3D物件2

3D物件2


 3Dというのはスリーディメンジョン,3次元ということで,立体というか立体感をあらわす言葉なんでした。特に,平面である2次元のメディア内で表現される立体感,でありますね。
 もうすっかり市民権を得て,子どもでも知っている言葉だったりするんでした。

 で,写真はさるお店のカンバン。カンバンというか,お店の名前を一字ずつ壁に直接貼り付けてあるわけです。
 その文字自体がすでに立体なのだけど,それを一度はがして貼りなおしてある。そのときに,以前貼ってあったところと微妙にずらしたために,さらなる立体感が生まれているんでした。

 ワープロなんかで文字に立体感を出す機能として,文字に厚みを持たせる方法と影をつける方法がありますけれども,この山田屋さんはその両方を使っているようなんでした。「山田屋ーっ」と飛び出してきてる感じ,出てますね。あとは効果線がはいってれば完璧。
 んー,これはわざとやったんでありましょうか。はがされた文字の跡を見るに,この文字はだいぶ長いこと貼られていたんだと思うのだけど。
 いやホントは「山山田田屋」というお店なのかもしれませんが。


 こちらは,強調したい部分を赤色にしたために褪色してしまい,肝心な部分が読めないという,まぁ基本的な物件でありますね。
 ただ,このカンバンでは赤色で書かれなかった「それ以外の部分」も褪色しているんだけれども,その部分はなぜかくっきりと浮き出るようになっていて,やけに目立っているんでした。

 最初期待されていたものが消えてしまい,期待されていなかったものが目立っていく。なんだか人生でありますねぇ。

 上は和島村・島崎あたり。
 下は分水町・砂子塚あたり。