発生物件

発生物件


 ちょっと前の写真で雪がまだ残っておりますけれども,ここは「発生マクラギ仮置場」だそうなんでした。
 業界の人とか「テツ」の人からすればごく常識的な言葉あるいは表現なんだろうと思われるわけですけれども,我々シロートとしては,その字面からいろんなことを考えてしまうわけでした。

 つまりは「マクラギというのは発生するものであったのか」と,いうことでありますね。まぁ「発生」という言葉にも色々な使い方があるようですけれども,通常私がイメージするところの「発生」というのは「なにやらどこからかわいて出てくる」というものなんでした。

 だから「発生マクラギ」と言うと,マクラギが竹の子のごとくニョキニョキと地面から大量に生えてきているさまを想像してしまうんでありますね。
 各鉄道会社には専門の職員がいてブランド物のマクラギを栽培しているのだけれども,時折雑種のマクラギが畑のすみの方に発生してしまうと。そういった「雑マクラギ」を刈り取って一時的に置いておくのがこの「発生マクラギ仮置場」なのかもしれないんでした。

 うろ覚えでウソ言ってるかもしれませんけれども,生物学で言うところの「発生」というのは「細胞が増殖やら分化やらして単純な状態から複雑な状態になる」というようなことらしいでありますね。卵という1個の細胞から複雑な生き物になる,というようなこと。

 してみると,この「発生マクラギ」というのもこれから複雑な状態へと発展していくのかもしれないでありますね。知性を持ち人語を解し自ら「ケンイチ」と名乗り,柔道に一直線になったり刑事くんと呼ばれたりするのかもしれないんでした。

 …マクラギケンイチ。いや我ながら強引だとは思ったんですけれども,実は布施明の子どもの名前が「枕樹」といって,離婚する時に母親が育てることになったので名前がマクラギ・ハッセーになったとかいうのよりはいいかなと思ったり思わなかったり…。

「発生マクラギ仮置場」は新潟市・紫竹6あたり。