痕跡物件
痕跡物件
トマソンで言うところの,「原爆タイプ」でありますね。取り壊された建物の影すなわち痕跡が,隣の建物に残っているという物件。写真の物件の場合,かつて隣の建物があった部分が日焼けあとのようにくっきりとキレイに残っているんでした。
この「原爆タイプ」は,ふたつの建物がほぼ密着している場合にできるわけですけれども,そう考えると不思議なのが,今見える二階の窓でありますね。窓枠の感じからして,新しくない,古くからある窓のようなんでした。隣に建物があったときには,窓を開けると隣の壁だったんではないかと思うとなんだか息がつまりそうであります。
まぁ,下のほうにも庇つきの窓があるところを見ると,それほど密着はしてなかったのかもしれないけれども。
こちらは,かつて大きめの木があったと思われる駐車場。その木の根元部分を残してセメントで固めてしまったようなんでした。
その結果,この日は雨が降っていたこともあって,まるで山水画というか州浜のような風情をかもし出しているんでした。砂漠のオアシスのような,わずかな「木の部分」に根を張る小さな草花もいい味を出しております。
しかし,上を固めてしまうなら,完全に木を取り除いてしまおうとは思わなかったのか。こんな中途半端に残っていると,駐車もしにくいと思うのだけれども。なにかタタリとかでもあったりしたのか。
まぁ,そのおかげで面白い風景になっているわけではありますが。
さるマンションの壁面。隣にあった建物が取り壊され,今まで見えなかった部分が露出しているんでした。そこには,宙に浮くツタが。
いやもちろん宙に浮いてるわけではなく,隣を取り壊すときに根元部分が取り払われてしまったようなんでした。まるで,人体図なんかで見る毛細血管やら神経系あるいは薄めのインモーのようでありますね。
なかなか面白い光景だったんだけれども,このマンション自体も取り壊されて,今はもうこの壁面は残っていないんでした。
「原爆タイプ」は中条町・東本町あたり。
「オアシス」は見附市・学校町2あたり。
「インモー」は新潟市・秣川岸通2あたり。