'93ロケット教室 IN NIIGATA 第1日目
【主な内容】
- オリエンテーション
- 午前
- 飛ぶってどういうこと?(45分)/空気に支えられて飛ぶ→飛行機、落ちる=飛ぶ→ロケット
- 火箭〜スペースプレーンまで /ロケット発達の歴史
- 日本の宇宙開発(VTR)(15分)/あなたの宇宙体験(たけさき2号)
- モデルロケットの原理 (30分) /作用・反作用 各部分の働き
- 宇宙ロケットの原理 (30分) /宇宙速度 主システムと副システム
- 午後
- 作り方を通して説明(30分)
- キット製作 (90分)
- 発射準備方法説明 (30分)
【内容説明】
- オリエンテーションで今回の教室のねらいと方向をざっと説明。各回の内容や当人準備品、注意事項などガイダンス。参加理由を聞いてみるとロケットや宇宙に興味があるものは1〜2名程度、夏休みの工作ねらいや親に進められてという理由がほとんどを占めた。この時点ではロケットに対する意欲レベルはきわめて低いといわざるを得ない状態。
- 宇宙開発のレクチャーで幾つか質問をしてみたが、例えばNASDA・ISAS・NASAなどの言葉を知るものは(和名も含めて)いない。ロケットもスペースシャトルを僅かに知っているが、サターン・アポロはおろかH2などまったく知らない。
- 今までの工作教室ではいきなり作業が始まったのに対して、歴史や仕組みなどのレクチャーが先行したことに生徒が戸惑っている様子がうかがえる。よって飽きさせないよう質問したり冗談を交えて進める。講師が交替してパッシブな話になると、むずむずし始めたりしているのでも判った。
- たけさき2号に乗せられたVTR映像をみて、一様に驚いた様子。理由は宇宙まで往復13分という事実。新津−新潟でさえ30分も掛かるのにと宇宙の近さとロケットの速度を実感として捕えつつあることがわかる。そういうロケットを自分の手で作るのだといってやると、もうレクチャーでなく工作に入りたい様子が有り有りである。ちゃんと原理を勉強しないとロケットが飛ばないよとオドしたりして動機付けた。
- 午後からの製作は堰を切った水のように取り組んでいた。今回は参加費が4回通して2000円と限られており、キットとオリジナル材料・4回発射分エンジン代を捻出しなければならないので、市販のキットは高額すぎて使えないことから、HRCクラブ員の協力で手製のキットを50組用意した。尾翼はバルサシートから切り出すようにさせたが、ナイフ使いとボディーチューブへの接着に苦労していた様子。またノーズコーンはおおまかな形をバルサ棒(直径30mm)から削り出しておいたが、各人で流体的な成型させるため仕上げを残してあるあたりが、手作り品の特徴。予定した時間内に全員が完了。ワディングやパラシュートのセットを覚えて、カウントダウンの暗記を宿題に解散。