遅延物件

遅延物件


 自動販売機正面に貼られたハリガミであります。「商品が,出るまで,10秒程,かかります。」ということで,ずいぶんとのんびりした販売機なんでした。読点の打ち方もちょっとのんびりした感じ。(すこし時間が,かかります。)という念押しもなかなか。

 10秒と言うと短い時間のような気もしますけれども,自動販売機の前で待っている10秒間というのはかなり長いんではないかとも思えるんでした。ボタンを押したらもう何もすることないわけだし。かといって,他に何かするには短い時間。だから,その場に立ったまま,商品が出てくるのをひたすら待っているしかない。

 しかし,その10秒の遅延というのはいったい何なんでありましょうか。あえてそういう機械的な遅延機構を持たせている販売機なのか。でも何のための遅延か。
 あるいは,この販売機には「中の人」がいて,ボタンが押されると商品を奥から持ってきて落としてくれるのか。それならまぁ遅延もやむを得ないかもしれない。


 そして,その遅延販売機で何が買えるのかというと,スノーブランドの製品なんでした。むぅ,まだあったのか。以前「春がきた物件」で「消えてしまった」と書いてたわけなんだけれども。冬になると復活してくるのではあるまいな。

 やはり,商品が出るのに遅延する販売機は,消えていくにも遅延するのか。

「遅延販売機」は,白根市・白根あたり。