えちご源流愛好会トップ1998釣行日誌>水難事故について

●水難事故について

過去に水難事故になりかけた体験があるので紹介します。
事故防止の参考にして下さい。

●場所とその環境

6月上旬で快晴、気温は15度以上だった。時間帯は8:00頃。源流部のゴルジュ。水深は2m以上。水温は低いが(10度以下)、流量は少なく、流速も10〜30cm/s程度。
50m以上の泳ぎが必要。メンバーは2名。

●当時の服装

仲間は上下共にウェットスーツを着用していたが、自分は下半身のみウェットスーツ(遊漁用ネオプレン製タイツ)で上半身は、下着・ジャージ・雨具のみの着用。

●ハイポサミア(体温低下症)の発生

10分程度、水流の中を泳いでいた。しだいに腕が動かなくなってくる。疲労して動かないと言う感じではなく、麻痺してくると言う感じ。さらに、脚も動かなくなり、水温の冷たさも感じなくなってくる。感覚もなくなる。
(しいて例えるならば、長時間正座した直後に足が痺れ、動かなくなった時に似ている。)
意識はしっかりしているのだが、手足を意志の通りに動かす事ができなくなる。声も出せなくなる。
同行の仲間に状況を伝えようとするが、声が出ない。数m先まで声が届かない。
やがて、水流に抵抗する事ができなくなり、流され始める。
幸いにも同行者が異常に気付いて、私を水流の上へ引き上げる。
その時には、自力では立ち上がる事も、声を出す事もできない状態になっていた。

●回復

濡れた着衣を脱がせてもらい(自分の力では脱ぐ事ができなかった)、30分程度のマッサージでほぼ回復。

●まとめ

・体温を奪われる事により、四肢への血流がなくなる。そのため、手足を動かす事ができなくなる。
・声を出す事も困難になるので、助けを呼ぶ事もできなくなる。
・春は気温は高くても水温は低く、注意が必要。逆に秋は気温は低いが、春よりは水温は高め。
・私の経験では、河川にもよるが6月中旬までは上下共にウェットスーツが必要だと思われる。
・ライフジャケットを着用するのが安全。

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