両成敗物件

　いやもちろん，この正義感あふれる小学校五年生が許さない「仲間はずれ」とは，「仲間はずれにするという行為そのもの」であるというのはわかっているんですけれども。
　しかし「あえて曲解」を常としているヒネクレ者の路上観察者は，この「仲間はずれ」を「仲間はずれになっている人」ととらえてしまうわけなんでした。

　正義に燃える小学生は，ついに堪忍袋の緒が切れていじめっこを半殺しにするわけでありますね。で，今までいじめられていた仲間はずれっこが泣きながら礼を言いに行くと「おまえもじゃ。ボケ」と言いながらアッパーを食らわせるのでした。
　そしてそれを止めに入ったクラス委員長を倒し，職員室からやってきた担任を倒し，呼ばれてきた校長を倒し，通報でかけつけた警官隊を一蹴し，機動隊を粉砕して自衛隊が出動するとそれを突破して単身モンゴルにわたり，ジンギスカンになると。

　ああ。何を言ってるのやら。とにかく，そんなことを考えさせてしまう標語なのでした。私だけか？たぶんそうだな。

　新発田市，大手町あたり。