狭間物件

狭間物件


 昨年末に撮った写真。さる服飾店の正面であります。年末だからなのか年中やっているのか,大幅値引きをしているようなんでした。入り口左右にあるたてカンバンをちょっと拡大。

 

 左は「三〇〇〇円以下の品 どれでも千円均一」。右は「三五〇〇円以上の品 どれでも7割引」ということなんでした。
 となると,ちょっと気になってしまうのが,「3001円〜3499円の品はどうなってしまうのか」ということでありますね。あんまり気にならんか。まぁ書いてない以上,値引き対象外なんだろうけれども,店に入ったら3200円とか3450円とかの商品しかなかったらイヤだなぁ。

 実際計算してみると,3500円の品は7割引で1050円。1万円の品が3000円。3000円の品は均一で1000円。3001〜3499円の品はそのままの値段。ということで,その価格帯の品は妙に割高感が出てしまうわけなんでした。値段のエアポケット。

 しかし,ここで本当に気を付けなければならないのは,実は1000円未満の商品でありますね。3000円以下は千円になってしまうわけだから,500円の品でも10円の品でもすべて千円取られてしまう。

 付け替え用のボタンを10個も買ってしまったら,それだけで1万円払わなければならないわけでありますね。で,店の入り口には「一度でも手にとった商品はお買い上げいただきます」と書いた5センチ四方くらいの小さなハリガミが目立たないように貼ってあり,店主は見てないふりをして横目でするどく客の動きを観察しているのかもしれない。

 むぅ。これはエグい。「3001〜3499」の値段の狭間・エアポケットというのは,そこに注意を向けることによってこの「地獄の低額ゾーン」をカモフラージュするためのおとりであったのか。あぶないところだった。


※毎度のことでありますが,ここに書かれていることは私の妄想の産物であります。写真のお店は,実際は非常に良心的なお店ではあるまいかと思われます。私も入ったことないので真実はわかりませんけれども。

 新発田市・住吉町1あたり。