二階から物件

二階から物件


 これまでにも雨樋に関する物件というのは「トイ物件」等いくつかあったわけですけれども,今回もその系列であります。
 雨樋や屋外の階段など,家本体からちょっと外れた部分にある構造物というのはその存在自体がすでにちょっと哀愁を帯びているわけなんですが,それがさらに無用化するということになるともう完全にシュールな世界になってしまうんでありました。

 ということで,上の写真。雨樋の上のほうがはずれてしまって傾いている…という,文字にしてしまうとそれだけのものなんですけれども,なんだかこう哀愁を感じさせる物件であります。

 まっすぐ家の壁面にくっついていれば,まだ「家についた雨を回収して逃がす」という仕事ができるかもしれませんけれども,こう完全に離れてしまっていてはその役目も果たせず,むしろ「家から離れたところの水分をわざわざ集め」てきてしまっているんでした。

 もっとも,空から落ちてきてこの小さな樋の穴に落ちてくる雨粒というのがどれほどの量になるのかわかりませんけれども。
 二階から目薬を落として目に入るような確率にしかならないんではないかと思われるんでした。しかし,二階から落とした目薬が直接目に入ったら痛いのだろうなぁ。


 こちらは雨樋ではなく,煙突のようなんでした。しかし,その下の部分はなくなっており,上半分だけが残されているんでありますね。

 一階のほうにまだ煙の発生源が存在するのかどうかはよくわかりませんけれども,もし存在するとしたら,これまた煙がこの煙突を通って上空へ逃げていくのは至難の業のような気がするわけでした。

 もしサンタさんが迂闊にこの煙突に入ろうとしたら,途中から落ちてしまってタイヘンなことになりそうであります。それ以前に煙突が細すぎるかもしれませんけれども。

「目薬樋」は新潟市・本町通10あたり。
「目薬煙突」は白根市・七軒町あたり。