シメ物件

シメ物件


 さて,もう平成17年,2005年も終わろうとしている時期なんでした。通常あんまり時事ネタは入れないことにしている当サイトでありますけれども,まぁ年末年始くらいはいいかなと思ったり思わなかったりするわけでした。
 ということで,今回は今年最後の物件ということで,「シメ物件」であります。

 もう閉店してしまった,さる小さなスーパーマーケット跡地。その角にタバコの自動販売機が置かれているんでした。置かれているんですけれども,その正面には「〆切」の文字が。
 これはまぁ,この自販機は使えないんであろうなという見当がつくわけですけれども,こういう場合「〆切」というのはあんまり使わないような気がして,ちょっと面白くなってしまうんでした。

 通常は「使用中止」とか「使用禁止」とか書きそうなものでありますけれども,それだと「いつかまた使用再開するんではないか」という期待を持たせてしまう。それで「この自販機はもう金輪際使用できません」という意味として「〆切」にしたんでありましょうか。もう,この自販機に商品が追加されることはないのだという惜別の意をこめて。

 実はここは以前に「万感物件」として紹介したお店の角であります。真ん中あたりにちょっとだけ見えているガラス戸に貼られているハリガミがそれ。
 この「〆切」もおそらくは同じ人の手によるものであって,やはり路上物件を作り出す才能というものが存在するんでありましょうか。これはぜひ姉妹店の方にも行ってみなければならないと思ったりするわけでした。


 という「〆切物件」を今年の最後にしようかなと思っていたときに,それは起こったんでした。
 そう。2005年12月22日の新潟県下越地方大停電事件であります。朝8時過ぎに始まった停電は新潟市内で夕方まで続き,市内を大混乱に落としいれたんでした。

 これは吹雪の中,信号が消えおまわりさんが交通整理をしている光景。左に見える中静商店のカンバンの弁慶も心配そうであります。そんなこともないか。

 この文章を書いているのはその翌日,12月23日天皇誕生日の夜でありますけれども,現在発表されている停電の原因は「塩分の混じった雪と強風により送電線が同時多発的にショートしたため」ということらしいんでした。

 でも,この程度の雪や風は毎年というか年に何度もあるような気がするのだけどもなぁ。ホントはUFOがどこかの電線に絡まったりしたんではないのかなぁ,などと思ったりもするのだけれども,あんまり核心を突くと身が危険になるといけないので言いませんが。

 という話のどこが「〆切物件」と関係するのか。ただ単に大停電のことを書きたかっただけなのかと思われるとまぁそれもあるんですけれども,たまたま今日うちの近くのコンビニの扉にこんなハリガミがしてあったわけなんでした。

 店内は,カップラーメンが異常なほど品薄でありました。みんなあわてて買ったのだなぁ。
 これがおそらく今年の新潟市のシメの事件であり,うちのシメの物件であります。
 そんなわけで,みなさまよいお年を。

「〆切自販機」は新潟市・沼垂東1あたり。
「停電の街」は新潟市・東堀通7あたり。
「強風〆切」は新潟市・中山6あたり。