有限物件

有限物件


「無限」ということを考え出すと,なんだか不思議な気持ちになってくるものでありますね。
 宇宙というのは無限に続いているのかどうか。有限ならば,その果てのその先は?とか。キャプテンウルトラの最終回ではシュピーゲル号が宇宙の果てに到達して,その先はお花畑になっていたような気がするけれども。

 もうちょっと身近に無限を感じられるのは,合わせ鏡でありましょうか。あるいは,テレビカメラで受像機を映した状態。これはもう理屈として終わりがなさそうなことが理解できて,逆にどこかで終わっていたとしたら怖いような気がするわけでした。

 ということで,写真の物件。「米」という文字の四隅の点が,さらに「米」になっているんでした。
 これはもちろん無限に「米」が続いているわけではなくて,たったの2段階で終了しているという思いっきり有限な物件でありますけれども,ひょっとしたらもう1段階くらい「米」が書かれているんではないかと期待してしまう物件なんでした。


 こちらは,仕事で某所へ出かけた折に腹が痛くなってきてお邪魔した個室に貼られていたハリガミであります。昼休みにゴハンを食べながらこれを読んでいる方は要注意であります。

 これはまぁ最近はパソコンを使えば簡単にできるのでよく見かけるような飾り枠であって,「紙に紙が印刷されている」ような感じに仕上げてあるんでした。
 この,中途半端にめくれている「中の紙」に対して,「本当の紙」がキッチリとテープでとめられているところがなんとなく滑稽であります。

 内容も,排水が1回で「流れないい」という,あせっている感じが非常によくできておりますね。確かに,あれは流れないとタイヘンであります。

 流れなかったら「そのままにして」管理事務室の人を呼ぶわけですけれども,そうすると流れなかったモノを管理事務室の人に見られてしまうわけで,大変恥ずかしい。「うわーっ。流れないぃぃぃ」という,まさにそういう感じであろうと思われるんでした。

 管理事務室の人も,そんなモノはホントは見たくないだろうし。連絡をする番号も,さりげなく「1818(イヤイヤ)」になっているんでした。正直でありますね。


 …ああ。本当は有限と無限ということについて,理知的な話を展開していこうと思っていたのに。

「米米」は新潟市・鐙西1あたり。
「紙紙」は新潟市・笹口1あたり。