妥協物件

妥協物件


 鳥居の絵のようなものが書いてある額があるところを見ると,小さな祠か何かのようなんでした。
 この小さな祠に,あえて階段をつけて高い位置にしてあるのは,神を敬う気持ちからか。あるいは,ここは阿賀野川のすぐわきなので,万一の場合にそなえて水に浸からないようにしているのか。

 しかし,その階段を突き刺して電柱が。この写真ではよく見えないけれども,階段と電柱の境目は非常にキレイになっていて,お見事な仕事がしてあるのでした。電柱と階段,どちらが後からできたんだろう。見た目は電柱の方が新しそうだけれども。

 どちらにせよ,祠と電柱のどちらもここにある必要があったのであろうわけで,その妥協点が「階段なら,ま,いっか」ということだったんであろうと思われるのでした。

 今写真を見てて気付いたんだけれども,この鳥居の額,鳥居を古銭か何かで描いているようであるなぁ。
 神様もこの額を奉納してもらって妥協したのかもしれない。

 写真に撮るときは電柱にばかり気をとられていて,気づかなんだ。また見に行かねば。しかしまだ修行が足りんな。

 松浜7あたり。