シンニュウ物件2

シンニュウ物件2


 さる工場らしき建物の入り口。いわゆる「進入禁止」の標識が立っております。そしてその下のプレートには「従業員 出入業者 侵入禁止」。

 とすると,ここはお客様専用の入り口であって,身内のものは入ってはならんということでありましょうか。なんだか,大店の番頭さんが「これ! 出入りのものが表から入ってきてどないしますのや。勝手口からお入り!」と言ってるみたいなんでした。

 しかも,通常は部外者が不法に入ってくる場合に使う「侵入」という書き方をするあたりがまたなんとも。「ええか。ここから入ったらもう,うちの人間と違います! その場で部外者や。すぐに出てってもらうさかい,覚悟しときなはれ!」ということでありましょうか。
 んー,きびしい番頭さん。あかんたれがメリヤス工場の塀のかげで泣いてしまいそうでありますね。

※ここで使用している番頭さんの言葉は,フィクション(妄想)です。関西の方,使い方が間違っていても怒りませんように。
※参考:相当昔の物件ではありますが,差別物件


 こちらは浜辺の町に立っているカンバン。「皆で防ごう 海からの侵入者」ということで,なんだか海底人が襲ってきそうでありますけれども,日本海側の海辺の住人にとっては笑い事でない深刻な問題だったりしたわけなんでした。
 こういうのが,早いとこホントのお笑いネタになれればよいのだけどもな。

※この文章を書いてるのが2002年11月はじめ。前月の10月に,四半世紀前に北朝鮮により拉致された人のうち5名が一時帰国。今後の展開がどうなるか…という状況のころ。

 しかし路上観察者としては,この手のカンバンを見るたびに「いつか通報されるんではないか」と思ってしまうでありますね。普通はよそ者が歩かんようなところをキョロキョロしながらダラダラ歩き,時折無意味なところで写真を撮っているなどというのは,あからさまに「怪しい人」なわけだし。犬には吠えられるし。

 上は柏崎市・松波あたり。
 下は紫雲寺町・藤塚浜あたり。