反魂物件
反魂物件
ちょっと下の方,花に隠れて見えませんけれども,「よみがえらせて,みませんか」と書かれているわけなんでした。そして軍人さんの写真。
うわ。そんなオカルトな。反魂の秘術を修めた徳の高いお坊さんでもいるのか。あるいはイタコか霊媒か辻本源治郎先生か。はたまた四国八十八ヶ所の逆打ちをするツアーでもやってるのか。
それとも軍国主義をよみがえらせようというのか。どっちにしてもコワイぞ。そして「みませんか」とか軽いノリでやっちゃいけないような気もするぞ。
と思ってよく見るとそこは写真屋さんで,わきには小さく「お手元の古くなった写真を復元します」と書かれているんでした。いやまぁ,よく見なくてもわかりそうなもんではありますが。
写真や肖像画には魂が宿るとか吸い取られるとか言われることがあるけれども,魂というものがあるとしたら,確かにその人の姿を写したものにはほーんのちょっぴり,カケラだけでも魂の一部が付着するということもあるかもしれない。
でもそうすると,映画俳優なんてのはタイヘンだなぁ。毎秒24枚ずつ写真撮られてるとすると,削られる魂の量もハンパではないだろうし。
ビデオなんかだとどうなるんだろう。デジカメなんかで撮ってハードディスクに入ってるやつとかも。その辺の新技術に対しては魂業界の対応も遅れているのかもしれない。何だ,魂業界ってのは。
しかし,写真の修復とか修正とかの技術というのはスゴイらしいでありますね。デジタルの分野では,素人でも手軽にできるようになってるし。もちろんちゃんとやろうとしたら相当な熟練が必要なんだろうけど。でも,ぱっと見のシロートくらいはごまかすことできるだろうなぁ。
それに対して,あんまりうまくない写真屋さんもいるようでありますが。むかし学校に関係していたころ,卒業アルバムの写真でモロに黒目を書かれてる写真がたくさんあったりしたし。あれは笑えた。いや笑っちゃいかんのだけど。
沼垂西1あたり。