リヨウ物件2



 今回,床屋さん関連の2回目であります。
 私の場合,散髪はだいたい決まったところへ行くのでお店の内部の違いというのはよくわからないんでありますけれども,外見というのは細かい部分でなかなか個性的に見えたりするんでした。
 それで,歩いていても床屋さんというのは注意して見ていたりするわけであります。

 ということで,最初の写真。
 床屋さんといえば赤青白のサインポールであります。もし看板に大きく「床屋」と書いてあったとしても赤青白が無いと「ここはホントにトコヤなんであろうか。床板を売っているお店ではないのか」と思ってしまうところでありますね。思わないか。

 このお店にも当然サインポールはあるわけでありますけれども,それだけでは飽き足らず,二階の格子窓的な部分にも色を塗ってトリコロールを表現しているんでした。

 しかしこの二階部分自体が変わったつくりではあります。一階部分も含めて看板建築の一種ということになるでありましょうか。

 この日,床屋さんはお休みだったようで,下のサインポールも止まっていたんでした。
 営業中に来たらサインポールはもちろん回っているだろうけれども,ひょっとしたら二階の三色も,裏で一生懸命に格子をずらして色を回しているのかもしれない。などと思ってしまうんでした。
 二階のずらし係の人,タイヘンだろうけれども。


 こちらのお店では装飾テントを三色にしているようなんでした。裏に蛍光灯も見えるので,夜になると光らせることができるようであります。

 ただ,テントが一部抜けてしまっているようなんでした。扉を見ると「ミズオチ」さんであるようなので,「オチ」が落ちてしまったようであります。

 ある意味正しい表記である気もするわけでありますけれども,本当に落ちたのかどうかはわからないわけで,「ミズナシ」さんなどである可能性にも留意する必要があると思われるんでした。何を言っているのか。


 前回の「リヨウ物件」でもあげていますけれども,床屋さんといえばハサミであって,カンバンにもハサミをアレンジしたものが多く見られるんでした。

 こちらのお店では,アレンジというよりも道具そのものをそのままマークとしているようでありますね。カッコイイ。ハサミだけでなくカミソリもあわせているというのも,珍しいところであります。

 この図案のどこかに「キムラ」などが隠されているんだろうかとつい探してしまうところでありますけれども,床屋さんが必ずそういうコンセプトでカンバンを作るということでもないわけでした。
 でもどこかに隠されていたらそれもスゴいでありますね。


 こちらもハサミそのまま使用であります。
 そして,そのハサミが虹を切っている!なんという切れ味!

 と最初思って写真を撮ったんでありますけれども,これは虹ではなくて,あの床屋のシンボルとも言える三色でありましょうか。
 単に「ハサミ」と「三色」というシンボルふたつをあわせているだけともとれますけれども,「旧態依然とした理容業界をブッタ切る!」という決意のあらわれだったりするんだろうかと考えてしまうところでもあります。


 こちらは残念ながらもう営業していない感じのお店でしたけれども,感じからして「床屋だな」と思えるところだったんでした。

 その大きなウインドウに描かれていた(たぶん)男性の横顔であります。
 男性の横顔はわかりますけれども,この線はなんだろうなと,思ってしまったんでした。

 男性が高速で移動していることを示す効果線…ではないと思いますけれども。
 やはり,こういう髪型にされてしまうんでありましょうか。
 出光のアポロにも負けない後方への伸びはガッチガチに固められて,後ろから襲われることをハリネズミのように防ぎ,下の方のくぼみは缶切りに使えて便利…だったりするんでありましょうか。しないか。

 まぁ,何の変哲もない髪型の男性がシルエットになってても「なんのお店?」ということになるかもしれませんが。

「二階三色」は新潟市中央区・学校町通3あたり。
「オチ落ち」は新潟市中央区・旭町通1あたり。
「カミソリ」は新発田市・鍛冶町あたり。
「きれあじ」は新潟市中央区・早川町2あたり。
「カンキリ」は新潟市中央区・沼垂東6あたり。