幕末物件

幕末物件


 さる古そうなお宅であります。ちょっと農家っぽい。雨や雪が降っても軒下で作業ができるように,空間をとってあるようでありますね。柱や壁も年季が入ってそう。
 で,その年季の入った壁には,なにやら書いてあるようなんでした。上の写真だと見えないんで,ちょっと拡大。

 そこにはなんと,幕末の有名人のサインがあったんでした。西郷隆盛に坂本龍馬。さらに桂というのは三枝ではなくて,小五郎ではないかと思われるでありますね。

 むぅ。この3人が新潟で会っていたとは。私は日本の歴史に関しては大雑把なことしか知らないのだけれども,薩長同盟というのは新潟の地で結ばれたものであったのか。…薩長同盟って何だっけか。

 でも,さらによく見ると「桂」の右には,薄く相合傘のような三角形が見える。してみるとこれはそんな同盟とか堅苦しいことではなく,ただ仲良し3人組で旅行にきたという程度のものなのかもしれない。

 で,やんちゃ坊主の坂本(なんとなくそんな感じ)と,いじられ役の桂(いやなんとなく)がこんな会話をしてたんではあるまいか。
「おい,コゴロー。お前誰が好きなんだよー」
「えー。そ,そんなのいないよぉ」
「ウソだねー。松子が好きなくせにー」
「なっ,ばっ,ちがうよ! ぜったい!」
「へーん。赤くなったー。相合傘書いちゃうもんねー」 スラスラ。
「ちがうってば。やめろよー!」 ゴシゴシゴシ。
「あっ。消すなよなー。ホントのことなんだからー。 じゃ,下の名前書いて夫婦にしてやろ。 桂…ま・つ・こ…と。結婚おめでとー。ひゅーひゅー。」
「もぉ〜! やめろって言ってんだろ!」 ベタッベタッ。
「あっ。また消したー。ホントの事言われたからって怒るなよなー。顔は笑ってるくせに。なぁ,西郷さん」
「ぐぅ…」
「寝てるよ…」「寝てるね…」

 こんなにのどかな3人が日本を動かしていたのが,幕末という時代だったわけなんでした。ホントか?

 新潟市・牡丹山4あたり。