもん
- 1.いたずら者(→いたずら)
2.滑稽な者,ひょうきんな奴,おどけた奴
- ひょうろくら
- いたずら者だ(=いたずらだ)「おめ、ひょうろくらな」
ひょこっと→ひょこんと
- ひょこんと
- 1.ひょっこりと,思いがけず急に「ひょこんとやってきた(急に現れた)」
2.ちょこんと「あこにひょこんとのっとる(あそこにちょこんと乗っている)」
- ひょっこ
- 青二才,若者,初心者[標準語?]
- ひょっとこひょっとこ
- 1.ぶらぶらと足取り危なく「ひょっとこひょっとこ歩く(ぶらぶら歩く)」
2.かたちんばの[侮蔑的]「ひょっとこひょっとこだ(かたちんばだ 左右の足の長さが同じでない奴だ)」
- ひょなひょなと
- へなへなと,ひょろひょろと,細長く弱い「ひょなひょなとしとる」
- ひよりがさ
- 日傘
- ひょろ
- [侮蔑語?]細くて弱々しい人「あのもん、ひょろだ」
- ひらき
- 座敷の庭[外から塀垣で仕切り、開き戸をあしらったので](=つぼ つぼのうち つぼにわ)(→つぼつく)
- ひらけた
- さばけた,現代的な「ひらけたひと(さばさばした人)」
- びらしゃら
- ちゃらちゃら[着飾って歩く様][海府](=しゃらしゃら)
- ひらたくいえば
- 解り易く言えば[標準語?]
ひらのしゅう→ひらのもん
- ひらのもん
- 一般・普通の人,役織の無い人,高い身分でない人(⇔おやさんたち とっつあんがた)
- ひらば
- 平野の部分(=おき)(→やまがのもん うみのもん おきのもん)
- ひらべってえ
- 1.(足の裏の土踏まずが)偏平な,偏平足な(⇔わんぐりしとる)
2.平べったい,平らな(=べっちゃるくい べちゃくい)
- びりかす
- 最後,びり(=げと どべ)
- びりぐそ
- 1.大便
2.びり,最後
- びりたれ
- 糞ったれ[悪ロ]
- ひりつける
- 1.糞をする(→ねめる ねめてきた ひってきた)
2.糞をなすり付ける様にしてする「ひりつけてきた」
- ひる
- 1.昼,昼飯「ひるはもってきた(昼飯は持って来た)」
2.蛭[山の薮等にいるみみず状の吸血動物][標準語]
3.[植物名]のびる(→あさづき ねぷかのほそいやつ)
- ひる
- 1.糞をする(→ひりつける ねめる ねめつける)
2.(屁を)ひる、(屁を)こく(→ひった)
- ひるねあがり
- 夏の午後三時頃
びろつく=びろびろする
- びろびろする
- (疲れたりして)目の前がもやもやする
- びんかか
- [植物名]犬柘植(いぬつげ、柘植の一種)
- びんがねえ
- [便が無い]1.バス(の便)が無い
2.新潟行きの船の便が無い・欠航になる
- びんぎがねえ
- 音信が無い,手紙が無い,連絡か無い
- びんこう
- びんこ,額(びんこ、とも言う)(→こうべ)
- びんこうあがっとる
- はげ上がっている[額が広がってる様子]「びんこうあがっとる、あれ。(はげてるな、あいつは。)」
- びんこうでとる
- 額が大きくて出っ張っている,でこっぱちだ[侮蔑的]
- ひんてりあめ
- お天気雨,日が照っている時に降る雨,狐の嫁入り
- †ひんてりゆき
- お天気雪
- †ぴんぴん
- 速く(→びゅんびゅん)
は、ひ、ふ、へ、ほ、文末
[ふ]
- ふういんちょう
- 諷経帳(→いろき)(=いろちょう)
- ふうかぶり
- [←頬被り]ほうかむり,ほうかぶり
- ふうそ
- 1.疱瘡
2.種痘
3.種痘の跡(=いれぼうそ)
- ふうてえ
- [←風体](悪い意味の)身なり様子「なんちゆうふーてーをしとるんだ(何という格好をしているんだ)」
†ふうぬける→ふうんぬける
- ふうのき
- [←朴の木]ほお(朴)の木[桐材より重いが割と軽くて丈夫で、げたの材科に使った][平accent]
- ふうんぬける
- 風味が抜けて悪くなる,食べ物の香りや味が抜ける(→いがぬける)
- ふえん
- [不縁]離婚「ふえんになった(離婚した)」
ぶえん=ぶえんざかな
- ぶえんざかな[無塩魚]
- 生魚「やまのもんなんで、ぶえんざかなはくえんかった(山のほうの生まれなので、生魚は食べられなかった)」
- †ふかぐつ
- 長靴状の藁で編んだ深靴
ふかす→ふやす
- ぶがない
- 力が無い,勝つ見込みが無い,負けそうだ
- ぶがわるい
- 割りが悪い[標準語?]
