書体・字体・字形

「これ、いったい何が違うのかなあ?」と思っているあなた。それが普通なんです。でも、DTPの知識として知っておいた方がいいですね。

まず、字体。明朝体の桜と、ゴシック体の桜。この字体は同じってこと。言い換えれば、手で文字を書いたときの文字の骨格が「字体」というわけ。「桜」と「松」は字体が違うし、他にも「櫻」は字体が違う。旧字体とか異字体などと言うのがこれですね。
学術学会や出版・印刷学会などにより様々な見解があるようで、諸説が混在してますが、康熙字典(こうきじてん)をルーツとして認めるという点では一致しているようです。
康熙字典は清朝の中国の字典で、現在の字体のよりどころとなる名著です。旧字体などには、康熙字典体がそのまま使われていることもあります。
参考までに、JAGATでは以下のように発表しています。
常用漢字表によって示される漢字字形を新字体といい、
改められる以前の字形の漢字を旧字体という。
通用の字形が複数あるときは、「康煕字典」が正字とされる。

次に、字形についてです。字形っていうのはフォントの形のことです。同じ「桜」でも明朝体とゴシック体では字形は違います。目で見たときに違っていれば、違う字形になります。

最後に書体ですが、これは文字のデザインポリシーのことです。ゴシック体とか明朝体というのがこれですね。書体の中には太さ(ウエイト)の違いやファミリ(イタリックやボールドなどのバリエーション)などがあります。
分かりました?

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