大玉物件
大玉物件
さるお宅の,ベランダというかバルコニーというか物干し台というか,でありますね。正面に手すりがなくて危ないような感じがするんだけれども,それ以上に危ない感じがするのが,写真真ん中左寄りの部分なんでした。
つまりは,張り出し部分を支えているはずの斜めの木。これが床底面についておらず,全然支えていないのでした。支えるべき床に届いてない。支えてるフリ。まあ,実際は1階の屋根が支えているようだし,この斜木がなくても支障はないのかもしれないけれども,この家の住人はそれを知ってるのかな,と思ってしまうわけなんでした。
しかしこの斜木,なんだか哀れでありますね。なんのためにそこにあるのか。トマソンになりかけ。いや,もうトマソンと言ってもいい状態なんだけれども,本人はまだ役にたとうとがんばっているような感じ。いわば窓際トマソン。その窓際感が,トマソンの哀感というのを感じさせてくれる物件なのでした。
で,なにが「大玉物件」なのかというと,運動会でありますね。私は小学校当時から背が低くて,常にクラスで前から1番か2番というところだったんでした。で,運動会で大玉送りをやると,大玉は,まったくさわることが出来ないまま頭上を通過していく。ただバンザイしてるだけ。そういった哀感をこの物件に見たわけなんでした。いやそれほどのもんでもないけれども。
秣川岸1あたり。