ボルト物件

　私が昼休みに散歩するルートにある定食屋さんの，ランチメニュー。ここのメニューはなかなか味があって，通りすがりの楽しみにさせてもらっているんでした。味があると言ってもここで食べたことがあるんではなくて，カンバンとしてのメニュー表記に味があるんでした。

　まず上の写真は，とある日のメニュー。「山彩の天ぷら」なんていうのはよろしいですね。山の菜ではなく，山を彩るもの。なんとなく風流を感じたりするでありますね。
　同様に，「白彩」というのも下のほうにあって，こちらは食卓を白く彩る野菜ということになるでありましょうか。でも，それをカレー煮にしちゃったら白く彩らないよなぁ。

　そしてさらに，「ナット」。むぅ。日本アパッチ族（小松左京の初期長編：鉄を食べる人間たちの物語）の人たちが出入りするお店なんでありましょうか。普通の人間が食べたら，歯が折れそうでありますね。
　ロボット三等兵なんかは真空管をバリバリ食べてたような気がするけれども。関係ないな。

　こちらは別の日のメニュー。というか，メュューか？
「玉子とーじ」というのは，なんだか勢いがあってうまそうであります。そうか？
「肉ぢゃが」というのも，なんだか老人が「いかにも。これは肉ぢゃが？」と言ってるようでうまそうであります。…そうか？
　そして「ショカラ」というのも，なんだかショコラのようで…。全然別物だなぁ。

　ショカラについては，これはおそらく塩辛だと思われるのだけど，うちの母親なんかも「『塩』って『しお』だっけ『しよ』だっけ」とたまに訊いてくるから，ある地域のある年代の人間にとってはそういうものなのかもしれない。

　まぁ，こうしてネタにさせてもらってばかりじゃなくて，いっぺん食べに行ってみないといかんかなぁ。

　新潟市・西厩島町あたり。