- ふきのじ・ふきのじい・ふきのじいさん
- [植物名](特に出がけの)蕗の董[天麸羅が美味]
- ふく
- [無名]ふぐ[福、と懸詞になっている。刺身・煮物・空揚げが美味。佐渡では『どんべふぐ(くさふぐ)』も毒が無いと言って食べる。無毒な様である。]
- ふくのこ
- ふぐの卵巣[佐渡では毒抜きの為、塩漬にして2−3年間置いておいて、たらこの様に焼いて、暖かいご飯と供に食べる。とても塩辛い。]
- ぶくまい
- [仏供米]→ぶくめえ
- ぶくめえ
- 葬式の日に親族の者が持参する2−3升の米(→いろき とぶれえ)
- ぶくめえぶくろ
- 『ぶくめえ』を入れる袋[奇麗な布切れを縫い含わせて作る]
- ぶくめえりょう
- 『ぷくめえ』の代わりとする金[約3000円以上](→やさいりょう)
- ふくらかす・ふくらがす
- 膨らます
- ふくらげ
- [魚名]いなだ、の小さいやつ30cm以下[ふくらげ<いなだ<ぶり、の順。新潟県上越の高田・柏崎地区では、つばいそ<ふくらげ<ぶり、の順。標準語では、わかし<いなだ(はまち)<わらさ<ぶり、の順。]
- ふくらすずめ
- [←膨れた雀]着膨れた様子「ふくらすずめのようになっとる」
- ふくらまる
- 膨らむ(→ふくらかす)
- ふくれまんじゅう
- 1.着膨れた様子「着膨れてふくれまんじゅうになっとる」
2.膨れっ面「かお、ふくれまんじゅうになっとる」
- ふくれもち
- 切り餅ではなく、中心が少し盛り上がった自餅[ついた後、丸めて少し漬した餅。焼くと膨らむからこう呼ぷ、と思っている人もいるが本義では無かろう]
- ふくろび
- ほころび「ふくろび、切れた。とじてくれ。(ほころんでしまった。縫ってくれ)」
- ふける
- (食べ物に)虫が付く「こめがふけた(<こめびつ等の>米に虫が付いた)」
- †ふしんどうらく
- 家の改築、家普請を道楽でする事。それで破産する者が多くいたとの事。
- ぶす
- 1.不美人,ぶす[標準語](→ぶせえく)
2.厭な事(→ぶすな)
- ぶすいろ
- 厭な色,混じった感じ悪い色,どす黒く濁った色赤,黒いどす黒い「およいでて唇がぶすいろだ(泳いでいて唇が赤紫になった)「けがで、ぶすいろになっとる(怪我をして内出血になってる)<治りかけ時>」
- ぶすこき
- 臍を曲げている人,臍を曲げやすい人,おこりんぼう
- ぶすこく
- 臍を曲げて膨れる,拗ねる,ひねくれる,ぶつぶつ不平を言う「あのもん、ぶすこいてるっちゃ(あの者は臍を曲げているんだ)
- ぶすな
- 厭な,損な,面自くない,不満の有る「ぶすな仕事」
- ふすぶる
- 1.(佐渡の田舎に)くすぶる,田舎にいる「田舎にくすぶっていてはつまらん(田舎に居続けてはくだらない)」
2.薪等がまだ完全に燃え切らず煙が出ている状態,くすぶる「ふすぶっとって、もえた(くすぶっていて、火が付いた)」
- ふすべる
- 燃えさしをまた燃す,緩ぎ足して燃す,燻す,くすべる
- †ぶせ
- [歩畝]昔の田畑の広さ「おめんとこのぶせはどんけーだ」
*一反(=10アール=畳600枚=300丈=10間×30間)10反=一町(=Iヘクタール)
- ぶせえく
- 不細工,ぶざまな,態の悪い,格好つかない,格好悪い
- ふせる
- [臥せる・伏せる](野菜類を)埋める「大根をふせておく(冬季間大根を貯蔵する為、土を掘って埋めておく)」
- ふそう
- ふさわしくなっている,ふさわしい,似合う,合っている「おめ、そのふくはとてもふそうよ(おまえのその服はとても似合っているよ)」
- ふそく
- [不足]不満,文句「なにがふそくだ(何が不満だ)/ふそくをゆうな(文句を言うな)」[標準語の、不足の事態 不足する、と多少意味合いが異なる]
- ぶた
- 1.豚[標準語]
2.[昆虫名]くわがた虫の雌(=おにむしのめす)(→おにむし)
- ふたかたけ
- 二回の食事(→かたけ ひとかたけ みかたけ まいかたけ)
- ふたつあご
- 二重顎,肥えた人の顎,でぶの例え[悪ロ]
- ぶち
- 1.斑点,まだら(斑)打って出来た痣(あざ)「ぶちんできた(打って痔が出来た)/ぶちんようになっとる(斑の様になって腫れ上がっている)」(→ぶすいろ)
2.ほくろ「あごにぶちんあるおとこ(顎にほくろの有る男)*顎に痔が有る、1の意味も有り」
- ぶちはれる
- 腫れ上がる(=ぶちんようになっとる ぶちんようになる)
- ぶっさき
- (服等が)ひどくやぶけてる「このふく、ぶっさきら(この服びりびりだ)」
- †ぶっさらげる
- 残らず集める
- ぶっつく
- ぶつかる(ぶつかる、とも言う)
- ぶっつけに
- ぶっつけ本番に,出し抜けに,急に[標準語?]
