キッコー物件

キッコー物件


 車道と歩道を分離する,柵というか柵になる前の杭のようなものでありますね。完全に柵にしてしまわないで,臨機応変にロープを通したりすることによっていろんな状況に対応できるように,穴やくぼみが刻まれている。んだと思うんだけど,違うのかな。
 で,その穴やくぼみもただ無機質につけるんではなくて,ちょっと顔に見えるようにデザインされているんではないかと思われるんでした。違うかもしれないけど。

 だから,この杭自体はデザインなわけで,顔にみえるからといっても,物件とは言えないんですけどもね。ただ,このように工事用の円錐・コーンを被せられると,妙におかしくなってしまうんでした。
 車がぶつかるか何かして,ちょっと傾いてしまって危ないんで注意喚起のためにかぶせたんだろうけど,変にハマってる。夏で暑いから,ちょっと帽子でも…というような感じ。

 さらによく見ると,この執拗な縛り方はどうでありましょうか。キッコー縛りではないけれども(たぶん。私はよく知りません),相当な熟練の技というのを感じますですね。ちょっとシロートにはできそうにない。まぁ,土木関係者にとってはこんなのは常識的にできるのかもしれませんが。あるいはこの辺は海に近いから,漁師さんのしわざか。ロープ使うの得意そうだし。


 この杭はさらにずっと並んでいるんですけども,帽子をかぶっているのはもちろん上のひとつだけ。こうしてみると,あのイースター島のモアイ像なんてのも,こういった類のものなんではないかと思ってしまいますですね。やけに彫りが深いのは,ロープを通すため。たまに帽子をかぶってるのがいるのは,修理中だったから。
 よし,これで世界の謎がひとつ解けた。解けてないか。

 雲雀町あたり。水戸教公園ちかく。