ガッショウ物件

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 いやこれはもう,とにかく積極的に曲解することになるわけなんですが。

「犬のふん はもっていって 下さい」
ということで,どうやらこのハリガミの前に来た人はみんな「♪犬のふん〜♪♪」とハモらないといけないようなんでした。

 私は合唱なんてものは中学校の授業まででしかやったことがないので,どのようにハモればいいのかよくわかりませんけれども,「ふん」に○がつけられているあたり,「『ふん』の部分を特に強く」とかいう意味があるのかもしれない。ないか。

 それ以前に,ひとりでここを通りかかった場合は困ってしまうですね。「ひとりハモり」なんていう芸当はできないし。その場合はとにかく誰かつかまえてきてハモってもらうしかないのか。

 ということではもちろんなくて,実際は「犬のふんは、もっていって下さい」なわけなんでした。「は」の下にはちゃんと「、」がついてるし。
 なんていう解説はまったくする必要もないものではありますけれども。

 それから,上のほうに四角い余分な紙が出ていたり下の折り目が三角形なのがちょっと気になったのだけれども,どうやらこのハリガミは牛乳パックを展開して書かれたもののようなんでした。さらに電柱に貼るんではなくて,簡単にはがせるように縛り付ける形式。エコであります。


 しかしまぁ,脇に描かれたこの犬はなかなかいい味を出しておりますね。別のものも出してるようですけれども。


 こちらは,なにがそんなにうれしいのか笑顔いっぱいの三蔵法師ご一行様。
 みんなで何か合唱でもしているかのように大きな口をあけて。「犬のふん〜♪」とでも歌っているのかもしれない。
 しかしもう,この笑顔にひきつけられて自分用の仏壇を買ってしまいそうでありますね。
 合掌。

「はもっていって」は新潟市・東万代町あたり。
「三蔵法師」は横越町・東町1あたり。