フェイス物件

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 私が街を歩くときには,神社から神社へと移動することが多いんでした。この神社も,その中のひとつなんだけれども,鳥居をくぐろうとした時に,ビクッとしてしまったんでありますね。「食われるっ」と思ってしまった。反射的に。
 もちろんホントに食われるわけはないんだけれども,それほどこの神社の建物が,顔を想起させるものだったんでした。しかも,牙をむいて大きく口を開けてる感じ。

 まぁ,こういう形式の屋根というのは,神社をまわってるとよく見かけるものではあるんですけれどもね。ビクッとするほど顔に見えたというのはこれが初めて。光の加減とか建物のビミョーなバランスとかいろいろあるんだろうけど。
 でも,ビクッとしたのはホントは顔に見えたからではなくて,なにかのお告げでもあったのかもしれないなぁ,と思ったりなんかもするんでした。なんのお告げだったんだかわからんけれども。


 これは「この下には何か埋まってるからむやみに掘るな」という,内容的にはよくあるカンバンなんでした。絵柄は,地面を掘られたことによって傷ついた「何か」が泣いているというもの。それはわかるんだけど,この「何か」は一体何なのか。

 んー,何なんだろう。何かを図案化しているようなんだけど。NTTが埋めたものだと,通信関係か。メディア系。目にあたる部分は,ちょっとスピーカーっぽい感じだけど,そうでもないのかな。
 関係者が見ればすぐにわかるのかもしれないけど,一般の人間にはなにがなんやらだなぁ。まぁ,一般の人間は知る必要もないか。でも,地下にこんな怪物みたいなのがホントにいたらイヤだなぁ。しかも,泣いちゃう怪物。うっとうしそう。

 上は西川町・矢島あたり。
 下は西川町・曽根あたり。