えちご源流愛好会トップ渓流遡行について>ゼンマイ道や登山道

●ゼンマイ道や登山道

源流部には道はありません。沢通しか、薮を漕いで進みます。しかし、沢から上がって山に入ってみると、人の通った道に出会うことがよくあります。登山者のための登山道や、山菜採りの人たちが使うゼンマイ道などです。他にも、送電線の保守のため電力会社の人が使う道や、動物たちのケモノ道等があります。昔の人が使っていた峠越え道があることもあります。林の手入れをする為の杣道(そまみち)というのもありますね。
歩きやすい方から順に
(歩きやすい) 登山道 > 保守の為の道 > ゼンマイ道 > ケモノ道 (歩きにくい)
だと思います。登山道などは定期的に保守されているので歩きやすいですが、ゼンマイ道などは使われていないとすぐに荒廃します。途中で道を見失うことも良くあります。
道を使うと使わないとでは、遡行の難易度はもちろんのこと、時間的にも体力的にもかなりの違いが出ます。急な増水時などは、命を救ってくれるかもしれません。

◆渓流にゼンマイ道が並走している

遡行に苦労して、仕方なく高捲きをしていると山道に出会うことがあります。山菜採りの為のゼンマイ道です。沢通しには困難な場所でも、ゼンマイ道があればラクチンです。見つけると、帰り道にも利用します。たいていゼンマイ道は人里まで続いているからです。釣りが終わるとゼンマイ道まで上り、車を停めた場所まで戻ります。
一度分かってしまえば目に付くのですが、知らないと見つけにくいかもしれません。

◆ナタ目を探す

山道ほどはっきりとした道ではないけれど、何となく道がある場合もあります。そんな時にチェックするのが、ナタで枝をはらった後の「ナタ目」です。間違いなく人が通った証拠です。ナタ目をたどるようにして進みます。「ヘンゼルとグレーテル」の童話に出てくる道しるべの白い石のようなものですね。
沢に降りるための入渓点の目印として、ナタ目がある場合もあります。
ナタを使うのは、山を熟知した達人たちです。世話人はナタ目をかなり信頼できる情報源だと思っています。

◆ゴミを探す

ゴミは人間の証拠です。薮漕ぎをしていてゴミを見つけたら、近くに山道があるのかもしれません。探してみるだけの価値はあります。また、ゴミは同じ場所に留まっているわけではありません。風で飛ばされたり、斜面を落ちたりします。ゴミの鮮度などから捨てられた場所を判断します。
自然の中で人間のゴミを見るのは悲しいものですが、このように時には役立つこともあるようです。
もちろんこれを読んでくれているみなさんは、決してゴミなど捨てることはないと思いますが...

◆沢の方が安全なことも

登山道やゼンマイ道は、極力濡れない為のルートになっています。その為、滑落の危険がある斜面などに道が設置されていることもあります。渓流釣りのみなさんは、少しくらい濡れても構わない装備をしています。いくら道があるからといって、無理に危険なところを通る必要はありません。水線通しの方が安全ならば、沢に降りて進みましょう。臨機応変に対処して下さい。

Copyright (C) 1996- TUNNEL
サイト内のどのページでもフリーリンクです。
えちご源流愛好会トップ渓流遡行について>ゼンマイ道や登山道