- ふってえ
- 大きい *ふてえ、より大きい体(→ふとい)
- ぶっとる
- 気取ってる「あのおとこはぶっとる」(←ぶる)
- ふてえ
- [太てえ]大きい(=ぶってえ)(→ふとい)
- ふてえくち
- 大言,偉そうな言い方,不遜な言い方「ふてえくちたたくな」
ふてえこと=ふてえくち *用い方が異なる「ふていことゆーな」
- ふてえやつ
- 図太くて悪い奴,とんでもない奴
- ぶてつら
- [←武徹?]ごつい,ごつくて丈夫だ「この鎌、ぶてつら」
- ぶと
- [昆虫名]1.(細かい)ぶよ[体長5mm以下で吸血・非吸血の物両方有り]
2.蝿(=ヘー ヘえ ぶんぶん)3.血を吸うぶよ(大きさが花虻状の物もいる)
- ふとい
- [太い]大きい「ふとい魚」(→ふてえ ふってえ)
- ふとうなる
- [←太くなる]大きくなる(=こえたもんだ)
ふとる→こえる
- ふなか
- [不仲]仲が悪い事「あのうちとはふなかだ」[古い標準語]
- ふなくいむし
- [昆虫名]源五郎(げんごろう)*海にいる、ふなくいむし、とは異なる
- ふなどめ
- [船止め]欠航「今日はふなどめだ」(→ふなまち びんがねえ)
- ふなばんじょう
- 船大工(→ばんじょう)
- ふなまち
- [船待ち]欠航になる事「船待ちを食う/船待ちする」(→ふなどめ)
- ふにおちん
- ふに落ちない,合点が行かない,訳が解らない[古い標準語?]
- ふぬけまんじゅう
- 腑抜け,勇気・元気の無い者,愚か者[悪ロ]
- ぶのくび
- [←盆の窪]後ろ首,襟首[佐和田](=るのくび)
- ぶのくび(が)いい
- 運が良い
ぶのくびがつよい=ぶのくびがいい
- ぶのくびのいいひと・ぶのくびがええひと
- 運のいい人,恵まれた人,縁のいい人
- ふぶきだおれ
- 吹雪で遭難し凍死する事[金北山に、ふぶきだおれの石碑有りと伝]
- ぶま
- [不間]上手でない事,下手,どじ,仕事が遅くて下手糞で間に合わない事「なにをしてもぶまなおとこだ(何をやらぜても駄目な男だ)/ぶまだ(どじだ)」
- ふませ
- 牛馬の小屋に敷いて置いた藁で、糞尿で汚れた物 厩肥(きゅうぴ)[肥料用]
- †ふみこみ
- 玄関や玄関の入りロ(おまえ)の土間
- ふみつけた
- (人を)馬鹿にした,犠牲にした「人をふみつけたはなしだ(人を馬鹿にした話だ)/ひとをふみつけてせいこうした(人を犠牲にして成功した)」
- ふやす
- 孵す(=ふかす)(→だきんつく)「雌鳥が卵をふやした(雌鳥が卵を孵した)」
- ぶらく
- 字,あざ,集落,村よりも小さい単位[おおあざ(大字)、こあざ(小字)が有る。佐渡では、差別的な意味合いは無い。どの村落でも使われる。越後の状況を見て、なるべく使わないようにしようと、考えている人も居る]
- ふらくとぶれえ
- 同じ大字の地区での葬儀[部落中の家から親族で有る無しに拘わらず、殆ど漏れなく(安目だが)香典が来る。義理で出す様な物で500円、1000円の所も有る](→たしょとぶれえ いろき)
- ふらりい
- [←ふらるう、の終止形]だるい,かったるい,しゃっきりしない「はらがへって、ふらりい。」
- ふらるうて
- だるくて,かったるくて,しゃっきりしなくて *腹が減った結果を言う「はらへって、ふらるうてだちかん(腹が減ってだるくてどうしょうもない)」
- ぶらんさがる
- ぶらさがる[平accent]「そこのぶらんさがっとんのさ(そこのぶら下がっているやつだよ)」
- ふりうり
- 行商,行商人「ふりうりする/ふりうりだ」
- ふりうりする
- 行商する
†ふりきん→ふるきん
†ふりだし→ふるきん
ふりぼう→ふるべえ
- ぶる
- 気取る(→ぶっとる)
- ふるきん
- パンツ無し[昔の子供は『どんぼあび』に行った後、これで帰った]
- ふるしい
- 古い
- ふるべえ
- [←振る棒]からざお,籾を脱穀する農具[取っ手の棒とバナナを細くして長くした様な形の回転部の棒からなる](=ふりぼう)
- ふるめえ
- (御鬼走を)振る舞う事,酒盛り,宴会
- ふわっと
- ほのかに,微かに「ふわっときいた(ほんの少しだけ聞いた)」
- ふわっとしとる
- ぼーっとしている「ふふわっとしとるやつだ(ぼーっとしてる奴だ)」
- ふんどしまち
- 長いだけの町,長々と道沿いに家並みが続く町[佐和田の沢根町等]
- ふんばらし
- (一日の)八つ当たり,気晴らし
- ふんばりこえーて
- 頑張って,踏ん張って「ふんばりこえーてはたらいた(頑張って働いた)」
- ふんばる
- 1.頑張る「ようふんばりますのう(よく頑張りますねえ)」[挨拶詞]
2.稼ぐ「あのもん、ようふんばるわ(あの者は働き者だなあ)」
3.奮発する「寄付金をふんばってください(寄付金を奮発して下さい)」
- ぶんぶ
- [幼児語]おぶ 水・湯・風呂「ぶんぶのめ(水を飲みなさい)」
- ぶんぶん
- 蝿(→ぶと)「ごはんにぶんぶんたつ(ご飯に蝿がたかる)」[幼児語?]
