ふれあい物件

ふれあい物件


「勇気ふれあい即売所」。むぅ。ついにそんなものまで買える時代になりましたか。しかも缶詰で,手前の自動販売機で買うんでありましょうか。

「勇気」の方は,飲むと勇気が出るんでしょうかね。こわいものなんか無くなると。ちょっとキケンなクスリでも入ってそうだなぁ。大丈夫か?
 ポパイが食べてたホーレン草なんてのも実はそういう食品だったのかもしれない。だってねぇ,いきなりあんなに強くなるなんて。すぐに筋肉がつくわけじゃないだろうし。むしろ精神面に作用すると考えたほうが納得いくですね。ポパイはもともとブルートなんか問題にしないくらい強いんだけど,精神面が弱かったと。武蔵丸みたいなやつだったんでありますね。

「ふれあい」の方はどうなんだろう。これは相手がいるからなぁ。カンの中に人が入ってるのか。ウルトラセブンが持ってる「カプセル怪獣」みたいなやつで,「カプセルおねえさん」とか「カプセルおにいさん」とか。そこまで科学技術は進歩したのか。その前にカンに入る人の,人権的なことをクリアしなきゃいけないような気もするけど。

 もうちょっと現実的なことを考えれば,開けるとテレクラのタダ券が入ってたりとか出会い系サイトのアドレスが入ってたり新興宗教のパンフレットが入ってたりするのかもしれないけど,それもイヤだなぁ。
 さらに,開けたら中村雅俊のレコードが出てきたりするというのも…イヤかどうかは人によるかもしれない。

 もちろん,これはホントは「地元農家が有機栽培をした野菜を売っている,フレンドリーなお店」であって(たぶん),自動販売機はただジュースを売っているわけであります(たぶん)けれども,夜になるとここには「勇気とふれあい」を求める迷える現代人が,大勢わらわらと集まってくるのかもしれないんでした。

笹神村・460号線沿い。