チャレンジ物件

チャレンジ物件


 おそらくは学習塾のカンバンであろうと思われるわけですけれども,ここで目に付くのはやはり「デフレに挑戦の指導料」でありますね。まぁ意味としてはとにかく「お安くなっております」ということなんだろうけれども,ちょっとしっくりしない。

 デフレというのは,はたして挑戦するものなのかどうか。挑戦するものだったとして,「デフレに挑戦」と言うのは料金を低くすることなのかどうか。むしろ「デフレに挑戦」するというのは料金を高くしてデフレの状況を打破するということなのではないか。 などと思ってしまったりするわけでありますね。

 このカンバンがいつからあったのか私は憶えていないのだけれども,ひょっとしたら今のデフレ状態よりもずっと前からあったものかもしれない。そして,ひょっとしたらこのカンバンから現在のデフレというのが始まったのかもしれない。だとすると,「これからこの世をデフレにしてくれるわ」というこの「挑戦」は成功していたことになるんでありました。


 この「ゲっぽ」という居酒屋さんは,かなり前の「忘年会物件」で物件にしているものなんでした。居酒屋に「ゲ」はないんではあるまいか,というような内容だったような気がしますけれども,まだ営業は続けているようでおめでたいことなんでした。

 で,なぜ再びの登場になったかと言うと,カンバンの右側に写っているオレンジ色の旗が気になったからなんでした。これはもう,新潟県民なら誰でも(か?)知っている,去年J1昇格を決めたアルビレックス新潟の旗なんでありますね。

 まぁ今新潟の街を歩けば,あちこちのお店でこういうアルビ応援装飾は見られるわけですけれども,「ビリ」という意味を持つ言葉である「げっぽ」を名前とするお店に旗が飾られるというのはいかがなものなのか。来期の成績を暗示するものになったりはしないかと,心配したりしてしまうわけなんでした。

 いやむしろこれは叱咤激励と受け止めるべきか。アルビレックスには,ぜひとも「げっぽ」にならんようにJ1に挑戦してもらいたいものであります。

「デフレに挑戦」は新潟市・稲荷町あたり。
「ゲっぽ」は新潟市・本町通4あたり。