は、ひ、ふ、へ、ほ、文末
[ヘ]
- ヘー・ヘい
- 1.蝿(→ぶと ぶんぶん)
2.灰(→あく あくぬき)
3.塀「となりんヘー(隣の塀)」
- へいざら
- 灰皿(=ヘーざら へえざら)
- べいさらづく
- 調子に乗っていいかげんな事をする[悪い意味](=べえさらづく)(→べらつく)「あいつはべいさらづいて、(あいつは調子づいて、)」
- へいへいっちゅう
- はいはいと言う,甘い顔をして願いを聞く,へえこらした「いつもへいへいっちゅうと、くせになる(いつもはいはいと言って願い事等を受けてやってると癖になってしまう<ので良くない>)」
へえ=ヘー・ヘえ
- へえこきむし
- 1.よくへをこく人
2.[昆虫名]かめむし
- へえこく
- へをする,へをこく
べえさらづく→べいさらづく
- へえすうたかお
- [←屈を吸った顔]
1.悪い臭いを嗅いだ顔
2.厭な顔,変な顔,しかめっつら「ヘえすうたかおをしとる(何か厭な顔・しかめっつらをしている)」
- べえた・べーた
- [←売(ばい)+薪(たきぎ)]薪(→たきもん ほえ)
- べえたとり
- 薪狩り[昔は、家族して山に採りにいった](→やましごと)
- へえつくばる
- [←はいつくばる]ペこぺこ頭を下げる,人の顔色を伺って言う事を聞く,恐れ入る
- へえっとる
- 入ってる,入っている
- べえてえ
- [幼児語]ばっちい,ばばっちい[両津](→べってえ びいてえ・びってえ)
- へえでくれ
- [←はいでくれ]剥いでくれ,除けてくれ,少なくしてくれ(=はねる)(→ヘぐ)「ちゃわんのごはんをすこしへえでくれ(茶碗のご飯を少し減らしてくれ)」
- へえらんかっちゃ
- 入りなさいよ,入りませんか(=ヘえんかっちゃ)
- へえりくち
- 入り口(通常)お勝手口(=とのくち ヘーりくち)
- へえる・へーる
- 入る「どこへえっとったか(どこに入っていたか)」
- へえんかっちゃ
- [←ヘらんかっちゃ、のら脱落]入りませんか
- へき
- 脇,縁(ふち)縁(ヘり)(=へち ねき)「どてのへき(土手の脇)」
- へぎ
- [へぐ(動詞)の連用形名詞形](←ヘぐ)(→ヘいでくれ)
1.剥いで切った物「なしをひとへぎきっとくれ(梨を一切れ切ってくれ)
2.剥いだ物,剥いで切った破片
3.材木を薄く切って紙の様にした物,木材の剥片(→こばへぎ)
4.3を使って作った析り箱[駅弁の入れ物等に使った]
- へぎづけ
- 大根を薄く短冊形に切って一夜漬けにしたおしんこ
- へぎや
- 曲げ物屋,まげもん屋,檜物師[へぎを使った入れ物を作る人](→こば こばへぎ)
- へぐ
- 剥ぐ,そぐ(→ヘえでくれ)
- へげおちる
- 剥げ落ちる
- へげる
- 剥がれる,剥げる
- へご
- (形・性格が)歪む事,悪い事,曲がった事「へごのしなだ(悪い品物だ)/へごなおとこだ(性格の歪んだ男だ)」(→ヘごになっとる へこまがる)
- へこきむし
- [昆虫名]かめむし(→ヘえこきむし へちがね)
*佐渡での『かめむし』は別種
- へこたこ
- [←低高]1.高低,凸凹「ヘこたこがある(高さが揃って無い)」
2.†あれこれ,ぐずぐず「ヘこたこゆーな(あれこれ言うな)」
- ぺこつく
- ぺこぺこする,阿わる(おもねる),人の機嫌を取る(→ヘらへらする べりこき)
- へごにあるく
- 左右含わずにぎくしやく歩く障害の有る人の歩く動作[差別的語](→ひょっとこひょっとこ)
- へごになっとる
- 正常で無い,真っすぐで無い,歪んでる,曲がってる
- へこまがる
- 真っすぐで無い,曲がってる[自動詞]
- へこまげる
- 折り曲げる,曲げる,へし曲げる,[他動詞](→ヘしまげる)
へし→ヘち
- へしまげる
- へし曲げる,曲げる[標準語?](→ヘこまげる)
- へしょる
- ヘし析る *はしょる、では無い
- べそこき
- (べそべそと)いつまでも泣いている者,泣き虫
- †べそんと
- 量が大量に減って,ごそっと・どそっと(減る)「量がべそんとへっとる(量が大量に減っている)」*増える時には使わない
- へた
- 1.下手[標準語]
2.端,縁(ヘり)(→ヘち)「道のへたをあるく(道の端を歩く)」
- へたした
- 失敗した,しくじった[し、にaccent有る事有り]
- へたすりゃ
- 下手をすれば「へたすりゃ、いちねんはかかる」
へたすると=へたすりゃ
- べたつく
- (男女が)いちゃつく,べたべたする[標準語?]
