結界物件3



 大きな交差点の角に立つ,破産だか倒産だかした会社のビル。その駐車場であります。
 ちょっと角度がなくて見づらいですけれども,駐車場の半分がぐるりと車止めのブロックで囲まれていて,入れなくなっているんでした。

 んー。なんだか,あえてトマソンを作ろうとしているかのような仕事であります。
 単に駐車や立入りを禁止するということであれば,もっと別のやり方がありそうなものでありますけれども。

 私が無知なだけで,何か不動産関係の決まりごととかあったりするんでありましょうか。見る人が見れば「むっ。この土地は○○が××で△△なのだな。よし。買いだっ」とか思ったりするのかどうか。

 あるいはこれは新式の駐車システムで,ブロックをある順番に押すことによって一部のブロックが柔らかくなり,車を入れることができるようになったりするんでありましょうか。
 もっと単純に,全部ダミーのスポンジブロックだったりするとか。
 車止めのスキマを通れる車種およびテクニックを持っている人だけが駐車できるとか。

 いろいろナゾでありますけれども,不動産関係というのは安易に深入りすると消されてしまうかもしれないようなニオイも感じるような気もするので,ナゾはナゾのままにしておくんでした。


 さるお宅のおそらくは駐車スペースであります。
 確かにここに車止めを設置しないと,なまじこの囲い部分が低いために運転席からは見えないので,ゴリゴリゴリとやってしまいそうなんでした。

 とはいえ,やはりこの三角スペースは空間的にムダのような気がするところでありますね。
 あるいは,お尻の形が三角形の車を所有しておられるんでありましょうか。
 それとも,トランクから物を出し入れするときにこの形は便利だったりするのか。

 まぁ,もともとは駐車場として使う土地ではなかったのが,なにかの理由で駐車場にすることになったんでしょうけれども。
 しかし駐車場以外としても,この鋭角の場所の使い方というのはどうだったのか気になるところではあります。

 じっと見ていたら,この狭い三角形のスペースでぼーっと立ってると気持ちいいんではないかと思えてきたんでした。
 ただ無目的に立っている場所。立ち室。つまりは,こちらのお宅のリラックススペースだったのかもしれないでありますね。しれなくないか。


 西堀から新潟市美術館やら西大畑公園へ向かう道。さらに言えば,田中町の階段へ向かう道であります。
 この写真もちょっと見えづらいですけれども,左側は段差のある歩道,右側は車道で,ガードが設置されているんでした。
 そして画面奥ではまた歩道とガードが再会しているので,真ん中の道路部分は閉じてしまっているんでした。

 まぁ,歩道が拡張されていると思えばそれでいいんですけれども。
 でもなぜこんな形になっているのか。もともとの道路がこのような形で,それをまっすぐにしたときにこの部分が余ってしまった,とかなのか。
 その辺は近所の人にでも聞けばわかりそうでありますけれども,まぁいいかというスタンスが当サイトであります。

 ちなみに,手前から奥へ歩いて行く場合に,そのまま歩道を歩いていく(少し曲る)か,一旦道路部分に下りてまた上がる(まっすぐ突っ切る)かという選択ができるわけでありますけれども,私が見る限り歩道を行く人が多いようであります。私もそう。
 やはり段差というのは想像以上に障壁になるのか。あるいは,ここには人を寄せ付けない何かが存在したりするのか。

 そのうち無くなる空間かもしれませんけれども,こういうよくわからない部分というのも街にはあっていいんではないかと思えるんでした。

「駐車不可」は新潟市中央区・明石2あたり。
「三角駐車」は新潟市中央区・沼垂東2あたり。
「歩道未満」は新潟市中央区・西堀通8番町あたり。