モノノケ物件
川の土手を道路にしたような狭い道であります。ひとつ間違うと住宅に突っ込み,ひとつ間違うと川に落ちてしまうわけで,カーブは慎重に曲らないといけないわけでした。
ということでカーブミラーがふたつ並んで設置されているんでありましょうか。
どちらかひとつでもいいような気がしますけれども,ひとつだと微妙な位置が見えないのか。
しかし,この位置関係だと同じ像が両方のミラーに映ってしまって,混乱してしまうような気もしないでもないでありますね。
あるいは,これはカーブミラーに擬態しているけれども実はカニのお化けなんでありましょうか。
目玉だけ出して,うまそうな獲物が通りかかるのを待っていたんでありましょうか。私はうまそうじゃなかったんでありましょうか。
以前「無機物件」では革命兵器「カニミネラル」が登場しましたけれども,その仲間かもしれない。カニミネラルマークツーとか。ゼータカニミネラルとか。
どうしても,こういう丸いものがふたつ並んでいると目を連想してしまうんでありますね。江戸時代の人とかがタイムスリップしてこれを見たら,妖怪が現れたと思って腰を抜かしてしまいそうであります。
こちらは特に珍しいわけでもない普通の消火栓でありますけれども,なんだか縛られているように見えてしまうんでした。
悪さをしていた妖怪・鉄タコが村人に捕まって縛り上げられているかのようであります。
実際は,この消火栓には棒がくくりつけられているんでした。
おそらくは,雪が降ったときに埋まっても位置がわかるようにされている処置であって,降雪地ではよく見られるものでありますね。土台が少し浮いているのも同じ理由でありましょうか。
これも現代人には何気ない風景でありますけれども,江戸時代の人が見たら何だと思うだろうなぁという気がするでありますね。
こちらはビルの壁面であります。煙突右側の壁面は,うねうねとした四角い管のようなもので覆われてしまっているんでした。
排気とかそういった用途のものなんでありましょうか。設計時になんとかならなかったんでありましょうか。それともそれを含めたデザインとなっているのか。
あるいはこれはヘビのような生き物で,ビルが襲われている最中だったんでありましょうか。
これを江戸時代の人が見たら何だと思うだろう…というか,私が見て何だと思ったわけでした。
こちらは,裏のほうには川が流れていてちょっとさみしい感じの細い小路にあるお店であります。
どうやらこちらには「コンセイエ」がいるようなんでした。
えっ。コンセイエがいるのかっ。と思ったわけでありますけれども,それが何なのかわからなかったんでした。
コンセイエというのは裏の川に生息すると伝えられている河童の仲間のようなもので,その妖怪を使って町おこしでもしようということなんであろうかとか思ったわけでありますけれども,その場ではわからなかったんでした。
まぁ,お店の人に聞いてみればその場でわかったんでしょうけれども。
で,家に戻ってから検索してみると,コンセイエというのはワインについて詳しい知識を持っていてアドバイスしてくれる人のことであるようなんでした。そういえば酒屋さんだったようだし。
でもあの場所の雰囲気からすると,妖怪のほうが合ってるがなぁ,などと失礼なことを考えたりしてしまうんでした。
「カニミネラル改」は新潟市南区・大通1あたり。
「鉄タコ」は新潟市南区・鷲ノ木新田あたり。
「ビルヘビ」は新潟市中央区・鐙1あたり。
「コンセイエ」は新潟市秋葉区・日宝町あたり。