- べたなぎ
- [天候]全くの凪,全く荒れて無く良い天気の海上模様
- へたなくち
- [下手なロ]人の厭がる言葉,滑らした口(=ヘたんくち)[標準語?]「へたなくちをきいてしもた(悪い事を言ってしまった・言葉が滑ってしまった)」
- へたまごつくと
- [←下手にまごつくと]下手すれば,(ひょっとして)悪くすると
- へたれ
- [屈垂れ]へこき(=ヘーこき)[罵倒語]
- へたん〜
- 下手な〜「へたんこと(下手な事・どじな事・悪い事)/へたんくち/へたんやりかた(うまくないやり方)」
へたんくち→ヘたなくち
- へち
- 1.→(=ヘき)
2.†[←下口?]入らぬ口,言わなくても良い事(→ヘちこうぜい)
- へちがね
- [昆虫名]かめむし(→ヘこきむし)
- へちこうぜい・ヘちこうぜえ
- 要らぬお世話,でしゃばる事「ヘちこうぜえゆうな(要らぬ事言うな)」(→ヘちゃくな)
†へちこくな=ヘちこうぜえゆうな
へちこぜえ=ヘちこうぜえ
- べちゃ
- 1.女陰,女性性器
2.交接,性交
- べちゃくい・ペちゃくい
- 平べったい,漬れている様な,べたっとしている(=べちゃこい)
- へちゃくな
- 要らぬ世話をするな,おせっかいするな(→ヘちこうぜえ)
†べちゃこい→べちゃくい
- べちゃする
- 性交する
- ぺちゃくい
- 平べったい
- べちゃり
- おしゃべり「あいつはべちゃりだ」
- へったとこ
- 1.入った所「そこ、へったところさ(そこを入った所だよ)」
2.減った所[標準語?]
- べったり
- 1.仲の良い様[標準語]
2.ぴったり,ちょうど,全く「計算がべったり合った」
べっちゃら・べっちゃらくい=べっちゃくい
- べっちゃるくい
- ぺちゃっとした,平べったい(=ひらべってえ ぺちゃくい)
- べっちょうする
- 性交する
- へっつい
- 釜戸
- べってえ
- [幼児語]ばっちい,ばばっちい[佐和田](=べえてえ びいてえ・びってえ)
- べっとう
- 1.どろどろで粘ったご飯
2.粒の無いお粥
3.蕎麦粉を汁で掻いた物,蕎麦掻き
†ヘつる=はつる
- へでもすえ
- [罵倒語]この馬鹿野郎,何でも良いから好きな事をしやがれ[おまえは屈でも吸っていろ、という、人を馬鹿にした言葉]
- へでもねえ
- 何でも無い,朝飯前だ
- べと
- 1.土,泥,泥の汚れ「まー、くるまにようけべとついて(あれまあ、車に泥がいっぱい付いて<いるぞ、困ったね>)」
2.[魚名]かじか(=べとかじ)
3.びり,最後(→げっと べとくそ)「こないだのせいせきがぺとからにばんだった(こないだの成績がびりから二番だった)」
- べとかじ
- [魚名]澄んだ小川にいるはぜ科の淡水魚 かじか ごり(=べと2 べとこ)(→かながしら)
- べとくそ
- びり(=べと3 げっと)
†べとこ→べとかじ
- べとばら
- [←べとかしの様な腹]出腹(男女共)膨らんだ腹,妊娠して(→べとかじ)
- へともおもわん
- 何とも無い,眼中に無い,間題にならない
- へどんでるような
- (吐き気をもよおす様に)とても厭な
- †べにさしゆび
- 薬指(→たかたかゆび)
- へにも
- 何でも,何にも(=なんも)「へにもならん(何の役・足しにもならない)」
- †ヘにもくそにも
- 何でもかんでも,何につけても,僅かな事にも「へにもくそにも文句いう」
- へにもくそにもならん
- 何の役にも立たない,何の足しにもならない,無用の長物だ
へにもならん=ヘにもくそにもならん
- へぬるい
- 手ぬるい,もどかしい
- べべ
- 1.女性性器(=おそそ)[おそそ、は比較的良い言葉]
2.性交(→しり おそそ しじこ)[宮武 骸骨の卑猥語辞典に記載有り]
- べべし
- 好き者,エッチで悪い奴
- べべする
- 性交する
- †ヘぼかす
- へぼな人,役立たず,意気地無し
- へぼむ
- 1.へこむ[へこむ、とも言う]
2.†くぼむ
- へもじ
- 変人,変わり者(=†ヘもんち †もんち)
†ヘもんち=ヘもじ
- べら
- l.舌べろ「べらだす(べろを出す)」(→したべら)
2.帽子のつば(等の出ている物)
- †ヘらかす
- 減らす
- へらつき
- 人の周りにいて阿ねる人,おべっか使い,鞄持ち(=べりこき おんべりこき)(→ヘらへらする)
- べらつき
- おしゃべり
- べらつく
- おしゃべりをする,ぺらべら話す
- へらへらする
- 人の周りにいて阿わる(→ヘらつき べこつく)
- †べり
- おべっか(→おんべりづく)
- べりこき
- おべっか使い(→ヘらつき おんべりこき)
- べりをこく
- おべっかを使う,よいしょする
- 〜ヘん
- 〜しない(〜せん)「のめへんちゃ=のめせんちゃ(飲めませんよ[可能][*のません、は意志]
「やれへんちゃ(出来ませんよ)*やらへん、とは言わない」
- べん
- 1.便,弁[標準語]
2.紅(べに)「べんさす(口紅をさす 口紅を付ける)」(→べにさしゆび)
- べんがたつ
- 口がうまい,(人前で)話すのがうまい,言いたい事をちやんと言える[標準語?]
