わは物件

わは物件


 日本語と言うのは難しいもので,表音文字として機能するはずの平仮名でさえ,使い方によっては「は」を「わ」と読んだり「へ」を「え」と読んだりするわけでした。
 とはいえ,なぜそうなのかということは私を含めてほとんどの日本人は知らないわけで,本当にそれが正しいのかどうかというのもわからず,「そう習ったから」というだけで使いわけているにすぎないんでした。

 だから,上の写真のような表記があっても「違うよな」とは思ってもバカにするなどということはできないでありますね。実際に,知り合いでも年配の人なんかでこう書く人はよくいるし。
 私の場合,メールで挨拶するときにはあえて「こんにちわ」とするのだけれども,これも本来は「こんにちは」であろうし。まぁ,これは私が昼夜兼用の挨拶として使う「こんばにわ」というのが,「こんばには」とすると何だかわからなくなってしまうからでもあるのだけれども。


 こちらも「ここわ」「ごみおきばでわ」という使い方をしていて,さらに傍点をつけて強調までしているんでした。ところが,読み進めていってみると「まちがって出した人は」の部分では「は」を使っているんでありますね。

 これは…どうなんでありましょうか。これを書いた人には何か特殊な基準があるのかどうか。それとも「ここわ」というのは読む人の目を引くためにあえて書いているのか。だとすると,私などというのはまんまと引っかかってしまった部類の人間なわけなんでした。


 などということを考えながら歩いていると,やはりゴミ置き場にこんなことを書いたダンボール箱が置いてあったりするんでした。

 むぅ。旅の人,くさかったですか。申し訳ない。なかなか自分のニオイというのには気づかないもので。
 しかしこれはなんというか,新潟市民としてはちょっとショックであります。そんな面と向かっても言わんでもと思ってしまうわけですけれども,まぁゴミ置き場だから多少のニオイはしょうがないかなと。

 しかし,おそらくくさいのは新潟だけではなくて,全国各地に「○○はくさい」というダンボール箱は存在するのではないかと思われるわけですけれども,そうでもないんでありましょうか。

「犬のふんわ」は新潟市・本町通10あたり。
「ここわ」は新潟市・牡丹山2あたり。
「新潟はくさい」は新潟市・秣川岸通1あたり。