田中町〜二葉町にかけての階段群


 さて,新潟の階段。最初に紹介するのは,田中町から二葉町2のあたりへ続く階段であります。最初ということでちょっと拡大版。

 二葉町というのは海岸に近い地区。新潟の街は海岸付近が高くなっている場合が多く,海岸へ行くためには坂なり階段なりを上ることになるわけであります。

 柳都大橋から広小路をまっすぐ行くと西大畑公園と美術館があって,その先は突き当たりになっていると思われがちですけれども,ところがどっこい。ちゃんと路地があって,さらにその先に階段があるわけでした。


 真ん中に見えるのが,二葉町へ続く階段であります。二段階になっていて,下部分は坂なんだか階段なんだかよくわからないような形状。上部分は完全に階段ですけれども,微妙なカーブを描きながら続いていくんでした。

 左側に見えるのは,住居へと続く私道というか私階段と思われるものでありますね。上ってないのでわからないですが。いざ上ってみて人の家の玄関で,その家の主と顔を合わせてしまったら気まずいし。その辺が階段めぐりの難しいところではあります。


 上部分の微妙なカーブ。ぐんにゃりと空間がねじれていくような感覚。階段自体はしっかりとしておりますが。


 階段上からの風景。素晴らしい眺望ということでもないですけれども,上から眺める感じというのは,やはりいいもの。

 今回の階段が「田中町〜二葉町にかけての階段群」ということで「群」というからには複数あるわけであります。しかもそれが繋がっているんでありますね。



 ということで,違う上り口を。
 最初の階段へ続く路地からちょっと離れたところにも路地があって,その先にもやはり階段があるんでした。


 その路地の途中には,大木の下部分がブロック塀から顔を出したりしているわけですけれども,階段はその先であります。


 上の方はふたつにわかれていますけれども,これは各住居につながる私階段。下のほうの階段を上ると左側へ抜けられるんでした。


 左へ行くと,とりあえず水平な道が続いて,最初の階段の中腹へつながっていくわけでした。その道の途中にも,いくつか脇へ抜ける道があって,そこにも階段があるんでした。


 その脇道のひとつ。まず短い階段があって,しばらく水平な道。そしてその奥にまた短い階段があるんでした。
 階段と階段にはさまれたこの道は,いわば中二階の町でありますね。なんとなく不思議な空間。
 さりげなくトマソン「ふさがれた勝手口」も配置されているあたり,より不思議空間の雰囲気をかもし出しているでありますね。


 で,最初の階段の中腹へ行き着くわけですけれども,そこにはこのような極小の階段もあったりするんでした。二段しかなく段差も小さくて,これがあるとかえってあぶないんではあるまいかと思ったりもしますけれども,「階段群」としてみた場合には良いアクセントになっていて,背景の緑ハウスとあいまってなかなか味を出しているんでした。

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 いかがでありましょうか。こんな階段の世界。本編「ご近所路上観察ファイル」のように妄想を暴走させることは少なくして,今後も様々なだんだんを淡々と伝えていきたいと思っております。