- へんげる
- 変化する,変わる
- べんとう
- 1.猫背,せぼんこ,猫背の人(=せべんとう)
2.蟹のこうら(かにのべんとう)
- べんとうむし
- [昆虫名]てんとう虫
は、ひ、ふ、へ、ほ、文末
[ほ]
- ほい
- [牛言葉]1.進め(=ほれい)
2.早く止まれ(→ぼーぼー ほりい)
- ほいそれ
- おいそれ,二つ返事,即応(=はいそれ)「ほいそれというわけにはいかん(すぐにそうだと言う訳にはいかない)」
- ほいちょう
- 包T
〜ぼいちょう→なきりぼいちょう さしみぼいちょう・さかなぼいちょう
- ほいと
- [←階堂・祝人(ほぎと)]1.伝統的差別を受けている人達謂れの無い身分[伝統文化には光りと間が有る。伝統豊かな社会は伝統的で社会的な(時に、とても古臭い)価値観も重んじる。この闇の文化の根本的な解消を避けては通れないが、未解消であり難問となっている。その先祖は江戸時代に於ける士農工商と漁民外身分の、年貢を収めずとも良く、奉行所から扶持を貰っていた奉行所支配の下級身分の処刑役人・墓守・おかっぴき(村の取り締まりを、時には厳しく行った、それが憎まれる一因ともなったか)・特別に幕府の役人に(時に、特権的に)許された産品の生産者・産業従事者[あめんかわじょうり(竹の皮で作った高級草履)・(特に武士用の)革製品・牛馬の解体等]、それと門付け芸能者、祝人(ほぎと
- 春をことほぐ、から)等だった。](→はりごま)
2.†乞食
†ほいとう=ほいと
- ほう
- 這う「ほうてきた(這って来た)」[いざる、とは異](→いざる)
- ぼうかくし
- 生えてる杉の木の元に楊枝状の木を隠し、探す子供の遊び。[かつて真野地区では杉が枯れて困る、と農家の人が悲鳴を上げ禁止となった]
ほうかむり=ふうかむり
- ほうかむりする
- 1.ほおかむりする[標準語](=ふうかむりする)
2.見て見ぬふりをする,知らん顔ですごす
- ほうぐい
- おかず無しにご飯だけを食べる事「ほうぐいしした(飯ぱっかり食べた)
- ほうける
- 1.ほっておく,すてる[両津](→ほこっとく)「めんきょ、ほうけておいて、だめになった(免許をほっといておいて失効した)」
2.大きく成長し過ぎる,伸び過ぎる「なっぱがほうけた(菜葉が伸び過ぎた)」
3.ばさばさになる「書道の筆の先がほうけた」
4.〜に熱中する,夢中になる,馬鹿になる「遊びほうける」[標準語](2‐3・4→ほける)
- †ほうじょう
- [方丈]僧侶
- ほうじょうさん
- [方丈さん]僧侶,檀家の人達の所属している寺の僧(→だんなでら)
- ぼうぼ
- 「幼児語]おんぶ(=ぼぼ)「ぼうぼせえ・ぼうぼせんか(おぶさりなさい)」
- ぼうぼう
- [←亡霊の亡亡?坊さん?][幼児語]お化け,坊さん(=もうもう)「ぼうぼうくるぞ(お化け・死神・死神を連れて来る坊さんが来るぞ)」
*大人から子供に対して、言う事を聞かない子を叱り付ける言葉。また、「ぼうぼう」は坊主の卑称とも。
- ほえ
- 柴,細い枝の薪(→べえた たきもん)
- ほえる
- 1.勃起する[自動詞](→ほやす ほやかす べべ)
2.吠える,叫ぷ・怒鳴る(比倫)[標準語]
- ほお
- [←這う]はう「ところはほうとる、やまいもはむぐっとる(おにどころの根っこは地下茎となって這って生えている、山芋は垂直に下へ潜って生えている)」
- ほおかむりする
- 知らぬ顔で過ごす(→ほうかむりする ふうかむりする)
- ほかす
- 捨てる「ほかしてこい(捨ててこい)」
- ほきだす
- 吐き出す,吐く
- †ぼきんとう
- ぼおっきれ,ただの棒(=††ぼきとう)
- ぼく
- 木の事†幹「この木はいいぼくになった(この木は良い木になった)」
- ほくほくくう
- ご飯をおいしそうに食べる
- ほくろ
- 1.(怪我の)あざ[佐渡弁では、あざ=ほくろ]
2.ほくろ[標準語]
- ほける
- 1.馬鹿になる
2.ばさばさになる ある(馬鹿)大きくなる,大きくなって食べられなくなる「わらびがほけた」[標準語?]
