えちご源流愛好会トップ2003釣行日誌>2003.5.25

●ルアーで釣った渓流イワナ

2003.5.25(日)天候:晴れ(今シーズン10日目)

某渓流 (水温8度)

釣りの前夜は、翌日への期待と興奮でなかなか寝付けない。もっともこの期待は、たいていの場合、裏切られてしまう。
3時間しか寝ていないのに、午前2時に目が覚めてしまう。新潟産コシヒカリと自家製梅干しで握り飯を作り、コーヒーを飲みながらW氏が到着するのを待っている。その間も、先週の釣行で壊したひざが痛み、今日の山行を不安にさせる。
3時半に出発し、目的地へ向かうと、もう夜が明けはじめる。夜明けの薄明かりの中を、体調への不安と、釣果への期待が錯綜したまま午前5時までのドライブである。
駐車場につくと釣り人が乗ってきたらしい県外ナンバーがとまっている。日曜日なので仕方ないが、ちょっと残念。着替えを済まし出発する。入渓点までは約1時間半の登山道がある。いつもならば鮎タイツを履いたまま歩くのだが、膝への負担を少しでも減らす為に、渓へ入るまではジャージ姿。荷はすこし重くなるが、足取りは軽い。途中で水量を確認すると、かなりあるようだ。日中に気温が上がり雪解けがすすむと、徒渉は難しくなるかもしれない。
ブナの原生林の中を歩いて、入渓点に近付くとテントが設営され、たき火がついている。3人の釣り人達が渓流に入ろうとしている。話かけると、世話人たちが入ろうと予定していた場所へ向かうというではないか。しかたなく、予定とはちがう場所で釣り始める。

特製養殖ミミズも持ってきたが、カワゲラを使うことにする。W氏と交代で竿をだす。竿を出さない人は、エサを集めたり煙草をのんだり。仕掛けをながすと、アタリはあるのになかなか針がかからない。あわせようとすると「スポッ」と抜けてしまう。エサを付け替えて、アタリがあった場所をしつこく何回も攻めると、ようやく釣れた。25cmくらいのきれいなイワナだ。
渓を歩くと、人の足跡が目につく。どうやら前日にだれか入っていたようだ。テント3人組だろうか。たぶん前日の影響だろう、イワナが警戒している。どのポイントでもアタリはあるのに、針がかかる前にイワナが口からエサをはなしてしまう。仕掛けをながす度に、アタリはあるのだがエサを食わない。ルアーを出して、他のポイントを攻めると、追ってくる姿はみえるのだが、なかなかヒットしない。
両岸にたくさん生えているウルイゼンマイなどの山菜には目もくれず、ポイントごとにしつこくねばって、29cmと26cmのイワナを追加。たしかにポイントごとにアタリはあるので魚影は濃い。日中、気温が上がってきても増水する気配はない。すこし濁りが入った程度だ。これくらいの濁りの方が、イワナ釣りには好都合だ。

握り飯を食べ、しばらく釣り進むとやがて、絶好のポイントがあらわれた。水深も十分あり良型が期待できそうだ。用心深くちかづいて、仕掛けを流すとやはりアタリがきた。どうやら今日最大の大物のようだ。竿に力強いアタリの感触が伝わってくる。軽くアワせて、竿をあげてみても浮かんでくる様子もない。確実に尺はありそうだ。注意深くやり取りをする。

流芯ではやりにくいので、岸ちかくの浅くて流れの緩いところへ誘導することにした。竿のテンションに気を配りながら寄せてくる。
そのとき、突然、針が外れた。いや、針が外れたのではなく、最初から針は、かかってなかったのだ。エサのカワゲラを見てみると、脚が2本とれている。エサをくわえていただけだったのだろう。その後はそのポイントではアタリすらやってこなかった。

気をとりなおして、次のポイントへ向かう。
おっと、根掛かりだ。竿をあおるがとれない。ちょっと強めに竿をあおったときだった。

「バキッ!!」

谷に鳴り響く、いい音をたてて、手もとから2番目が折れてしまった。とても補修できるような状態ではない。折れた竿を手にして、呆然となった。
仕方なしに、ルアーロッドに切り替える。

流れが速いため、アップストリームだとすぐに根掛りしてしまう。根掛りを嫌ってリトリーブを速くするとイワナが追い付いてこれない。スピナーでも、スプーンも試したが、ルアーの腕はまだまだ未熟だ。キャストはすこし上達しているみたいだ。少なくとも岸や木の枝を釣ることはなくなった。今後はルアーのアクションと、ラインの巻き取りも課題だ。
ルアーで釣れたイワナアップストリームでは難しいので、岩のかげを迂回してダウンストリームキャストしてみた。一発でヒットした。25cmほどの白点がきれいなイワナだ。今年に入ってルアーで釣った最初のイワナになった。

時計を見ると1時半だ。帰りの時間もあるので、ここまでとした。魚をさばいて、ジャージに着替える。朝、通ってきた道を、再びあるく。
3人組のテントはもうなかった。きっと、いい釣りを堪能できただろう。
途中で寄り道をしながら、車にたどり着くと5時ちかくになっていた。

夜、親戚宅へおじゃました。「カニを食べに来い」と誘われていたのだ。カニをごちそうになりながら今日が世話人の何回目かの結婚記念日だったことを思い出した。結局、何もしなかったのだが今のところ夫婦間での問題にはなっていないようだ。でも、後がちょっと恐い。
せっかくごちそうになったカニだったが、眠たかったので、カニの味が記憶にない。もったいない、もったいない。

釣果:エサ釣り3尾、ルアー釣り1尾

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