止まれ物件



 今まで何度もネタにしてきた「とまれ」の路上表記なので「止まれ物件」なんていうのはもう何回もやってるだろうと思ったら,これが初めてなんでした。
トマレ物件」と「とまれ物件」はあったのだけど。似たようなもんか。逆に分類しにくくなったか。分類もしないけども。

 ということで,最初の物件であります。
「足跡付きとまれ」4連発と「ふた首パンダのとまれ」,そして「STOPとまれ」のバイリンガルが混在しているんでした。

 これらの一番最初はバイリンガルのような気がするでありますね。ふた首パンダも同時だったかもしれない。
 その効果が薄いと見て,あとから足跡つきを導入したんではないかと。

 この足跡つき,停止線つきの「白い文字白い足」が本来の設置物だと思われます(使ったことないので知りませんが)けれども,剰余パーツの「黒い文字黒い足」も,もったいないからどうしても使いたくなるところであります。

 そして,失敗したときのために2セット買ってきたんだけれども最初(おそらく右側)が割とうまくできたしもったいないので調子に乗ってふたつ目にチャレンジしたら,出来栄えイマイチになってしまったんではないかという気がするんでした。予期せぬところに止水栓があって,場所のバランス崩れたし。

 などという,考える必要のないことをいろいろ考えさせてくれるのが,私にとって楽しい物件なんでした。


 こちらは「止って下さい!」とのことでありますけれども,「岩室温泉自治会」さんの言葉としてとらえると本当は「泊まって下さい!」と言いたいところなんではあるまいかと,思ってしまうんでした。

 文字は違っても頭の中で読むときには「とまってください!」なので,サブリミナル効果が期待されているのかもしれないんでした。

 そういう妄想はさておき,ここは左側が神社に続く急な階段になっているところであります。勢いあまって階段を転がり落ちてくる人がいるかもしれないということで車の一時停止を求めているんでありましょうか。

 あるいは,そう見せかけて視覚上のサブリミナルを狙っているんでありましょうか。
 つまりは,観光客にぜひ神社へ行ってもらいたいので「上って下さい」と意識下に訴えているのかもしれないと思ってしまうわけでした。
 無理やり勘ぐりすぎでありましょうか。自分でもそう思います。


 こちらは正式な(というのかどうかわからないけれども)道路標示と思われる「止まれ」であります。
 しかし,それに加えて勝手標示(と私が勝手に呼んでいる)と思われる小さな「とまれ」も書かれているんでした。

「歩行者も止まってね」というような意味合いで書かれているような気もしますけれども,声の大きさのようにも感じられるでありますね。

 まず遠くから大きな声で「止まれ!」と言っておいて,それに従わない場合は耳元で静かに「とまれ」とささやく。その静かなささやきには言外に(とまらないといたいめにあわせるぞ)という意思が感じられて,恐怖で止まってしまうんではないかと思われるんでした。
 そんなこともないか。


 最後はこちらであります。
 だいぶ崩れていますけれども,「しまれ」と読めそうなんでした。ドカベン山田太郎がここでキャッチャーの「しまっていこう!」を練習をしたことで有名であります。

 いやそれはもちろん大ウソでありますけれども,「しまれ」ということなのでこの物件で2016年の物件をしめさせていただこうと,いうことなんでした。
(いいのか。これで。これでいいのだ)

「たくさんとまれ」は新潟市江南区・日水1あたり。
「止ってください」は新潟市西蒲区・岩室温泉あたり。
「ちいさくとまれ」は新潟市中央区・天神2あたり。
「しまっていこう」は新潟市東区・山木戸3あたり。