- ††ほこさん
- 蚕(→めえらま たけかざり)
- ほこっとく
- 放っておく,なげておく「ほこっといてはならんぞ」(←ほこる)
- ほごにする
- [←反古]無効にする,無駄になる「約束をほごにする」[標準語]
- ほこほこしとる
- (芋や栗等が)ほくほくしている,ほかほかしている[標準語?]
- ほこりたおす
- 投げ倒す
- ほこりつける
- 投げ倒す,投げつける「相撲で三人ほこりつけた(相撲で三人投げ飛ばした)」
- ほこる
- 1.例す投げ倒す,投げ捨てる「相撲で三人ほこった」
2.置いておく何もしない(→ほこっとく)
- ほころびがきれる
- (衣服が)ほころぶ「ほころぴがきれてだちかん」
- ほし
- 1.点,斑点
2.物貰い,お出来「めにほしができた(目にお出来ができた)」
- ほじくる
- ほじる,つついて掘る[標準語?]「みみくそほじる(耳糞をほじる)」
- ほしな
- [←乾した菜]大根の葉を乾した物[以前は、かて(ご飯に混ぜる具)にした]
- ほしなじる
- [乾し菜汁]大根の乾した葉を具にした味噌汁
- ほしにする
- ほしのもち、を作る(→ほしのもち)
- ほしのもち
- 小型の鏡餅 正月の鏡餅の小さい方の餅(→ほしにする ほしをつくる)
- ほしめる
- 見せびらかせる[←欲しがらせる、からか?]
ほしをつくる→ほしにする
- ほせえ
- 細い(=ほっそい ほっせえ)
- ほぞ
- 穴,溝「しきいのほぞ(敷居の板の穴)」
- ほぞける
- 炉(いろり)の火を出す(=そそける)
- ほそっぴい
- 痩せた人(=やせっぴゅう)(→〜ぴい ぴゅう)
- ほそねぶかのよう
- [細い+ねぶか(葱、ねぎ)+の様]痩せた,細い「ほそらぶかのようなやつ(痩せた人)」
- ほぞをかむ
- 後悔する,梅しがる[古い標準語]
- ほたく
- 1.(ロも体も動かして)騒ぐ[*性交を暗示]「ゆうべ、やぼに、ほていたな(成人向特別用法)/あんまりほたくなや(あんまり騒ぐなよ)」
2.うるさく騒ぐ,うるさくする
- ほたける
- ほたく、と同
- ほたこ
- 豆粒位のぼたずみ(消し炭)に火の着いた物
- ほたつく
- ほたく、と同[以前は、ほてる、の意味]
- ぼたもち
- 1.おはぎ(=はんごろし、→あんもち ばばづけもち)
2.丸く漬れ顔の女,醜婦[悪ロ]
- ぼたゆき
- 牡丹雪[ふわふわ落ちてきて積もる雪質]
- ほたるのこ
- [蛍の子、蛍の小?][昆虫名]体長が大きくても2〜3mmで、頭部が黒く腹や背中が赤い胡麻粒状の昆虫。菊の茎やたらの木の芽に、割りと奇麗な(手に汚れない)あわぶく状の巣を作る。当然、本当の蛍の子ではない。蛍を小さくした様な形と光を連想させる赤い色が、そう呼ぱせたと思われる。本当の蛍の子は、芋虫状で水中に居て、かわにな、という貝を食べ、光る。
- ほたるのす
- 上記、ほたるのこ、のあわ状の巣
- ぼち
- [幼児語]餅
ぼちゃっとした→ぼちゃぼちゃ
- ぼちゃぼちゃ
- ぽっちやり,ぽちゃぽちゃ,女子供の肉付きの良い様子[男には使わずか?](=ぼっちゃり,ぼちゃっとした)
- ほっかいどうせん
- [北海道船]北海道へ主に竹製品を売るための大型船[佐和田の沖合に停泊し、その舟まで運ぶのにてんぎり(たらい舟・呂漕ぎ舟)で運んだ。主な竹製品は(食用・肥料用の)鰯を入れる大樽の『たが』であった。この船は江戸時代の北周り船の伝統を汲み、大阪と敦賀、能登、佐渡、寺泊、新潟、酒田等の日本海側の物産の集散地と北海道の松前間を行き来し莫大な交易をしていた]
- ほっこり
- (味が)ほかほかした,暖かい,ほくほくした(→あまほっこり)「ほっこりしとる(ほかほかしている)」
ほっせえ→ほせえ
ほっそい[標準語?]→ほせえ
ぼっちゃり→ぼちゃぼちゃ
- ほっちらかす
- 投げ散らかす,放っておく,ほったらかす(=ひっちゃらかす)
- ぽっちりと
- ぽつんと,ほんの少し
- ぼっと
- 突然に,不意に,ぽっと[標準語?]
