無機物件



 会社なり学校なり,所属する組織が楽しいというのはシアワセなことでありますけれども,その楽しい理由がハッキリしていれば,より楽しい生活が送れるような気がするわけでした。

 そんなわけで上の物件。こちらの会社は
「アエン・ミネラルいっぱいのたのしい職場」
ということで,なんだかとても楽しそうなんでした。

 会社の門をくぐると,そこかしこにアエン・ミネラルがたくさんフヨフヨと浮いていて,「Fe〜Fe〜」とか「Ca〜!Ca〜!」と鳴きながら身体にまとわりついてきてくれるのかもしれないでありますね。
 その辺の床で「Zn…Zn…」と無防備に寝てたりするのもいるかもしれない。会社外で疲れた心を癒してくれそうであります。
 いや,ミネラルってのはそういうもんじゃなかったかもしれませんが。

 そういうもんじゃなかったとしても,ちょっと健康によさそうな気もしてくるでありますね。
 作業場の冷蔵庫にはスティック状の鉄とか亜鉛とか銅とかがたくさん入っていて,いつでも好きなだけボリボリと食べられるのかもしれない。歯が丈夫でないとダメかもしれませんが。

 ミネラルは摂取しすぎてもいけないようでありますけれども,それを乗り越えてミネラルスティックをおいしく食べられるようになると,カラダ全体が金属になってくるかもしれないでありますね。
 そして,日本アパッチ族と言われ革命を起こしていくようになっていくのかもしれないんでした。古いか?


 これはその革命軍の新兵器「カニミネラル」でありましょうか。カニに鉄スティックを食べさせていると,このような巨大鉄ガニになるのかもしれないでありますね。しれなくないか。

 しかし,場所も破壊された町みたいで,ちょっとSF映画っぽい感じのところであります。実際は解体処分場だかなんだかのようなところだったと思うので,ここでは普通の風景なんだと思いますけれども。

 でもそれは仮の姿で,本当に新兵器「カニミネラル」なのかもしれないでありますね。有事の際にはここからガションガションと出動していくのかもしれないんでした。

 われわれ一般人も,イザというときのためにカラダを鋼鉄化するべく,ミネラル麦茶あたりを飲んでおくといいかもしれないでありますね。
 ミネラルってそういうもんじゃなかったかもしれませんが。

「たのしい職場」は新潟市東区・大形本町1あたり。
「カニミネラル」は新潟市東区・大形本町5あたり。