X物件



 バツ印がついているものはダメなものであるというのが,日本では一般的なんでした。海外ではどうなんだかわかりませんけれども。
 だから,この郵便受けは「ここに郵便物を入れてはいけない」ということだと思われるんでした。

 しかし,ブロックに直接郵便受けを作りこむというのは難しくないんでありましょうか。
 削ってはめ込むだけだからそれほど面倒ではないのかもしれないですけれども,それでも手間は普通よりかかりそうであります。
 その手間のかかった郵便受けが使用禁止になっているというのは,ちょっと悲しいところではありますね。

 あるいは,これはバツではなくてエックスなんでありましょうか。
 ここはミスターXのおうちなのかもしれない。タイガーマスクを苦しめた,顔色の良くない虎の穴のマネージャー(だったか?)。

 でも郵便屋さんはバツだと思っているので郵便を入れてくれず,ミスターXは部屋の中で青白い顔でひざを抱えながら「お手紙こないなー」などと思っているのかもしれないんでした。


 こちらは遊歩道に掲げられたカンバンであります。住宅地のそばなので,早朝深夜などうるさくするなというカンバンなんでした。

 イラストは,犬がほえる音もダメだということでありますね。犬に向けて描いたものではないと思われますけれども,これを見て「ああ。ほえちゃダメなのか」と思う犬がいたらカワイイんでした。

 あるいはこれもバツではなくてエックスなんでありましょうか。
 犬が「エックス!!」と叫んでいる。偉そうに呼びつけているような感じであります。
 ミスターXの上司,すなわち虎の穴の首領というのは犬だったのかもしれないんでした。(違います)


 こちらはブロック塀であります。透かしブロックとして「×」と「○」を使うという,ありそうであんまりない選択をしているお宅なんでした。

 これはもう二択クイズのようであります。このお宅におじゃますると,玄関を入ってすぐに○×クイズが出され,間違うと追い返されてしまうんではないかと思われるんでした。
 その後もあらゆる場面でクイズが出され,すべての問題に正解してはじめてご主人と会うことができるのかもしれないんでした。(違います。たぶん)

 あるいはこれもバツではなく,エックスなのかもしれないでありますね。
 失敗続きのミスターXに対して「お前をクビにしてミスターO(オー)を後釜にすえるぞ」という首領のメッセージなのかもしれないんでした。

 それとも,XO醤とかが関係しているんでありましょうか。どんなんだったか忘れましたけれども。
 海外ではXOXOというのを文末に書いて「ハグアンドキス」なんていう意味にしているということも聞きますけれども,海外の旅行者をここに連れてきたらいきなりハグキスされたりするんでありましょうか。

「X郵便」は新潟市中央区・神道寺3あたり。
「X吼え」は新潟市中央区・女池南2あたり。
「XO塀」は新潟市江南区・袋津2あたり。