- ぼっとり
- ぼってり,ぼとっと,液体の固まった様な
- ほっぽかす
- 放っておく
- ぼつぼつ・ぽつぽつ
- ぼちぼち,段々と[ぼちぼち、とも言う]「ぼつぼつでかけよう(段々出掛けよう)」
- ほっぽりだす
- 放り出す
- ほと・ほとこり
- [←懐]ふところ[ふところ、とも言う]
- ほとけさん
- [←仏様]
1.†月(=にょうにょうさん)
2.†瞳
3.善人[比喩]「あのもんはほとけさんだ(あの人は仏の様な人だ)
†ぼてばら→べとばら
- ほねみになって
- 親身になって,色々世話して[古い標準語?]
- ほねやすみ
- 疲れを取り、治す休み,疲れ休み[標準語?]
- ぼぼ
- 小さくて丸い材木や草の実・実の部分「たんぽぽのぼぼ(たんぽぽの丸くなっている種の部分)/つばきのぼぼ(椿の実・実の部分)/まつんぼぼ(松笠)」
ぼぼ・ぼーぼ→ぼうぼ
- ぼーぼー
- [牛言葉]止まれ(←ほい、ほいー、ほりい、ほれい)
††ぼぼらぬくい→ぼんぼらぬくい
- ぼや
- 薪が燃えて残った火
ほやかす=ほやす
- ほやす
- 勃起させる(=ほやかす)[他動詞](→ほえる)
- ぼやずみ
- 消し炭,まき等を燃して火消し壷で消した炭,ぼやが出来て残った炭[固炭の反対 固炭は燃すと白灰になる。佐渡では黒炭は余り使わなかった](=おきずみ)(→じゅうになる)
- ぼやぼや
- 1.ぼやぼや,遅い様[標準語]
2.天気がはっきりしない,霞んでいる,晴れ上がっていない(=ぼやんと1 2)
- ぼやんと
- 1.(天気が)霞んでいる,霞がかかっている「天気がぼやんとしとる」
2.(天気が)すっきり晴れ上がっていない
3.ぼさっとぼーっと「ぼやんとしとる(ぼーっとしている)」[ぼさっと、ぼやんと、も使う]
- ほりい
- [牛言葉」早く走れ(←ほい、ほいー、ぼーぼー、ほれい)
- ほりゅうのしつ
- [←蒲柳の人]軟弱者,体の弱い者,良家のぼんぼん[標準語?]
- ほれい
- [牛言葉]進め(=ほい)(←ほいー ぼーぼー ほりい)
- ほろける
- [←解ける]ほどける「おびがほろける(帯がほどける)/くちがほどける(緊張感から解放されて良く話をする)」
- ぼろむく
- 落ちる,ぼろぼろ落ちる「木からぼろむいた(木から落ちた)/あのもんは大学ぼろむいた(あの者は大学入試試験を落ちた)」
ぼろめく=ぼろむく
- ほんこ
- 本番,本式,本当の事
- ほんしじゅう
- [魚名]しじゅう、と同[海から離れた所の人が言う](→ども どもしじゅう)
- ぽんすけ
- ぼんやりしている者,間抜けな,馬鹿者
- ほんぞん
- [鳥名]ほととぎす(=ほんぞんかけたか)(→雨降りほんぞん照りかっこう)
- ほんぞんかけたか(ほんとにかけたか)
- [本尊父けたか、ほんとに欠けたか]ほととぎす ほととぎすの鳴き声[鳴き声から。この烏が鳴くと雨が隆る]
ほんぞんさん・ほんぞんどり→ほんぞんかけたか
- ぽんち
- [←ポンチ面]馬鹿,間抜け[古い標準語:明治初期の外人雑詩『Punch(パンチ)』の面に、当時の政治家や風湖を馬鹿げた戯画で現した事から]
- ぼんちょうちょ(う)
- [昆虫名]くろあげは[お盆の頃に良く現れるからか(併し春にもいた)]
- ほんど
- [本土]本州,本州のほう,新潟のほう
- ぼんばな
- お盆に仏様や墓に供える花[萩等]
- ぼんぼらぬくい
- 生暖かい(=うすらぬくい)
- ぽんぽんずいか・ぽんぽんずいこ
- [植物名]いたどり(→すいか)
- †ほんま
- 本当[関西弁と同、ほんと、とも言う]「それ、ほんまか(それは本当か)」
- ほんもと
- 1.原因,元
2.†本人,当人
は、ひ、ふ、へ、ほ、文頭