ヒトガタ物件

ヒトガタ物件


 深夜にひとりでネットをやってる人は,この写真は見ない方がいいぞ。って,もう遅いか。
 いや別にそんなおどかすほどの写真ではないのですけどもね。私は歩いててこの塀のシミを見たときに,ちょっとビクッとしてしまったもので。
 塀のシミというか,水に濡れた跡なんでしょうけれども,なんかこう,人の形をしているように見えるわけでありますね。和服を着た人が佐渡おけさでも踊ってるのを横から見た感じ。あるいはキョンシーか。

 しかし,偶然にしても見事にバランスがとれておりますね。辻本源治郎先生あたりに見せると「これは今から143年前の夏に,盆踊りの最中の落雷に見舞われて死んだ,庄屋伝衛門の娘サヨにちがいない」とか言ってお祓いをすすめられるかもしれない。

 山の雪がとけて,山肌に動物や大入道などの色々な模様をつくる「雪形」というのがあって,北国ではその形の変化が春の合図になったり,それを目安に農作業を開始したりすることもあるのだけれども,この塀のあるあたりではこのヒトガタが春の合図だったりするのかもしれないなぁ。などと思ったりもするのでした。そんなこたないな。

 沼垂東1,沼垂白山神社うら。