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膝関節のさまざまな外傷(半月板損傷、靭帯損傷)

 転倒によって膝を打撲したり捻ったりすると膝関節の組織にさまざまな損傷が生じます.また外傷だけでな
くスポーツや作業によるオーバーユース、加齢変化などの原因によっても損傷を受けます.

 靱帯や半月板は主に強いひねりの力が膝に及んだ場合に損傷を受けやすく,損傷がひどいと治癒しにくく,
関節軟骨の損傷などを引き起こす原因となります.

膝の治療 半月板損傷に対する治療 1

 半月板損傷部がごく小さかったり,内縁に限局している場合は図のように半月板を専用の器具で損傷部を切
除します (半月板部分切除術).
 また組織の変性が強く縫合が不可能な場合にも切除術を行います.この場合損傷部を切除する だけなので,
すぐに歩行や膝の曲げのばしができます.
半月板部分切除術 専用の器具(パンチ)で損傷部を切除しているところ.

膝半月板損傷に対する治療 2

 半月板損傷部が大きかったり,外縁近くにある場合,図のように半月板を専用の器具で縫合します。(半月板縫合術)この場合縫合部の安定化のためにギプス固定をします(2〜3週間).
 半月板切除術とくらべると復帰が遅くなりますが,半月板が再生すれば,将来的に変形性膝関節症への進行を防ぐことができます。
半月板縫合術  専用の器具(縫合器)で損傷部を縫合します.

膝の治療 前十字靱帯(ACL)再建術 の詳細

 ハムストリングスを使用した靱帯再建術
 大腿の後方にある腱(ハムストリング)を使ってこれをボタンとステープルで固定します。 もとの靱帯と同じように二重の束を再現することができることや採取した腱の回りのトラブルが起こりにくいのが利点です.
実際に靭帯を通す位置 / ハムストリングスを使用した靱帯再建術
実際に靭帯を通す位置.
 

変形性膝関節症について

 変形性膝関節症とは:関節の表面をおおっている軟骨が繰り返しのストレスや老化によって 磨耗,破壊され, 徐々に関節の変形や動きの制限などが進行する,関節の病気です.

 変形性膝関節症の症状:変形性膝関節症では,関節の軟骨がすり減ってスムーズな動きができなくなるため運動開始時の疼痛,正座困難などの可動域制限が出現します.また,関節炎が慢性化すると関節が腫れ,水分 が貯まります.内側型ではO脚が進行します.

変形性膝関節症の治療

  使用される人工関節
単顆置換術
全人工膝関節置換術
 変形性膝関節症の基本は膝関節への負担を減らすことはじまります.体重のコントロール,筋力強化のほかO脚が強い場合は足底板の装用を行います.また関節炎がある場合は消炎鎮痛剤の内服やヒアルロン酸の関節注射を行います。

 ヒアルロン酸は炎症をやわらげるだけでなく,関節軟骨の修復にも効果が期待されます.疼痛が強く,歩行困難などの症状がある場合は手術治療をお勧めします.手術方法は,痛みの原因,程度,変形の度合いによっていろいろな方法があります。

 変形が少なく関節炎や半月板断裂が疼痛の主因である場合は関節鏡手術を,O脚が強い場合は高位脛骨骨切り術を内側の軟骨の欠損がある場合は単顆置換術を行います.進行した例では全人工膝関節置換術を行います。


保存的治療
     :免荷(減量)
     :大腿四頭筋訓練
     :足底板装具(Lateral wedge)
保存的治療
     :消炎鎮痛剤,ヒアルロン酸の関節注射
手術的治療
     :関節鏡視下デブリドマン
     :高位脛骨骨切り術 (HTO)
     :単顆置換術 (UKA)
     :全人工膝関節置換術(TKA)
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