タライ回し物件

タライ回し物件


 最近,新潟市の中心部にもシネコンタイプの映画館ができて,既存の映画館は次々に姿を消していってるんでした。シネコン以外の映画館は,もうほとんどない状態。
 で,この写真の「万代東宝」も,シネコンに吸収される形で姿を消したわけなんでした。で,これはその表示を取り払ったあとなんだけれども,まるで怨念のように痕跡がくっきりと残っているんでした。

 しかし,これだけくっきりと残るもんかな。この万代東宝というのがここにできたのは,そんなに古い話でもなかったような気がするけど。

「万代東宝」になる前は「新潟東宝」で,東堀にあったわけでありますね。私が一番最初に観た映画というのが,ここでやっていた「ポセイドン・アドベンチャー」だったような気がする。ちがったかな。
 その当時はもちろん親に連れられてきてるわけで,映画を観た帰りにことぶき屋のラーメン・餃子を食べていた。ような気もする。


 これがその「新潟東宝・スカラ座」の今の様子。いまだにシャッターには「新潟東宝・スカラ座」の文字が残っているんでした。

 それどころか,シャッターにはこの写真のように「東宝映画館は万代シティ3Fに移りました」というハリガミがいまだに。一体何年このままなのやら。

 何十年ぶりかで新潟を訪ねた老人が「たまには映画でも観よう」ということでここにやってきたら,タライ回しになってしまうのだろうなぁ。そんな人もいないか。

 関係ないけど,「タライ回し」っていうのはどういう状態のことを言うんだろう。バケツリレーみたいに,タライを手渡していくことなのか。それとも,皿回しみたいにタライそのものをぐるぐる回すことなのか。
 盥回しという曲芸はあるみたいだけど,それと「タライ回し」ってのはなんとなく結びつかないなぁ。
 ああ,ホントに関係ない話だ。

 一番上は万代1,バスセンター内。
 下2枚は東堀通9,宝塚会館。