ヒール物件

ヒール物件


 最近は自分の持ち物に対する好みというのも多様化していて,単に既製のものでは満足できないようになっているようなんでした。ある種のこだわりのようなもの。というか,他の人とどこか差別化をはかりたいという意識があるわけでありますね。

 最近のこどもの遊びなんかでも,基本になるものにオプションがついていて「強化」できるというのが流行っていたりするんでした。以前はミニ4駆,今は簡易ベーゴマのベイブレードとか。あんまりよくは知らんのだけれども。

 そういったカスタマイズ傾向は靴の世界にも波及していて,今最先端の靴というのは,ヒールやソールなどの各パーツを自分で選択して,自分好みの靴を作り上げるというもののようなんでした。
 で,この写真は靴の中でも人気のパーツである,ヒール部分を引き渡す場所のカンバン。

 というのは,もちろんウソなんですが。いやホントにそういう靴もあるのかもしれないけれども。もしまだなかったら,今から商売を始めれば儲かるかもしれないぞ。ムリか。

 あるいは,ここは虎の穴なのかもしれない。プロレスで善玉のことをベビーフェイス,悪役のことをヒールと言ったりしますけれども,そのヒールを作ってるわけでありますね。
 ここに入る時はひょろひょろのうらなり君みたいだった若者が,この引渡所で団体に渡される時にはもう狂暴でマッチョなヒールになっていると。
 ミスターXもここで働いているのかもしれない。しかし今日びあんなカッコの人が街を歩いてたらイヤだよな。

 いやまぁ,下には「酒のくるまや」と書いてあるから,ビールの濁点が消えたのかなという気もしないでもないのですけどもね。

 安田町・保田,ウィンディ内。